オンラインストレージの危険性・安全性とは?セキュリティリスクを解説
データの保存・共有に役立つオンラインストレージ。誰でも簡単に利用できる利便性から需要が高まっていますが、セキュリティ面にいくつか課題があるようです。本記事では、オンラインストレージの危険性とは?具体的なセキュリティリスクや、取るべき対策等とあわせて解説します。
目次
オンラインストレージの危険性とは?
オンラインストレージは、インターネットを通じてクラウド上にデータを保管できるサービスです。インターネット環境さえあれば場所や端末を問わずアクセスでき、ファイルの編集や閲覧ができます。
ファイルサーバーとして使用する企業も増えているオンラインストレージですが、インターネットを使って情報をやりとりするため、情報漏えいや外部からの不正アクセスなどの危険性があります。
例えば、端末の紛失や誤作動・設定ミスで情報漏えいする可能性があるのです。オンラインストレージ自体に問題がなくても、利用方法や環境によってはリスクが発生することを理解してください。
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オンラインストレージのセキュリティリスク
オンラインストレージのセキュリティリスクは主に4つです。
- サイバー攻撃・ウイルス感染によるデータ流出・消失の危険性
- 人為的ミスによるデータ流出・消失の危険性
- 内部社員によるデータ持ち出しの危険性
- サーバー停止の危険性
サイバー攻撃・ウイルス感染によるデータ流出・消失の危険性
オンラインストレージは、ハッキングなどのサイバー攻撃や端末のウイルス感染によって、データの流出や消失する危険性があります。データが第三者に悪用されてしまうと、個人情報の漏えいなどで会社の信用を失うことにもつながりかねません。
とくに、アクセスに必要なユーザーIDやパスワードが流出すると、オンラインストレージの中を自由に閲覧・編集できるようになってしまいます。
そのため、オンラインストレージを提供する事業者のセキュリティレベルや、自社でできる範囲のセキュリティ対策を行うことが大切です。
人為的ミスによるデータ流出・消失の危険性
操作ミスや誤送信などの人為的ミスによって、データの流出や消失する可能性があります。オンラインストレージにおける、データ流出・消失の多くを占めているのが人為的ミスです。
とくに、「正しい使用方法を把握できていない」「ITリテラシーが不足している」といった状況でオンラインストレージが導入された場合、人為的ミスは起こりやすくなってしまいます。
対策としては、「閲覧・編集制限の設定」「使用マニュアルの事前共有」「ITリテラシー研修の開催」などが必要です。
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内部社員によるデータ持ち出しの危険性
内部社員によって、データが持ち出される危険性も考えられます。実際に、会社の機密情報を持ち出した元社員が逮捕されたという事件も起こっています。
そのため、ユーザーやファイルごとに権限設定や機能の利用制限などの対策が重要です。機能の利用制限では、「外部ストレージへのダウンロード」「スクリーンショット」「メールへのファイル添付」などを制限できます。
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サーバー停止の危険性
オンラインストレージは、事業者が提供する外部サーバーにデータを保管するため、サーバーが停止した場合、「データを閲覧できない」「最悪データが消失する」などのリスクが発生します。
サーバーの停止によって業務が滞り、データが破損することで会社の不利益に繋がることもあります。
オンラインストレージを利用する際は、同時にバックアップをとったり、複数サーバーにデータを保管できるオンラインストレージの選定など対策を行ってください。
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オンラインストレージ活用時に取るべきセキュリティ対策
オンラインストレージを活用する時のセキュリティ対策は主に3つです。
- セキュリティ機能が充実した製品を導入する
- ID・パスワードの設定を強化する
- 万が一に備えて定期的にバックアップを取っておく
ここでは、それぞれを詳しく解説します。
セキュリティ機能が充実した製品を導入する
オンラインストレージの種類によっては、セキュリティ機能が豊富に搭載されているものがあります。搭載されていると安心な機能は、以下の通りです。
- 2段階認証機能/多要素認証機能/シングルサインオン
- IPアドレス制限機能
- ファイル暗号化機能
- SSL/TLS暗号化機能
- ログ管理機能
- ディザスタリカバリ機能
- カントリーリスク対策機能
- ウイルスチェック機能
例えばウイルスチェック機能では、定期的にウイルスをチェック・検知してくれるため、ウイルス感染にいち早く気づき迅速な対処が可能です。
オンラインストレージは外部の事業者が提供しているため、導入後に行えるセキュリティ対策には限りがあります。そのため、はじめからセキュリティレベルの高いオンラインストレージの選定が重要です。
▷オンラインストレージのセキュリティ対策|対策のポイントや起こりうるリスクを紹介
ID・パスワードの設定を強化する
ID・パスワードの設定強化は、セキュリティ対策として効果的です。
IDやパスワードはアクセスするたびに入力するため、簡単で入力しやすい文字列や名前や誕生日など覚えやすい文字列を設定することが多いです。しかし、簡単なID・パスワードは第三者から特定されやすいため、データ流出・消失の危険性が高まってしまいます。
そのため、「ID・パスワードは複雑な文字列にする」「定期的に更新する」「ID・パスワードを使い回さない」など徹底した社員教育が重要です。
