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データベースのスキーマーとは?関連する用語や設計方法をわかりやすく解説

2024/07/01 2024/07/02

データベースソフト

データベースのスキーマー

データベース作成において重要な役割を持つ「スキーマ」。特に、リレーショナルデータベースの土台作りに欠かせない存在ですが、「スキーマ」とは何を指す言葉なのでしょうか。本記事では、データベースのスキーマについて、役割や重要性、関連する用語、設計方法などをわかりやすく解説します。

データベースのスキーマとは?

データベースのスキーマは、データベースの構造や性質、操作ルール、表現方法を定義するフレームワークです。データベースでは、必要なデータの洗い出しや格納するためのルールを決め、この作業を「スキーマを定義する」と呼びます。

スキーマは具体的に「外部スキーマ」「概念スキーマ」「内部スキーマ」の3層構造になっています。ここでは、それぞれのスキーマを詳しく見ていきましょう。

外部スキーマ

外部スキーマは、ユーザーが実際に目にするデータであり、ビューに当たる層のことです。データベースから実際にデータを取り出した結果ともいえ、通常ユーザーが目にするのはこの外部スキーマで表示されたデータです。

外部スキーマを定義する際は、ユーザーが必要な情報を簡単に見つけられるように「表示するデータ」「データの見せ方」「データの説明文」などを整理します。外部スキーマはユーザーがデータベースから必要な情報を簡単に取得できるよう、使いやすさや理解しやすさを重視する必要があります。

また、外部スキーマを定義することで、異なるシステム間でのデータ共有やデータ変換が容易になります。

概念スキーマ

概念スキーマは、データベース全体の構造とデータの関係性を定義するものです。データベース上の理論データに当たる層であり、データベースの管理者によって設計や管理が行われます。データベースの全体像を示すものでもあるため設計の初期段階で用いられ、具体的にはビジネス要件や規則の理解、そしてそれらをどのような形のデータで表すのかを定義します。

データベース内のテーブルやデータ項目の関連性についての例としては、顧客情報と注文情報がどのようにリンクされているかを定義することなどが挙げられるでしょう。

概念スキーマを参照することで、データベース管理者はデータの構造を理解しやすくなり、データの一貫性や正確性を維持することができます。

内部スキーマ

内部スキーマは、データベースの物理的な配置設定やデータアクセスの方法を定義するもので、データベースのハードウェアの部分に該当します。

内部スキーマを適切に設計することで、データベースは効率よく動作し、データの読み書きが速くなります。

データベースのスキーマを「本棚」で例えてみると?

データベースのスキーマを、本棚を作る際の設計図に例えると、以下のようになります。

外部スキーマ

子ども向けの本棚なら絵本を手前に、大人向けの本棚なら雑誌や新書を手前に置くなど、本棚を使う人の視点から決められた本の配架のルール。同じ本棚でも、想定する利用者によって本の並べ方は変わる。

概念スキーマ

本棚全体の設計図。本棚の大きさや棚の数、棚板の間隔など、本棚の基本的な構造を設計する。本にはどのような種類があり、どのように分類するかも概念スキーマで定義される。

内部スキーマ

実際に本棚を作る際の細かい指示書。本棚の材質、強度計算、製造工程など、本棚を物理的に作るために必要な情報が書かれている。

このように、外部・概念・内部の3層のスキーマが役割分担しながら、データベース全体のデザインを決めるのです。

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スキーマの役割・重要性

データベースのスキーマは、データの整理と管理に欠かせない設計図です。スキーマがしっかりしていることで、データベースを効率的に運用できるようになり、ビジネスの成長にもつながるでしょう。

ここでは、データベースの基盤を固めるスキーマの役割について、具体的に見ていきましょう。

データベースのルール・構成定義に利用する

データベースのスキーマは、データベース全体の設計やルール、構成を定義するために利用されます。例えば、顧客情報や商品情報をどのように管理し、関連付けるかを決めることができるのです。

このような定義付けによってデータの一貫性が保たれ、効率的なデータ処理が可能となります。スキーマがしっかりと設計されていれば、データベースが混乱することなく、安定して運用できるともいえるでしょう。

データの取り扱いに関するルールを明確にすることで、データベースの管理が容易になり、エラーの発生も抑えられるのです。

データベースの拡張・改善に利用する

データベースのスキーマは、既存のデータベースを拡張や新機能を追加するといった改善を行う際にも重要な役割を果たします。例えば、ビジネスの成長に伴って新しいデータ項目や機能を追加する場合、スキーマを基に適切に設計することで、データベースのパフォーマンスを損なうことなく拡張することができるのです。

また、スキーマを見直すことで、データベースの処理速度を向上させたり、データの格納効率を改善したりもできます。このように、ビジネスのニーズに柔軟に対応できる強固なデータベース基盤を構築するためにも、スキーマは重要なのです。

