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DWH(データウェアハウス)システムおすすめ9選比較|メリットや機能・選び方

2024/12/05 2024/12/05

DWH

DWH

おすすめのDWHシステム

企業に散在するあらゆるデータを統合・分析・可視化できるシステムである「DWH(データウェアハウス)」。ビッグデータの活用が重要視される昨今、業務改善などに取り入れる企業が増えています。本記事では、おすすめDWHシステムを比較し、導入のメリットや選び方なども併せて解説します。

DWH(データウェアハウス)とは?

DWHは「Data Ware House(データウェアハウス)」の略で、直訳すると「データの倉庫」という意味になります。企業や組織で扱う複数のシステムから大量のデータを収集し、時系列で一元管理できるシステムのことです。

DWHで統合されたデータを分析することで、意思決定や業務改善などに役立てられます。

DWHの仕組み

DWHでは、基幹システム・業務支援システム・CSVなど、さまざまなソースからデータを収集します。収集したデータは商品・顧客・売上などのサブジェクトごとに分類され、分類・命名・表記・単位などのフォーマットを統合して単一の枠組みで蓄積するのが特徴です。

データは時系列で管理されるため、各データ項目がどのように変遷したのか可視化できます。また、過去のデータを消したり更新したりすることなく新規のデータを追加するため、長期的なデータを用いた分析も可能です。

各部署や担当者が蓄積されたデータにアクセス・分析することで、目的に応じたデータの活用を行うことができます。

DWH(データウェアハウス)とは?機能やメリット、活用例をわかりやすく解説

DWHとデータベース・データレイク・データマートの違いとは?

DWHと混同されやすいものとして、データベース・データレイク・データマートなどが挙げられますが、それぞれどのように違うのでしょうか。ここでは、DWHとデータベース・データレイク・データマートの違いについて解説します。

データベース

データベースとは、多くのデータを一つの場所に集約し、整理して管理できるシステムのことです。保管したデータは複数人で共有したり、編集・加工したりできます。

各データを使いやすくするために整理して管理するデータベースに対し、DWHは分析を前提としたデータ収集に特化しているのが大きな違いです。また、データベースは最新性を保つためにデータは随時更新されますが、DWHは過去のデータを消したり更新したりすることなく時系列でデータを蓄積していきます。

DWH(データウェアハウス)とDB(データベース)の違いとは?必要性についても紹介

データレイク

データレイクとは、形式を問わずさまざまなデータを保管できるシステムのことです。データに加工を施さずにそのままの形式で保管できるため、非構造化データと呼ばれる音声・画像・動画などのデータも格納できます。

一方、DWHはExcelやCSVなどの規則性を持った構造化データのみが保管の対象です。また、データレイクはデータをそのままの形式で保管しますが、DWHではフォーマットを統合してから保管します。

データマート

データマートは、特定の用途・目的に応じて必要なデータだけを抽出・加工し、利用しやすい形にして格納したシステムのことです。特定の目的に合わせて取り出した、DWHのうちの一部分ともいえます。

データマートは特定の用途・目的などに限定されている一方で、DWHは用途・目的を限定せずに幅広い分析に使えるのが大きな違いです。

データマートとは?データウェアハウスやデータレイクとの違いをわかりやすく解説

DWHの主な機能

DWHにはどのような機能が備わっているのでしょうか。ここでは、DWHの主な機能について解説します。

データを統合する機能

保管されているデータのフォーマットや形式は、システムごとにバラバラです。そこで、DWHは複数のシステムに散在するこうしたさまざまな形式のデータを統合し、単一の枠組みで保管します。

データを時系列で保存する機能

DWHは、統合したデータを時系列で保存する機能も備えています。一度保管されたデータは基本的に削除されず、過去に集めたデータに順次最新のデータが追加されていく仕組みです。

データの長期的な保管が可能なため、過去のトレンド分析や時間経過による各データ項目の変遷も分析できます。

データを目的に併せて抽出・分析・可視化する機能

時系列で保存したデータの中から、目的に併せたデータを抽出可能です。製品によっては分析・可視化までできるものもあり、データの収集から分析までを一つのシステムで一貫して行えます。

