【2024年最新】ABテストツールおすすめ9選比較|無料製品や選び方を解説
Webマーケティング施策のひとつである「ABテスト」。Webサイトのデザイン・テキストを最適化し、コンバージョン率などの向上・改善を図ります。本記事では、ABテストツールのおすすめ9選を紹介します。ABテストツールを活用するメリットや選び方も解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
ABテストとは?
ABテストとは、文章やデザインの異なるページを複数用意し、どのパターンがより高い効果が得られるか比較するテストを指します。
ABテストの目的は企業により異なりますが、WebサイトなどのCTRやCVRの向上のために行われるのが一般的です。CTRはクリック率を指し、CVRはWebサイトに訪問したユーザーのうち、サービス購入や申し込みなど、アクションを起こした割合の数値になります。
ABテストでは、CTRやCVRを向上させるためにキャッチコピーやボタンなどの要素を変更し、ユーザーの行動の変化を確認しながらWebサイトなどの改善を繰り返し、実装を積み重ねていきます。
ABテストの対象業務
ABテストの対象業務は、以下の3つが挙げられます。
- メール配信
- Web広告
- LP(ランディングページ)
それぞれ詳しくみていきましょう。
メール配信
ABテストは、メール配信の効果検証や改善に効果的です。ABテストの実施により、メール配信の開封率やクリック率の改善を図ることができます。
メール配信にABテストを用いる場合は、次の5つのポイントに注目しましょう。
- 件名
- 差出人名
- 配信のタイミング
- ファーストビューの内容
- メール配信のデザイン
件名を改善する場合、ターゲットや提供価値を明確にすることで、開封率の改善に役立ちます。また、差出人や配信タイミングも開封率に大きく影響します。
5つのポイントのなかでも、メールを開封した際に表示されるファーストビューは、ユーザーの行動に影響しやすいのが特徴です。メールを開封してすぐに目に入る部分の改善を行うことで、クリック率や読了率を高めることが可能になります。
Web広告
Web広告は、マーケティング施策として非常に有用ですが、広告費用が高くつくため、効果的な広告戦略を立てることが重要です。
Web広告でABテストを実施する場合は、次の項目に着目しましょう。
- 広告文
- バナー
たとえば広告文の場合、アピールポイントを数パターン用意し、ABテストを実施します。実施したもののなかから、クリック率の高いものを採用することで、効果の高い広告文を配信することが可能です。
バナーはインパクトが強く、ユーザーの目に留まりやすいため、クリックを誘うような画像や文章のパターンを複数用意し、ABテストで検証していくとよいでしょう。
LP(ランディングページ)
LP(ランディングページ)は、ユーザーがはじめにアクセスしたページを指します。
LPは、掲載したリスティング広告やSNS広告からアクセスしてきたユーザーに企業や商品の第一印象を与えるため、ユーザーの行動につながる重要な要素です。
企業や商品のよいイメージが伝わりやすいレイアウトになるようABテストで検証することで、CVにつながりやすくなります。企業の売上向上のためにも、実施しておきたい要素のひとつといえるでしょう。
ABテストツールの主な機能
ABテストを行うためには、ABテストツールの活用がおすすめです。ツールの導入により、ITに関する知識に自信がない方でも簡単にABテストが実施できるほか、改善施策の精度向上に期待できます。
ABテストツールに搭載されている主な機能を以下の表にまとめました。ツール選定時の参考にしてみてください。
機能 | 詳細 |
セグメント設定機能 | デバイスやブラウザ、顧客情報などの属性から細かく切り分けたABテストができる機能 |
テストパターン作成機能 | 管理画面上でテストパターンが作成できる機能 |
レポート機能 | ABテストの結果をレポート化する機能 |
マルチデバイス機能 | PCやスマートフォン、タブレットなど、それぞれに特化したWebサイトで簡単にABテストが行える機能 レスポンシブデザインのWebサイトにも対応 |
アクセス解析機能 | アクセス数や滞在時間、CV数などユーザーの行動を解析する機能 |
ABテストツールおすすめ8選比較
ここからは、おすすめのABテストツールを8つ紹介します。それぞれの特徴などを確認し、比較検討してみてください。
1.Optimizely
Optimizelyは、ABテストを簡単に行えるABテストツールです。
HTMLやCSSなどのプログラミングスキルが不要で、直感的に操作できる点が大きな特徴です。誰でも簡単にABテストが行えるため、高速なPDCAサイクルを回すことができます。
また、広告キャンペーンや地域、Cookieなどさまざまな切り口でターゲティングできるほか、細かいセグメント分析が可能です。
日本語での無償サポートが提供されているため、外国語に抵抗のある方も安心して利用できるでしょう。
提供元 | 株式会社ギャプライズ |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
2.AB Tasty
