日報メールの内容や記載すべき項目|例文や効率化の秘訣
日々の業務の進捗や成果を報告するために行われている日報。しかし、日報をメールで送る場合どのような点に気を付ければ良いのか、わからないという方も多いでしょう。そこで本記事では、日報メールについて、記載すべき項目や効率化の秘訣など徹底解説していきます。
目次
日報メールに記載すべき内容
日報メールに記載する内容は、主に以下の4つがあります。
- 業務内容・進捗
- 反省点・今後の課題
- 所感
- 次回の行動
それぞれの項目を具体的に解説するので、日報メール作成の参考にしてください。
業務内容・進捗
日報メールに必ず記載すべき内容の一つが、業務内容や進捗です。1日をとおして何を行い、どこまで進んだのかが上司に伝わるように記載しましょう。
最初のうちは、時系列で業務内容を書くのがおすすめです。「11:00〜12:00 新商品企画会議」「13:00〜14:00 A社に訪問・商談」などと書けば、時間帯別の業務内容が把握しやすくなります。時系列で業務内容を並べたあとは、項目をピックアップして箇条書きにし、取り組んだことや進捗状況の詳細を報告してください。
なお、重要事項のみを報告する書き方もあります。ただし、日報メールを書き慣れていないと、報告すべき項目を適切に判断できなかったり、内容をうまくまとめられなかったりする可能性があります。そのため、まずは時系列での日報メールを作成し、慣れてから重要事項のみを簡潔にピックアップした書き方に移行するのがよいでしょう。
いずれにせよ、「何を行ったのか」「どのくらいの時間作業したのか」「どこまで進んだのか」「成果や目標達成度はどうか」がわかる書き方をするよう心がけてください。
反省点・今後の課題
1日の行動を振り返って、反省点や今後の課題も日報に記載してください。例えば「商談で商品の特徴をうまく説明できなかった」「資料作成に予定よりも時間がかかってしまった」などの反省点を見つけ、今後の課題や解決策を考えます。
このように、反省・課題の発見から改善策を検討し、行動に移していくことで、着実に成長できるでしょう。また、反省・課題を日報に書く習慣を身につけることは、日々の「常に課題感を持った行動」の促進にもつながります。
所感
業務中の気づきや疑問点、改善点などの所感も日報メールに記載します。
所感を書く際には、単なる現状報告で終わらないように意識することが重要です。「プロジェクトの進捗が遅れてしまった」だけではなく、自分なりの意見や考え、改善策などを書き加えましょう。
たとえば「タスク管理が行えていなかったことが原因だと考えられる。次からはタスクの優先順位をつけて時間の無駄をなくすよう行動したい」などと書くのがおすすめです。このように、所感では今後の業務改善、生産性向上につながる内容を含めて書き留めます。
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次回の行動
日報の最後には、次回の行動を記載します。業務内容や進捗状況、反省点や所感など、日報でまとめた内容をもとに具体的な目標を立ててください。
「15日までに新商品の提案書の作成を完了させる」「電話営業で1日3件のアポイントを獲得する」のように、数字を入れると具体性が増すほか、進捗や達成状況の振り返りがしやすくなります。
定量的な目標を立てにくい職種の場合も、「いつまでに」「何を」「どのくらいやるのか」をできるだけ明確にすることが重要です。
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日報メールの例文
件名:【日報】7月1日 山田太郎(名前を記載) |
〇〇課 〇〇〇〇課長(提出先の上司の名前を記載) お疲れさまです。 〇〇課の山田太郎です。 本日7月1日の業務について、下記の通り報告いたします。 【本日の業務内容】 9:00〜10:00 朝礼 10:00〜12:00 A社を訪問・商談 13:00〜15:00 電話営業30件 15:00〜17:00 新商品の企画会議に参加 17:00〜 夕礼 【反省点・今後の課題】 ・〇〇さんと一緒にA社を訪問し、初めて自分で商談を行った。商品の提案はスムーズに行えたものの、他社商品との違いを明示できなかった。自社商品以外のリサーチも十分に行う必要があると感じた。 ・電話営業は30件行えたが、アポイントにつながったのは1件だった。架電数を上げて3件はアポイントを獲得したい。 【所感】 ・A社の訪問では途中から〇〇さんが商談を行ったが、クライアントの状況に合わせた提案をしていて感銘を受けた。取引成立の決め手になったと思う。他の先輩方からも話を聞きながら、相手にぴったりの提案が瞬時にできるようになりたい。 ・電話営業でのアポイント獲得数が極端に低かった。電話口の相手の反応を見る限り、トーク内容に問題がありそうなので、見直しをしたい。 【明日の目標】 ・他社商品のリサーチ3件 ・電話営業40件 ・先輩方の電話営業のトークを聞き、自分との違いを見つける。トークスクリプトの改善を行う(15日まで) |
日報メールを書く際のポイント
日報メールを書く際に意識したいポイントは、以下の3つが挙げられます。
- 内容が一目でわかる件名を記載する
- 結論を日報の冒頭に記載する
- 数字や固有名詞を使い客観性を高める
それぞれの項目を詳しく解説します。
内容が一目でわかる件名を記載する
メール内容が一目でわかる件名の記載は、日報メールに限らず、メールを送る際のビジネスマナーとして心得ましょう。
