グループウェアの導入事例!成功事例から導入するメリットを紹介
企業のIT化を促進する「グループウェア」。テレワークやペーパーレス化の推進が叫ばれる昨今、グループウェアを導入し運用を成功させている企業が増えています。本記事では、各企業におけるグループウェア導入の成功事例を紹介し、グループウェア導入のメリットやおすすめのツールをあわせて紹介します。
目次
グループウェアの導入事例
グループウェアとは、組織内での円滑な情報共有や業務効率化を実現するためのツールです。特に近年、テレワークの普及やDX化推進の流れを受け、グループウェアを導入する企業が増えています。
まずはグループウェアを導入した企業の成功事例を紹介します。
株式会社西日本クリーン
総合ビル管理事業などを展開する株式会社西日本クリーンでは、承認申請業務の効率化を目的にグループウェアを導入しました。
以前は紙の書類で承認申請を行っていましたが、意思決定のスピードが遅れることや業務負担の増加が組織課題となっていたそうです。グループウェア導入後はワークフロー機能を活用し、社内の申請業務をデジタル化。押印業務を大幅に削減できたのに加えてペーパーレス化も進み、時間とコストの削減につながりました。
同社では、社員のITスキルにも偏りがあるなかでの導入に際し、IT活用に関する社内勉強会を開催したり、利用開始までの工程表を作成するなどの工夫によって、導入から約半年間でグループウェアの定着を実現させています。
マキノ・ロジスティックス株式会社
機械の運送などを行うマキノ・ロジスティックス株式会社は、物流工程を効率化させるためにグループウェアを活用しています。
1日に扱うパレット数は1,000件以上に及ぶなか、Excelや手書き書類での管理を行っていたものの、管理が追い付かないだけでなく、情報伝達漏れのリスクも抱えていました。そこでグループウェアを導入し、情報管理を一元化。物流工程に関する膨大な情報をリアルタイムで更新・共有できる体制を整え、社員の業務負担を軽減しています。
グループウェア導入当初は、管理体制の変更に対する不安の声もあったそうですが、試用期間を設けて社員からの理解を得たことで、混乱なく運用できたといいます。
株式会社星野リゾート
日本全国にリゾート施設を展開している株式会社星野リゾートは、グループウェアを、従業員の管理や業務品質の向上に活かしています。
全国各地に拠点がある同社ですが、グループウェアを導入したことで、各拠点間でサービス内容や失敗の共有を行ったり、業務管理表を一元化したりすることが叶いました。
また迅速な情報共有のツールとしてだけではなく、コミュニケーション活性化としての役割も期待されており、これからさらに活用されていく見込みです。
株式会社いいなダイニング
米飯や惣菜の製造販売事業を手掛ける株式会社いいなダイニングでは、社内におけるコミュニケーション施策としてグループウェアを導入。業界に根付いていたトップダウン型コミュニケーションの改善を目指しました。
同社が特に活用したのはメッセージ機能です。メッセージ機能は、メールのような一方的なやり取りではなく、気軽に相互コミュニケーションができる効果が期待できます。メッセージ機能を活用したことで、上司・部下間や店舗間における心理的距離が近づき、社内のコミュニケーションが活発化したそうです。
そのほか、グループウェアによって情報の管理・共有が効率化されたことで、複数店舗間の連携も強化されています。
株式会社進々堂
パンや洋菓子の製造や販売を行う株式会社進々堂は、アナログ管理していた一連の業務フローを、グループウェアを活用してデジタル化し、業務の効率化とペーパーレス化を実現しました。
同社が特に活用しているのは、ワークフロー機能とスケジュール機能です。ワークフロー機能では承認申請業務を一元化することで、処理速度を迅速化。またスケジュール機能を活用して社員の業務予定やタスクを見える化したことで、組織の一体感を強めています。人それぞれ出勤日が異なるからこそ、社員のスケジュールを共有することで、管理者側の管理業務も効率化したようです。
トマト工業株式会社
パネルの加工などを行っているトマト工業株式会社では、働き方改革の波を受け、労働時間の削減と生産性向上の両立を図るためにグループウェアを導入しました。
導入後は、社員に慣れてもらうためにグループウェアの利用を徹底。朝礼の代わりにグループウェア上で朝礼文を掲載するなどして、IT化に対する意識向上を目指したそうです。その結果、1人当たりの作業効率向上や迅速なコミュニケーションが実現し、コロナ禍でも過去最高益を達成しています。
廣田硝子株式会社
ガラス製品の製作・販売を手掛ける廣田硝子株式会社ではIT化を積極的に進めています。社内の情報共有などを目的に以前からグループウェアを活用していたものの、機能を活用しきれていない点が課題でした。
しかしながら、独立行政法人中小企業基盤整備機構のIT経営簡易診断で新たなグループウェアシステムの紹介を受け、自社に適したシステムを再確認できたそうです。