蓄積された大量のデータから統計分析やトレンド分析を行って得られた情報を企業の意思決定や業務改善に役立てることができるでしょう。

DWHの選び方

DWHはどのように選べばよいのでしょうか。ここでは、DWHの選び方について解説します。

処理できるデータの種類

DWHを選ぶ際は、処理できるデータの種類を確認しましょう。製品によっては、ExcelやCSVなどの構造化データに加え、動画や音声などの非構造化データまで扱えるものもあります。

また、製造業向けなど、業種特有のデータを処理できる機能を備えたものもあります。自社に合ったデータ処理機能を備えた製品を選ぶことが大切です。

処理スピード・ストレージ容量

自社で扱うデータに合ったデータの処理スピードやストレージ容量を備えているかもチェックしましょう。データ処理・分析を高速で行えるものや、データを圧縮してストレージ容量を抑えて保管できるものなら、長期的に安定して活用できます。

また、DWHで保管するデータは増加し続けるため、ストレージの拡張性も確認する必要があります。例えば、クラウド型のDWHならプランのアップグレードなどで容易にストレージを拡張可能です。

操作性

操作性もDWH選びの重要なポイントです。専門知識のない現場社員でも簡単に操作できるものを選びましょう。

製品によってはデモや無料トライアルを提供している場合もあります。実際に操作して使用感を確かめてから本格導入を決めるのがおすすめです。

既存システムと連携のしやすさ

DWHは複数のシステムからデータを収集するため、既存システムとの連携のしやすさもチェックしましょう。例えば、自社で使用している基幹システムやMAツールからCSV出力する、クラウドサービスのデータを利用するといった方法があり、自社に合ったものを選ぶことが大切です。

また、製品によってはデータ分析に使うBIツールと連携できるものや、BI機能まで一貫して備えたものもあります。

サポート・セキュリティ体制

導入・運用時のサポート体制も、DWH選びの大切なポイントです。特に、初めてDWHを導入する場合や自社内に専門知識を持った社員が不足している場合は、手厚いサポートを受けられる製品を選びましょう。導入時だけでなく運用開始後もサポートを受けられれば、安心して運用できます。

また、DWHでは機密データを大量に扱うため、セキュリティ体制も重要です。データの暗号化や不正アクセス防止、バックアップなど、データを安全に保管できるセキュリティ対策が施されているかもチェックしましょう。

おすすめのDWHシステム9選比較

ここでは、おすすめのDWHシステムを9つ紹介します。

AnalyticMart

AnalyticMartはクラウドとオンプレミスのどちらでも利用できるDWHシステムです。大量データの高圧縮蓄積・高速検索・集計が可能で、Excelから利用できるBIツールも搭載しています。また、外部BIツールとの連携も可能です。

ISO9001認証を取得している三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社が開発した国産製品で、セキュリティ対策が万全なのもポイントです。機密性の高い情報を暗号化でき、個人情報などもしっかり守ることができます。

提供元三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
導入実績導入実績1,200社超(※2024年11月時点)
機能・特徴データの高圧縮蓄積・高速検索・集計/Excelから利用できるBIツール搭載/外部BIツールとも連携可能/万全のセキュリティ対策
URL公式サイト

Amazon Redshift

Amazon Redshiftは、ゼロETLアプローチによるデータ統合を採用したDWHシステムです。複数のデータベース間の相互運用性と統合を可能にし、システム間のデータ移動や収集を容易にします。

機械学習AIを搭載しており、収集したデータを活用した高度な分析も可能です。また、複数チーム間でのデータ共有はシステム上で安全に行え、細かいアクセスコントロールもできます。

提供元Amazon Web Services, Inc
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴ゼロETLアプローチによるデータ統合/機械学習AIによる分析/複数チーム間でのデータの安全な共有が可能
URL公式サイト

Google BigQuery

Google BigQueryはAIによるアシスト機能を備えたDWHシステムです。機械学習モデルを作成・実行するための機能も備えており、データを活用してAIにタスクを実行させることもできます。