AB Tastyは、エンジニアに頼らずにABテスト・スプリットテスト・複数ページテストが行えるABテストツールです。
新しいブロックからボタン、ポップアップまでを「ドラッグアンドドロップ」エディタを使用して行えます。また、豊富なウィジェット機能が搭載されており、自社の目的に応じたものを選択可能です。
プログラミングスキルが不要ですぐにABテストが開始できるため、エンジニア部門がなく、ITツール導入が困難な企業におすすめです。
提供元 | 株式会社ギャプライズ |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 900社以上 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
3.VWO
VWOは、JavaScriptタグをWEBサイトに埋め込むだけで、同一URLで簡単にABテストが実施できるABツールです。
WEBサイトにタグを挿入し、テストしたいコンテンツを変更すると、アクセス数の変化などを簡単に分析できます。ヒートマップ解析やマウストラッキングなど、ユーザー行動を可視化するための機能が豊富に搭載されているのが特徴です。
3ステップのみですぐにABテストが開始可能なため、導入もスムーズに行えるでしょう。
提供元 | 株式会社アッション |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | PROプラン:7,0000万円~/月 |
導入実績 | 6,000社以上 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
4.SiTest
SiTestは、スクロールやマウスグラフィ、クリックなど合計6つのヒートマップ解析で改善点が発見できるABテストツールです。
ヒートマップ解析をもとに改善点が発見できるため、専門知識がなくても簡単な操作のみでユーザーの細かい動きを分析できます。また、プログラミングなどのスキルがなくても簡単な操作でランディングページの最適化が実現可能です。
ABテストをはじめて実施する企業でも安心して利用できるサービスといえるでしょう。
提供元 | 株式会社グラッドキューブ |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 700,000万サイト以上 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
5.Gyro-n EFO
Gyro-n EFOは、入力フォームを最適化するツールです。フォームに入力中のユーザーに対して、必要事項や入力ミスを知らせてくれるなどの支援機能が搭載されています。
このツールでは、EFOを設定しているフォームとしていないフォームのABテストを実施できるのが大きな特徴です。表示されるエラーメッセージなどを比較することで、途中離脱を防いだりCVRの向上が見込めます。入力フォームの離脱率に悩んでいる場合は、利用を検討してみるとよいでしょう。
提供元 | 株式会社ユニヴァ・ジャイロン |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 16,500円~/月 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
6.KARTE Blocks
KARTE Blocksは、誰でも自由にWebサイトの改善が行えるABテストツールです。
タグを挿入するだけで、どのようなWebサイトもブロック化し、非表示・置き換え・新規追加・並び替えなどが直感的に行えます。また、プロがデザインしたブロックをワンクリックでWebサイト上に設置できるため、思い通りのカスタマイズを行うことが可能です。
作成したWebサイトのKPIごとに成果を可視化できるほか、ブロックのパフォーマンスチェックが行えます。ユーザーの行動データを分析したい場合や、ITツールの導入が不安な企業におすすめなツールといえるでしょう。
提供元 | 株式会社プレイド |
初期費用 | 100,000円 |
料金プラン | 12万5000円~/月 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
7.Adobe Target
Adobe Targeは、ABテストをはじめ多変量テストやパーソナライゼーション、AIによる大規模な自動化などが行えるツールです。
一般的なテストツールでは、IPやキーワードが条件設定にありますが、Adobe Targetでは行動特性や属性別など詳細な設定ができます。また、「Recommended For You」と呼ばれるAIを用いてユーザーの行動履歴を分析し、関連性の高い商品を自動で表示するのが特徴です。
Adobe Analyticsと連携することで、ユーザー属性ごとの結果分析ができるため、より精度の高いABテストが実施できます。
提供元 | Adobe Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
8.Tag+
Tag+は、ノーコードでCVRとCPAを改善し、簡単にWebサイトの効果を最大化できるABテストツールです。