グループウェアシステムにはさまざま種類があります。日常的に使用するシステムだからこそ、自社にとって使いやすいシステムを活用することが、導入成功につながるといえるでしょう。
株式会社ジェイエスピー
ソフトウェア開発などを手掛ける株式会社ジェイエスピーでは、事業拡大や社員数の増加にも対応できるよう、クラウド版のグループウェアを活用しています。
新型コロナウイルス禍、在宅勤務が導入されたことにより、社員の動向が分かりづらいという課題を抱えている企業は多いものです。そこで同社ではグループウェアでスケジュールを共有し、いつ誰が出社しているかなどを把握しています。また設備予約機能を活用することで、会議予定を迅速に組めるようになり、設備稼働率も高まったそうです。
グループウェアは社員同士の交流ツールとしても活用されており、活発な情報交換やイベント開催などにも役立っています。
東京日産コンピュータシステム株式会社
ITインフラ事業を展開する東京日産コンピュータシステム株式会社では、グループウェアを働き方改革促進のツールとして効果的に活用しています。
特に、ワークフロー機能を活用して決済の円滑化やペーパーレス化を進めたほか、ポータル機能を充実させて情報アクセスを最適化。外部ツールと連携しながらチャットbotの運用も行っており、グループウェア内でQ&Aに対応できるようにするなど、社内情報の拠点として運用しています。
クオーレ労務経営
社会保険労務士事務所を運営するクオーレ労務経営では、業務で必要な情報をグループウェアにて管理しています。業務マニュアルや顧客情報、顧客ごとの給与計算などを一元管理することで、細やかな情報更新にも正確に対応できる環境を構築しました。
さらに注目したい点として、同社では60代以上の社員も不便なくグループウェアを活用しています。社内にグループウェアを定着させるためには、社員にとって使い勝手の良いツールを選択することが大切であるといえるでしょう。
中瀬社会保険労務士事務所
中瀬社会保険労務士事務所では、社内の情報共有を最適化するためにグループウェアを導入しています。
以前使用していたチャットツールやファイル共有ツールは、検索性の低さや外部からアクセスできないことが課題となっていました。そこでグループウェアを導入したことで、社内のパソコンからだけでなく、外出先からスマートフォンで業務の状況を把握できるようになったそうです。
各顧客とのやり取りも社員同士で共有できるため、業務の引継ぎもスムーズにできるようになるなど、仕事のあらゆる面で良い効果が出ています。
▷グループウェアとは?種類や搭載されている機能・メリットを解説
▷【2023年最新】グループウェアのおすすめ14選を比較!選び方や機能を紹介
グループウェアの機能
新型コロナウイルスの感染拡大を機にテレワークを採用した企業は多いですが、社員への情報共有がうまく行えない、プロジェクトの遂行状況やスケジュールが把握できないなどの課題を抱えている場合もあります。
そのようなときには、グループウェアを活用して業務管理を一元化することで、社内の情報管理や業務を最適化できます。また、今まで紙でやり取りしていた申請業務などもデジタル化できることから、ペーパーレス化や業務負担の軽減の効果も期待できるでしょう。
ツールによって搭載される機能は異なりますが、グループウェアツールには主に以下の機能が搭載されています。
機能 | 詳細 |
チャット機能 | 特定の相手やチームに対してメールよりも気軽に連絡できる機能 |
Webメール機能 | グループウェア上でメールの送受信ができる機能 |
掲示板機能 | 会社のお知らせや人事情報を掲載し、社員へ情報を一斉共有する機能 |
スケジュール管理機能 | 個人のスケジュール管理および、社員間でのスケジュール共有ができる機能 |
ファイル共有機能 | 業務マニュアルや資料などを一元管理し、社員同士で共有できる機能 |
社内SNS機能 | 社員同士のコミュニケーションを活性化させる情報発信ツール機能 |
ワークフロー機能 | あらゆる申請から承認までの業務フローをオンライン化する機能 |
予約機能 | 社内の会議室や設備の使用予約ができる機能 |
タスク管理機能 | ToDoリストの管理や業務の進捗状況の共有ができる機能 |
勤怠管理機能 | グループウェア上で出退勤の打刻、集計ができる機能 |
成功事例から見るグループウェア導入のメリット
グループウェアの導入によって業務効率化や生産性向上を実現している企業は多数存在します。その理由は、グループウェアを導入することで、主に次のようなメリットが得られるからです。
それぞれを詳しく説明します。
社内外のスムーズなデータ共有が可能になる
グループウェアを活用することで、社内外におけるスムーズなデータ共有が可能になります。
仕事を進めるにあたっては、業務マニュアルや会議資料など、さまざまなデータの管理・共有が必要になるでしょう。しかし、資料を紙に印刷して一人ひとりに配布するのは時間もコストもかかるうえに、あとで見返す際にも、必要な書類を探す手間がかかります。