構造化データだけではなく、音声・ドキュメント・画像などの非構造化データに対応可能です。さらに、データの検出・管理・モニタリング・統制を容易にするデータガバナンスも組み込まれています。

提供元Google LLC
初期費用無料
料金プラン無料枠あり

コンピューティング

  • オンデマンド:$6.25/TiB(毎月1TiBまで無料)
  • Standardエディション:$0.04/スロット時間
  • Enterpriseエディション:$0.06/スロット時間
  • Enterprise Plusエディション:$0.10/スロット時間

ストレージ

  • アクティブなローカルストレージ:$0.02/1GiB(毎月10GiBまで無料)
  • 長期の論理ストレージ:$0.01/1GiB(毎月10GiBまで無料)
  • アクティブな物理ストレージ:$0.04/1GiB(毎月10GiBまで無料)
  • 長期の物理ストレージ:$0.02/1GiB(毎月10GiBまで無料)

データの取り込み

  • バッチ読み込み:無料
  • ストリーミング挿入:$0.01/200MiB
  • BigQuery Storage Write API:$0.025/1GiBあたり(毎月2TiBまで無料)

データの抽出

  • バッチエクスポート:無料
  • ストリーミング読み取り:$1.10~/1TiBあたり
機能・特徴構造化データに加えて非構造化データに対応/AIによるアシスト機能/データの検出・管理・モニタリング・統制ができる組み込みのデータガバナンス
URL公式サイト

Microsoft Azure Synapse Analytics

Microsoft Azure Synapse Analyticsは、データの収集から分析までできるDWHシステムです。無制限のスケーリング機能によって、さまざまなシステムから取得したデータを統合できます。

「Power BI」と呼ばれるBI機能も備えており、取得した全データから幅広い分析情報を取得可能です。また、「Azure Synapse Link」を活用したデータワークロードの統合により、データへの自由なアクセスを実現できます。

さらに、脅威の自動検出や暗号化の常時有効化など、高度なセキュリティ対策が施されているのもポイントです。

提供元日本マイクロソフト株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴無制限のスケーリング/BI機能/データワークロードの統合/高度なセキュリティ
URL公式サイト

smart DWH

smart DWHは、専門知識がなくても簡単に操作できるDWHシステムです。データベースの基本情報を入力するだけでデータ収集を開始でき、収集したデータはワークフロー機能で加工できます。

また、タグ付けやキーワード検索などで、データ検索が容易にできます。さらに、暗号化やアクセス管理などのセキュリティ対策も万全で、保管したデータはすべてバックアップされているため安心です。

提供元株式会社システムサポート
初期費用要問い合わせ
料金プラン月額ライセンス料(15万円)+クラウド利用料の合計額
機能・特徴オートマチックなデータ収集/ワークフローでデータの加工・作成が可能/データ検索が容易/バックアップ/万全のセキュリティ
URL公式サイト

YDC SONAR

YDC SONARは製造業向けのDWHシステムです。ETL・DWH・BI機能を備えた三位一体型ツールで、データの抽出・収集から分析までを一貫して行えます。

外部システムとのAPI連携もでき、データの加工がスムーズにできるのも特徴です。また、製造業に特化したレポート・帳票作成機能も備えています。帳票のPDFは暗号化されるため、データ改ざんなどのリスクも軽減できるでしょう。

提供元株式会社ワイ・ディ・シー
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴ETL・DWH・BI機能を備えた三位一体型ツール/大量データを高速描画/外部API連携連携/製造業に特化したレポート・帳票作成
URL公式サイト

SOFIT Super REALISM

SOFIT Super REALISMは、ノンプログラミングを基本コンセプトに開発されたDWHシステムです。Excelの基本スキルがあれば2時間程度の学習トレーニングですぐに扱えるようになります。