HTMLタグを1行追加するだけで、Web接客などのコンバージョン率を最適化する機能を簡単に付与できます。チャットボットやポップアップ配信、離脱防止機能など、さまざまな機能が搭載されているのも大きな特徴です。
また、専門部隊による手厚いサポートが受けられるため、安心して利用できます。最短5分での導入が可能で、手軽にABテストツールを導入したい企業におすすめです。
提供元 | 株式会社ユニソンプラネット |
初期費用 | 年間契約:22万円(税込) 月契約:22万円(税込) |
料金プラン | 年間契約:49,500円(税込)/月 月契約:60,500円(税込)/月 |
導入実績 | 1,600社以上 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
【無料】ABテストツールおすすめ
ABテストツールのなかには、無料で利用できるものも存在します。
無料のツールを利用してみて、自社に適しているのであれば利用を続け、他に必要な機能があれば有料のツールを導入するのがおすすめです。
ここでは、無料で利用できるおすすめのABテストツールを紹介します。
Ptengine
Ptengineは、ABテストはもちろん、ヒートマップやサイト解析、パーソナライゼーションなどを行えるツールです。1つのタグを設置するだけで、すべてノーコードでABテストを行えます。
ページ内容の一部を変更したテストやポップアップの表示、固定バーのテストができます。エディターが直感的であり、見たままのコンテンツを直接編集しながらテストを実施できるのが特徴です。
また、AIによりABテストの配信と結果の最適化が行えます。さらに、高速でどちらが優れているかわかるアルゴリズムが採用されているため、スピーディーに結果を導き出すことが可能です。
Freeプランでは、無料で利用できるのにもかかわらず、ABテストを行うための機能が豊富に搭載されています。
提供元 | 株式会社Ptmind |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | Insight
Experience
Bundle Pack
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導入実績 | 200,000社以上 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
ABテストツール活用のメリット
ABテストツールを活用するメリットは、以下の3つが考えられます。
- Webサイト改善に関する客観的な視点を得られる
- ABテストをスピーディに実施できる
- Webサイト改善にかかる費用をおさえられる
それぞれ詳しくみていきましょう。
Webサイト改善に関する客観的な視点を得られる
ABテストツールの導入により、Webサイトの改善に関する客観的な視点が得られます。
ABテストツールは、複数のパターンで顧客の反応を数値化することが可能です。実際のところ、自社が予測していたものとは異なるパターンをユーザーが評価するケースは、珍しくありません。
また、サービスによってユーザーからの反応は異なります。どのようなWebサイトが好まれるのかは都度変わるため、数値を確認して改善を図りましょう。
ABテストをスピーディに実施できる
ツールを導入することで、ABテストをスピーディに実施できます。
たとえば、ツールによってはJavaScriptを埋め込むだけのものであったり、ブラウザ上で直感的な操作でWebサイトの変更ができたりします。そのため、ITツールに抵抗がある方でも比較的簡単にABテストを実施できるでしょう。
また、ABテストを実施した結果、どのWebサイトの反響がよかったのかを自動判別するツールが搭載されているものもあります。このような機能が搭載されたツールを活用すれば、工数削減も期待できるでしょう。
Webサイト改善にかかる費用をおさえられる
ABテストツールの導入により、Webサイトの改善にかかる費用をおさえることが可能です。
ユーザーの動きを数値化していないまま改善を行うと、次の改善がすぐに必要になる可能性があります。費用は改善のたびにかかるため、PDCAサイクルを回す速度も低下するでしょう。
ABテストツールでユーザーの行動を可視化すれば、改善ポイントがわかるため、低予算で改善を図ることができます。
ABテストツールの選び方
ABテストツールを導入する場合は、以下4つのポイントをおさえることが大切です。
- 料金はどのくらいかかるか
- ツールの使い勝手が良いか
- 機能は充実しているか
- 他システムとの連携はできるか
ここからは、ABテストツールの選び方について詳しく解説します。
料金はどのくらいかかるか
ABテストツールには、無料と有料の2種類があります。
ABテストのみ行うのか、他のテストと組み合わせてより高い効果の表れるWebサイトを構築したいのかなど、自社のニーズに適したものを採用しましょう。
また、無料のツールにはHTMLやJavasriptなど、実際にコードを書く必要があるものも多いです。そのため、プログラミングの知識を持った人材が必要になります。
自社でコードを書いてWebサイトを作り上げるのが難しい場合は、有料のツールを導入するのがおすすめです。