そこでグループウェア上にデータを保管しておけば、社内全員に対して一斉に情報提供が可能になります。加えて、グループウェア内を検索することでスムーズにデータを閲覧することも叶います。
また離れた支社にいる社員にもタイムラグなしに情報共有ができ、グループ間や部署間の連携強化にもつながります。マルチデバイスに対応しているグループウェアであれば、スマートフォンやタブレットからも利用できるため、外出先からも迅速な情報共有ができるでしょう。
データの一元管理により業務負担を軽減できる
グループウェアはデータの一元管理を行うことができるため、業務負担を軽減できるというメリットもあります。
たとえば小売店などでは、顧客情報や在庫状況などを、それぞれExcelで管理している企業もあると思います。しかしながら、データを一つひとつ手入力して管理するのは社員の業務負担が大きく、ミスも起こりやすくなります。
そこでグループウェアを活用して社内情報を一元管理することで、データの自動管理による業務負担の軽減や視認性の向上が期待できます。業務が効率化されることで、生産性の向上にもつながるでしょう。
また社員同士のスケジュール共有や会議室予約機能などを備え、多角的に業務の円滑化をサポートしてくれる点もグループウェアのメリットです。
役職・部署の垣根を超えたコミュニケーションが可能になる
役職や部署の垣根を超えたコミュニケーションを促進できる点も、グループウェアの魅力でしょう。グループウェアには掲示板やチャット、Webメール機能など、さまざまなコミュニケーションツールが搭載されています。コミュニケーションツールを活用することで、普段はリモートワークで会えない人や、別部署の人ともつながることができ、社内の一体感を高められます。
特に、チャットは「メールがあれば必要ない」と思う人もいるかもしれません。しかしチャットはメールよりも気軽に連絡を取り合うことができ、心理的距離を近づける効果が期待できます。各社ごとに使用ルールが設定される場合もありますが、有効に活用することで社内コミュニケーションの活性化につなげられるでしょう。
DXによってテレワーク・ペーパーレス化を促進できる
グループウェアを導入して業務のDXが進むことで、テレワークやペーパーレス化の促進にもつながります。
たとえば、これまで紙の書類で申請手続きや情報発信を行っていた場合も、グループウェアを導入するとオンライン上ですべて完結します。わざわざ紙に印刷して配布する必要がないため、各種書類の「脱ハンコ」も実現できるでしょう。
加えて、社外にいても情報のやりとりや各種申請手続きを行えるようになり、テレワークも導入しやすくなります。テレワーク時は、社員一人ひとりのスケジュール共有やタスク管理機能を使えば、管理者側も部下の状況を把握しやすく安心です。
▷グループウェアの導入はペーパーレス化につながる?導入事例や活用方法
▷テレワークにおけるグループウェアの必要性|主な機能やおすすめ製品を紹介
グループウェアの選定する際の比較ポイント
グループウェアにはさまざまな製品があるため、どれを選べばよいか悩んでいる人もいるでしょう。グループウェアを選定する際には、以下の4つのポイントを比較して選ぶことをおすすめします。
- 自社に必要な機能が備わっているか
- 無料トライアルを利用できるか
- 提供形態は希望にあっているか
- 十分なサポートが得られるか
それぞれ詳しく説明します。
自社に必要な機能が備わっているか
まずは自社に必要な機能が備わっているかを確認しましょう。製品によって搭載されている機能は異なります。自社の課題を洗い出したうえで、条件を満たすグループウェアを選ぶとよいでしょう。
たとえば、申請業務の効率化が目的ならばワークフロー機能が付いていると便利です。コミュニケーションの活性化が目的であれば、チャットや社内SNSなどコミュニケーション機能が充実しているものがよいでしょう。
多くの機能が搭載されていると便利ではありますが、自社にとって必要のない機能が多すぎると却って使いづらくなります。組織の課題を明確にしたうえで、必要な機能は何かを考えましょう。
無料トライアルを利用できるか
コストをかけてグループウェアを導入したとしても、使い勝手が悪ければ、なかなか社員に利用してもらえません。そこで導入の前に使用感を十分確かめる必要があります。製品によっては無料トライアル期間を設けているものもあるため、実際に社員に使ってもらってから導入の判断をするとよいでしょう。
特に、ITスキルにばらつきがある場合は、誰でも簡単に操作できる製品を選ぶことが大切です。社員がストレスなく活用できるグループウェアを探しましょう。
▷無料のグループウェア9選比較を比較!無料製品のメリットや注意点
提供形態は希望にあっているか
グループウェアの提供形態が自社の希望に合っているかも事前に確かめる必要があります。