万が一に備えて定期的にバックアップを取っておく
第三者によるデータ削除やサーバーの不具合によるデータ消失は、いつ起こるかを予測できません。そのため、万が一に備えて定期的にバックアップを取っておくことが大切です。
バックアップを取っていなければ、蓄積してきたデータを消失しても復旧できず業務に支障が出るかもしれません。またバックアップを取っておけば、誤ってデータを更新した場合にも、すぐに過去のバージョンへ戻せて安心です。
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セキュリティに強いおすすめのオンラインストレージ製品5選
ここでは、セキュリティに強いおすすめのオンラインストレージ製品を5つ紹介します。機能の特徴や料金プランを解説するので、自社に導入する際の参考にしてください。
1.セキュアSAMBA
セキュアSAMBAは、法人向けのオンラインストレージサービスで、ファイルの共有・編集が簡単に行えます。セキュリティに関するさまざまな機能が標準搭載されているため、初めてオンラインストレージを使う方におすすめです。
また、データのバックアップ機能も搭載されているため、一度削除したデータやトラブルで消失してしまったデータの復元もできます。
提供元 | 株式会社kubellストレージ |
初期費用 | 無料 ※フリープランのみ ※フリープラン以外は要問い合わせ |
料金プラン |
|
導入実績 | 4,000社以上 |
機能・特徴 | 暗号化、アクセス権限、グローバルIPアドレスによる制限、端末認証、アカウント管理、パスワードポリシー、自動ログアウト、二段階認証、ユーザーとデータの一元管理など |
URL | 公式サイト |
2.使えるファイル箱
使えるファイル箱は、多くの中小企業に選ばれているオンラインストレージサービスです。ユーザー数は無制限で、一律の料金が嬉しいポイントです。
アドバンスプランでは、アクセスできるIPアドレスの制限や管理者のアカウントでのデバイス管理もできます。
提供元 | 使えるねっと株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 年契約
月契約
|
機能・特徴 | デスクトップ上でのファイル操作、パソコン容量の節約、AD連携、共有リンクの作成、モバイルアプリの活用、権限・機能制限設定、世代管理、メールゲートウェイなど |
URL | 公式サイト |
3.GigaCC ASP
GigaCC ASPは、純国産のオンラインストレージサービスで、企業に最適なセキュリティ・管理機能を搭載している点が魅力です。
企業間でファイル転送や共有の利便性が高いため、取引先にITリテラシーがなくても簡単に利用できます。送信するファイルにパスワードを設定したり、ZIP強制暗号化によって安全にファイルを送信したりするなど、セキュリティにも優れています。
提供元 | 日本ワムネット株式会社 |
初期費用 | 55,000円(税込) |
料金プラン | 基本料金 ■Standardプラン
■Advancedプラン
■Premiumプラン
Advanceプラン:基本料金+27,500円(税込)/月 |
機能・特徴 | ファイル送信機能、ファイル共有機能、自動化機能、共有ノート機能、モバイル機能、セキュリティ・管理機能など |
URL | 公式サイト |
4.Box
Boxは、高度なセキュリティ制御や脅威検知などを搭載したオンラインストレージサービスです。重要なファイルを確実に保護しながら送信や共有ができます。
また、Boxには電子サイン機能が搭載されているため、Boxを通じて署名の受け取りも可能です。そのため、「サインをもらうためだけに出社しなければならない」といった無駄な業務を効率化できます。
提供元 | Box, Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 年払い 【個人またはチーム】
【Businessプラン】
月払い 【個人またはチーム】
【Businessプラン】
|
導入実績 | 10万社以上 |
機能・特徴 | コアセキュリティ、Box Shield、Box Governance、Box Zones、Box KeySafe、データプライバシー、業界規制へのコンプライアンス、IT管理コンソール、コラボレーションとワークフロー、アプリ連携など |
URL | 公式サイト |
5.Dropbox
Dropboxは、登録ユーザー数が7億人以上を誇るオンラインストレージサービスです。使いやすさ・信頼性・プライバシー・セキュリティ性に優れています。
1アカウントあたり2TBの容量を利用でき、200近いファイル形式に対応しているため、大量にあるファイルやパソコンのデータバックアップなどに最適です。
提供元 | Dropbox, Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | ■年払い
■月払い
|
導入実績 | 登録ユーザー数7億人以上 |
機能・特徴 | クラウドストレージ、ファイル共有、効率化ツール、コンテンツコラボレーションなど |
URL | 公式サイト |
セキュリティ対策を講じてオンラインストレージの効果を最大化しよう
オンラインストレージは、インターネット環境さえあれば場所を問わず利用できる点が魅力です。テレワークが一般化しつつある現代において、高い利便性があるといえます。
しかし、第三者によるデータの流出・消失やサーバーの停止・終了など、さまざまな危険性も考えられます。そのため、オンラインストレージは、十分なセキュリティ対策を施した中での活用が大切です。本記事を参考にオンラインストレージを安全に活用し、導入効果を最大化させてください。
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