メールボックスには社内の連絡事項や外部からの問い合わせなど、さまざまなメールが届きます。そのため、件名だけでもメールの趣旨が伝わるようにすることで、コミュニケーションロスを防ぐことができるのです。また、「◯月◯日日報:山田太郎」といった件名を定型化しておくと、後日、検索する際にも便利な上、振り分け登録も容易にできるなど、上司が日報を管理しやすくなるといったメリットにもつながるでしょう。
結論を日報の冒頭に記載する
日報は、上司が業務内容や進捗状況を把握する重要なツールです。しかし、情報が多いと重要な報告が読み飛ばされてしまうことも起こりえます。結論や重要な報告は、冒頭に記載するようにしましょう。
また、結論を述べたあとに、反省点や今後の課題、所感、明日以降の行動などを記載することで、読み手が全体の要点を把握しやすくなります。
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数字や固有名詞を使い客観性を高める
日報メールの内容は、数字や固有名詞を用いて具体的に記載することが重要です。客観的に見たときに、どのくらいの成果が上がったのか、誰と何をしたのかがわかるようにする必要があるからです。
電話営業であれば、「アウトバウンドを中心に架電時間:2時間、架電数20件、アポイント獲得3件」といったように、アタック先・業務時間、架電数、成果を記載します。また、打ち合わせであれば、「A社と新Webサイトの設計について1時間打ち合わせ。コンテンツ内容やデザインの大枠を決定」など、具体的な数字や固有名詞を用いつつ、業務の進捗や取り組み内容の詳細を伝えます。
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日報をメールで提出するメリット
日報をメールで提出する主なメリットは、以下の2つです。
- 低コストで導入できる
- 場所に縛られずに作成できる
メールツールの利用により、初期費用やランニングコストを抑えつつ、気軽に日報を導入できる点は、最も大きなメリットといえます。
また、メールであれば、外出中や移動中など、場所に縛られずに日報を作成することが可能です。リモートワークはもちろん、営業の移動中でも作成できるため、時間を有効活用できるでしょう。
日報をメールで提出するデメリット
メールでの日報提出には、デメリットもあります。代表的なデメリットは、以下の3つです。
- 他のメールに埋もれてしまい見逃されてしまう
- 過去の日報を見つけにくい
- メールの宛先に入っている人しか見られない
上司が受信するメールは、日報だけではありません。日々さまざまなメールが大量に届くため、日報が埋もれてしまい、見てもらえない可能性があります。日報に対する適切なFBのない状態が続いてしまうと、日報の取り組み自体が形骸化しやすくなってしまうでしょう。
また、メールは日報専用のツールではないため、過去の報告が時系列でまとめて見にくいといったデメリットもあります。上司が過去の日報を見つけられず、特定の業務の進捗状況を口頭で伝える手間が発生する場合があります。
なお、メールだと宛先に入っている人しか日報を見られず、社内での情報共有が難しくなる点もデメリットです。
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日報メールを送付する際の注意点
日報メールを送付際の注意点はさまざまありますが、特に意識したい2つのポイントを紹介します。
日報はその日のうちに送付する
日報メールは、当日中に作成・送付するのが原則です。問題点や改善点はその日のうちに振り返り、翌日のスケジュールや行動へと活かしましょう。上司としても、遅れて提出されたり、数日分をまとめて出されたりすると適切な管理や正確な進捗確認ができなくなってしまいます。
どうしても当日中に送付できない場合は上司に報告し、遅くとも翌出勤時には送付しましょう。なお、当日中に日報メールを送付できるよう、日中の隙間時間を活用して下書きを作ったり、記載項目をリストアップしたりするのがおすすめです。余裕を持って提出できるよう、時間の使い方を工夫してください。
提出する前に必ずチェックする
日報メールは提出前に、必ず記載内容をチェックします。記入漏れのほか、第三者から見てわかりやすい日報か、所感が感想文になっていないかについてもよく見ましょう。
誤字・脱字は、時に重大な誤解やミスにつながってしまうこともあります。日々のルーティンになってしまい、チェック作業が雑になってしまうことのないよう、しっかりと内容に問題ないかをチェックしてから提出するよう心がけましょう。
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日報メールに記載すべき内容や秘訣を押さえておこう
日報メールは、業務内容や進捗、成果を報告するものです。
また、日報は、上司への進捗報告としての取り組みと捉えられがちですが、1日を通して何が良かったのか、反省すべき点は何か、次回からどのような行動をするのかを意識して記載することで、社員や組織にとっての有効なPDCAツールにもなります。
記載方法や提出のルールを守るだけでなく、日報自体の意義・意識を高め、組織全体の生産性向上や業務改善を実現してみてはいかがでしょうか。
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