グループウェアの提供形態には、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。オンプレミス型とは、自社のサーバーにソフトウェアをインストールして使用する形態です。サーバーの準備や運用管理が必要になりますが、自社のニーズに合ったカスタマイズがしやすく、セキュリティも高い傾向にあります。
一方クラウド型とは、オンライン上のサーバーのソフトウェアを利用する形態です。自社でサーバーを用意する必要がないため、運営コストを抑えられるメリットがあります。しかし、オンプレミス型と比べると柔軟なカスタマイズが難しかったり、提供側の都合でサービスが終了する可能性もあります。
それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自社にあった提供形態を選びましょう。
▷オンプレミス型のグループウェアおすすめ6選|クラウド型のとの違いを解説
▷クラウド型のグループウェア5選比較|選び方や機能・無料版を紹介
十分なサポートが得られるか
サポート体制が充実しているかどうかも確認したいポイントです。社員がDXに慣れない状況下で初めてグループウェアを導入する際は、さまざまなトラブルが発生することが予想されます。
社内にITの専門知識を持つ人がいない場合には、導入前後のサポートを提供しているシステムを選ぶのがおすすめです。
なかにはトラブルサポートだけでなく、グループウェア活用に関するセミナーや勉強会などのサービスを提供していることもあります。事前に調べて有効活用するとよいでしょう。
▷【2023年最新】グループウェアのおすすめ14選を比較!選び方や機能を紹介
グループウェアのおすすめ製品
最後に、企業で活用するのにおすすめのグループウェアを3つ紹介します。それぞれの特徴などを詳しく解説するので、導入を検討する際の比較検討にお役立てください。
Garoon
Garoonは、小規模の企業から数万人規模の大企業まで対応できるグループウェアです。セキュリティの高さが特徴であり、官公庁や金融業界などにおいても活用されています。
またシームレスなシステム連携も強みとしており、kintoneやMicrosoft365などと連携が可能です。幅広い年代に使いやすい設計となっており、社員に浸透させやすいグループウェアといえるでしょう。
提供元 | サイボウズ株式会社 |
初期費用 | ■クラウド版:無料 |
料金プラン | ■クラウド版(月額)
※1ユーザーあたりの金額 ■クラウド版(年額)
※1ユーザーあたりの金額
■パッケージ版
※新規契約の場合 |
導入実績 | 7,000社320万人(※2023年10月現在) |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
Stock
Stockは、組織の情報共有に特化したグループウェアツールです。専門知識がなくても使えるシンプルで直感的な仕様が特徴で、円滑に情報共有を行うことができます。
Stockはマルチデバイスに対応しているため、スマホやタブレットの写真もスムーズに共有できる点も魅力です。
提供元 | 株式会社Stock |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | ■ビジネスプラン(月々払い)
■ビジネスプラン(年間一括払い)
■エンタープライズプラン(月々払い)
■エンタープライズプラン(年間一括払い)
|
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
サイボウズ Office
サイボウズ Officeは、中小企業を中心に数多くの企業で活用されているグループウェアツールです。「誰でもかんたんに使える」コンセプトのもと開発されており、初めてグループウェアを導入する企業からも支持されています。
導入前後のサポート体制も充実しているほか、サイボウズ Office活用のためのセミナーや勉強会も随時開催しているため、安心して利用できるでしょう。
提供元 | サイボウズ株式会社 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | ■クラウド版(月額)
※1ユーザーあたりの金額 ※契約は5ユーザーから ■クラウド版(年額)
※1ユーザーあたりの金額 ※契約は5ユーザーから
|
導入実績 | 70,000社(※2023年10月現在) |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
成功事例を参考にしグループウェア導入を検討しよう
グループウェアを活用した企業の成功事例や、おすすめのグループウェアツールを紹介しました。グループウェアは業務の効率化に有効なツールです。ぜひ、自社に合ったグループウェアを取り入れ、組織のさらなる成長に役立ててください。
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