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データベーススキーマに関連する用語

データベースの設計や管理を効果的に行うためにも、スキーマに関連する用語を理解することは重要です。ここでは、基本的な用語をわかりやすく説明していきます。

テーブル

テーブルはデータベースを構築する基本要素であり、「表」と考えるとわかりやすいでしょう。

テーブルは行と列から構成され、データを整理して表示します。社員名簿を例として考えると、名前や部署、電話番号などの項目が列となり、各社員のデータが行となるでしょう。

テーブルを使うと情報を見やすく整理でき、必要なデータを簡単に検索することができます。テーブルがしっかりと設計されていることで、データベース全体の操作がスムーズになるのです。

ディレクトリ

ディレクトリは、コンピューター上でファイルを整理するための「フォルダ」のことです。書類をしまう引き出しを例に考えてみると、重要書類や領収書、個人のメモなどをそれぞれのフォルダに分けて保管します。

ディレクトリも同様に、ファイルの種類や目的、所有者などに応じて分類することができます。これによってファイルが混乱せずに整理され、必要な時に必要なデータを効率よく見つけることができるのです。

スキーマレスDB

スキーマレスDBとは、スキーマを必要としないデータベースです。普通のノートには罫線やマス目があり、書く内容が決まっていますが、自由帳は好きなように書けます。スキーマレスDBも自由帳と同じで、データ格納のルールや表現方法が固定されていません。

そのため、データの形式が変わっても柔軟に対応でき、データの追加や変更を迅速に行えます。特に変化の激しいデータ管理にはスキーマレスDBが役立つでしょう。

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データベーススキーマの設計方法

データベースを構築する際には、しっかりとしたスキーマ設計が欠かせません。データを適切に管理するためにはスキーマの役割を理解し、綿密な設計を行いましょう。

データベース作成の目的・要件を明らかにする

データベースを作成する際は、まずその目的を明確にすることが重要です。例えば、顧客情報の管理や在庫の追跡など、何を解決したいのかをはっきりさせましょう。そのうえで、必要なデータ項目や機能を洗い出し、データベースの要件を定めていきます。

目的と要件を明確化することで、その後の設計や開発がスムーズに進みます。また、目的に沿ったデータの収集や管理にもつながるため、業務の効率化も実現できるでしょう。

データベースの構造を図式化する

次に、データベースの全体構造を設計図に落とし込みましょう。具体的には、保存するデータの種類ごとにテーブルを作成し、カラム(列)にデータの項目を定義します。

加えて、社員データとプロジェクトデータの関連付けなど、データ同士の関係性やルールも図式化します。このようにしてデータベースの骨格を作り上げていくのです。

データ項目・属性を分類する

テーブルとカラムでデータ項目や属性を表現する際は、適切に分類することが重要です。例えば、社員の個人情報データとして「氏名」「生年月日」「住所」などを一つのテーブルにまとめ、社内管理のテーブルには「部署名」「役職名」といった項目を格納するといった形です。

データを無秩序に入れ込むと、その後の運用が困難になるため注意しましょう。

データの関連付けをする

データベースでは、異なるテーブルのデータを関連付けることも重要です。例えば、顧客テーブルと注文テーブルをリンクさせることで、どの顧客が何を注文をしたかを簡単に確認できます。

データの関係性を定義して関連付けを行うことで、データの整合性が保たれ、必要な情報を効率的に取得できます。データの関連付けは、データベースを効率的に活用するために欠かせない要素です。

データベースの正規化をする

データベースの正規化とは、データの重複をなくし、整合性のあるデータを管理するためのプロセスです。正規化を行うことで、同じデータが複数の場所に保存されることを防ぎ、データの更新や削除を一貫して行えます。

例えば、顧客情報を一箇所にまとめることで、住所の変更などがあった場合でも、データの不整合や喪失を防ぐことができます。データの信頼性を向上させ、データベースの運用を効率化するためにも、正規化は重要なのです。

インデックスを設定する

インデックスを設定すると、データベースにて必要なデータを高速で検索できるようになります。頻繁に使用されるカラムにインデックスを作成しておくと、リソースの節約と効率的な検索を両立できるでしょう。検索性能の観点からもインデックスの設計は重要だといえます。

アクセス権限を設定する

最後に、データベースへのアクセス権限を設定しましょう。全従業員がすべてのデータにアクセス可能な状態では、セキュリティ上の懸念が生じます。そこで、部署や役職に応じてデータへのアクセス権限をコントロールし、情報漏えいのリスクを最小限に抑えるのです。

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データベースにおけるスキーマの役割を理解しよう

データベーススキーマの設計は、データの整理と管理の基盤として重要です。目的や要件に対して適切な設計を行うことで、データベースの効率的な運用とデータの整合性が保たれます。自社が持つ重要な情報資産を適切に管理しつつ、データベースを最大限に活用するために、スキーマの役割を十分に理解しましょう。

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