国際特許技術を活用しており、世界最高速レベルの処理速度を実現しているのも特徴です。膨大なデータを一元管理し、仮説検証や編集を高速で行えます。

提供元日本ソフト開発株式会社
初期費用要問い合わせ

※クラウド版は無料

料金プラン要問い合わせ
機能・特徴Excelの基本スキルがあれば使える操作性/世界最高速レベルのデータ処理速度/複数データの一元管理が可能
URL公式サイト

AirLake

AirLakeはドキュメント・画像・動画・音声・IoT・人流・SNS・BIM/CADなど、さまざまなデータに対応したDWHシステムです。AI-OCRや自然言語処理モデル、画像・音声解析モデルを備えており、非構造化データも自動で構造化して保管できます。

また、AI検索やBI機能もあるため、データの収集から加工・蓄積・分析まで一貫して行えるのも特徴です。

提供元株式会社DATAFLUCT
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴さまざまな形式のデータを自動で構造化/AI-OCR/データレイク・データウェアハウス機能/AI検索/BI機能
URL公式サイト

Srush

Srushは、専門知識がなくても利用できるDWHシステムで、クリックのみで100種類以上のツールと連携できます。また、ノーコードデータ加工機能により、直感的な操作でデータの統合・加工が可能です。

BI機能による分析もでき、ダッシュボード機能で社内共有を随時行えます。また、作成したデータは外部システムに自動で送信可能です。

提供元株式会社Srush
初期費用
  • エントリープラン:要問い合わせ
  • 無制限プラン:要問い合わせ
料金プラン
  • エントリープラン:22万円(税込)/月
  • 無制限プラン:33万円(税込)/月
機能・特徴100種類以上のツールと連携可能/ノーコードデータ加工機能/BI機能/自動でデータ送信/ダッシュボード機能
URL公式サイト

DWHシステムを導入するメリット

DWHシステムを導入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。最後に、DWHシステムを導入することで得られるメリットについて解説します。

データ収集・統合を効率化できる

DWHシステムを利用することで、効率的にデータ収集・統合ができます。DWHシステムは複数のシステムに保管されているフォーマットの異なるデータを統合でき、表現の統一や重複データの削除も可能です。

また、収集したデータは商品・顧客・売上といったサブジェクトごとに分類して保管するため、整理された状態で一元管理できます。さらに、データは時系列で蓄積されていき、上書きなどによって過去のデータを誤って消してしまう恐れもありません。

データの検索性が向上する

DWHで収集したデータはフォーマットを統合したあと、サブジェクトごとに分類して時系列で保管されます。そのため、データの検索性が向上し、高度な検索にも対応可能です。

例えば、ある顧客の購入履歴を過去まで遡って参照するなど、履歴から遡る形の検索もできます。必要なデータをすぐに見つけられるため、分析や施策立案に役立てられるでしょう。

データに基づいた経営判断ができる

DWHシステムなら過去のデータも長期的に保管できるため、経営判断の参考となるさまざまな分析を行うことができます。また、各部門やシステムで扱うデータを一元管理できるため、多様な切り口での分析も可能です。

直近のデータだけではなく、過去のデータも含めた膨大なデータを分析することで、データに基づいた戦略的な経営判断ができるでしょう。

内部統制を強化できる

DWHシステムを利用することで、内部統制の強化も期待できるでしょう。企業内で扱うさまざまなシステムの履歴・実績・ログや、取引履歴・業務プロセスなどのデータを一元管理できるため、透明性のあるデータ管理を実現できるためです。

また、DWHシステムではアクセス権限の設定も可能なため、情報漏洩や不正アクセスなどのリスクを低下させられるのもメリットです。さらに、システムのログイン・ログアウト状況から業務状況を可視化でき、万が一不正が起きた場合の原因究明にも活用できます。

おすすめのDWHシステムを比較し自社に最適な製品を導入しよう

DWHシステムでは、企業内にあるさまざまなデータを統合し、一元管理することができます。データを用いた分析・可視化も可能で、企業の意思決定や業務改善に役立てられるでしょう。今回紹介した選び方やおすすめのDWHシステムを参考に、自社に最適な製品を導入してください。

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ビズクロ編集部
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