料金形態は従量課金と月額固定の2種類があります。テスト頻度が高い場合は月額固定の方がコストパフォーマンスが高い傾向にあるため、自社のWebサイトの規模やテストの頻度を考慮して最適なツールを選びましょう。
ツールの使い勝手が良いか
ABテストツールを導入する場合、ツールの使い勝手についてもよく確認しましょう。
ABテストツールは便利ですが、操作や画面設計が複雑な場合、手間や負担が増加してしまうケースが考えられます。利便性が悪いツールを導入すると、ABテストツールを導入するメリットが損なわれてしまうでしょう。
そのため、直感的にデザインが変更できるものなど、操作性の優れたツールの導入が重要です。また、日本人に適した操作性を実現する国産ツールや、サポート体制の充実した製品を選択しましょう。
機能は充実しているか
ABテストを導入する場合、機能が充実しているかよく確認しましょう。
とくに、ABテスト以外の機能として以下5つの機能が搭載されているか確認するとよいです。
- ヒートマップ機能:アクセスユーザーが何を見てクリックし、どのタイミングで離脱したか確認できる機能
- アクセス解析:Webサイトの訪問ユーザーの行動や特性などを分析する機能
- LPO機能:ランディングページの導線設計を行い、コンバージョン率の向上を目指す機能
- EFO:ユーザーが快適に操作できる入力フォームを実現する機能
- 多変量テスト機能:要素単位で複数の組み合わせを検証できる
ABテストのみを実施する企業も多いですが、一般的には分析の一つとしてABテストが採用されます。そのため、ABテストの機能に加え、ユーザーの動きが可視化できる機能が搭載されているツールを選ぶと、効果的なWebサイトの改善に役立つでしょう。
他システムとの連携はできるか
自社に現行のシステムが存在する場合は、導入するABテストツールと自社システムとの連携が可能であるか確認しましょう。
たとえば、ABテストツールのなかには、ヒートマップツールやGoogle広告など、さまざまな外部システムと連携できるものがあります。
すでに現行のシステムを運用している場合は、連携が問題なくできるABテストツールを導入してください。外部システムと連携できれば、よりスムーズな運用が可能になります。
ABテストの進め方
ABテストの進め方がわからないと悩む企業は多いでしょう。ABテストは、次のステップで進めることが重要です。
- ABテストの目的・ターゲットを定める
- テストページを決める・ページを2パターン作成する
- ABテストを実施する
- 結果の検証・改善を進める
それぞれ詳しくみていきましょう。
ABテストの目的・ターゲットを定める
まずは、ABテストの目的とターゲットを明確化します。目的が明確であれば、適切な仮説を立てたり、成果を評価することが可能です。
はじめに、誰にどのようなことをして欲しいのか(ペルソナ設定)ターゲットとゴールを決めましょう。
ペルソナを設定する際は、東京都在住の20代の女性にメルマガ購読をしてほしいなど、一人の架空の人物を想定することが重要です。これにより、チームで共通したユーザー像を描くことができるため、工数削減や認識の齟齬を防止するのに役立ちます。
テストページを決める・ページを2パターン作成する
ABテストの目的を明確化したら、テストページを決め、ページを2パターン作成しましょう。
どの部分を改善するか検討する際は、ユーザーの目に留まりやすい要素やコンバージョンに近い要素など、よりインパクトの大きい箇所を選びます。ユーザーが気づかないような部分のABテストでは、結果につながらない可能性が高いためです。
テストページが確定したら、どのように改善すると効果が得られるか、ユーザーの目線からデザイン設計や導線を考慮しましょう。そして、実際にABテストを実施するページを2パターン作成します。
ABテストを実施する
2パターンのページを作成したら、実際にABテストを実施します。
ABテストは、テスト期間が長くなるほど効果が薄れてしまうため、実施する前に仮説を立てるようにしましょう。たとえば、ユーザーのコンバージョン地点はどこか、何を達成したら成功とするのかなどです。
仮説を立てたら実施期間を決め、ABテストを行いましょう。
結果の検証・改善を進める
ABテストを実施したら、高い効果の得られたページの確認や結果を振り返り、仮説の検証を行いましょう。
自社で立てた仮説とユーザーの動きが一致しているか、表示された数値をもとにどのようなページが高い効果を得られるかなどを確認します。そのうえで、次に活かせそうな仮説を再度構築し、次回のABテストへ向けてPDCAサイクルを回しましょう。
ABテストを実施しWebサイトを最適化しよう
Webサイトやメール配信などによる集客効果を高めたい場合は、ABテストを実施してWebサイトの最適化を図りましょう。ABテストを効率化するには、ツールの活用がおすすめです。
ツールを上手く活用することで、Webサイト改善に関する客観的な視点が得られるほか、Webサイト改善にかかる費用を抑えることが可能です。また、導入する場合は機能が充実しているか、他のシステムと連携しているかなどを確認する必要があります。
本記事で紹介したツールや選び方を参考に、ぜひ導入を検討してみてください。
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