ITアウトソーシングとは?意味や種類・メリットと導入プロセスを解説
ITアウトソーシングは、自社にIT人材がいない場合や不足している場合に役立つサービスで、IT業界の人材不足やニーズの多様化などの影響により、ITアウトソーシングに注目が集まっています。本記事では、ITアウトソーシングの概要や種類、メリット・デメリットなどについて紹介していきます。
目次
ITアウトソーシングの意味とは?
ITアウトソーシング(ITO)とは、システムの設計や開発、運用・保守など、社内のリソースでの対応が難しいIT業務を、外部の企業に委託する契約のことです。近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)のメガトレンド化などもあり、デジタル技術やデータを活用し、事業活動をより効果的に進めようとする企業が増えています。
一方で、日本ではユーザー企業に所属するIT人材が全体の3割を下回っており、社内のリソースで適切に対応することが難しくなっています。この問題の打開策として活用されるのがITアウトソーソングです。
このITアウトソーシングを活用することで、ITに関するノウハウが不足している企業であっても、外部の支援による課題解決ができるようになるといったメリットがあります。
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IT分野は市場全体でアウトソーシングの導入が活発化している
少子高齢化が進み、労働人口が減少している日本では、アウトソーシングの活用が一般化しています。なかでもニーズが上昇傾向にあるのが、IT分野のアウトソーシングです。
デジタルシフトによる業務の効率化・高度化が進み、日常業務のなかで複数のデジタル技術やデータを活用することも多くなってきました。ユーザー企業にとってこれらを適切に扱えるIT人材は希少であり、このような状況下で競合他社に後れをとらないためにも、ITアウトソーシングを選択する企業が増えているといった背景があります。
SESとの違いとは?
ITアウトソーシングとSES(System Engineering Service)では外部に業務を委託する点で同じではあるものの、主に下記のような違いがあります。
- 業務の進め方
- 契約の種類
- 委託できる業務内容
ITアウトソーシングでは一部例外はあるものの、基本的に業務自体はアウトソーサーである企業に委託するのに対し、SESは企業内にエンジニアが常駐して作業を行います。
また、企画〜運用までを委託できるITアウトソーシングとは違い、SESは保守・開発などの部分的になるケースが多いです。
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ITアウトソーシングの業務内容の種類
外部に委託できる業務の対象や範囲をイメージできていない方も多くいると思います。ここではITアウトソーシングの形態を6つに分類し、委託できる業務内容についてそれぞれご紹介します。
フルアウトソーシング
フルアウトソーシング形態は業務の一部ではなく、ITプロジェクト全体においてベンダー企業の支援を受けるためのものです。
システム領域を例にすると、フルアウトソーシングでは企画・要件定義から、開発・運用までを一貫して外部に委託します。すべてを外注化することで、自社の利益につながるコア業務により注力できるようになるといったメリットが得られるでしょう。
また、IT業務でフルアウトソーシングを選ぶ企業は、以下のいずれかの課題を抱えている傾向にあります。
- 期待される成果と技術力のギャップが大きい
- 該当のITプロジェクトにリソースを割けない
- 社内に経験者がおらず進め方がわからない
このような場合、プロジェクト全体にベンダー企業が介入できるフルアウトソーシングのほうが、企業にとって求める成果を生み出しやすくなるでしょう。
運用アウトソーシング
運用アウトソーシング形態は、システムの基盤を担うITインフラの運用を外部に委託することです。なかには、対象の監視・メンテナンスやトラブルシューティングだけでなく、セキュリティ対策も含まれる場合もあります。
運用アウトソーシング形態の例をあげると、導入したはいいもののうまく使いこなせず、ほぼ放置のような状態になっている営業支援システムや、顧客管理システムなどの運用を一任できるのです。
インフラの種類としては、サーバーやネットワーク、OSなどがありますが、どの領域を委託するかは企業によって異なるので、自社の状況に合わせて選択するようにしましょう。
ホスティング
ホスティング形態は、サーバーやストレージを外部ベンダーから借り、社内のリソースに応じて同じ外部ベンダーに運用・保守を委託することです。
ホスティング形態を活用すると、自社専用のサーバーやストレージを購入する必要がありません。くわえて、運用・保守にかかるエンジニアの負担を減らせるため、IT部門が小規模な企業に適しています。
ハウジング
ハウジング形態は、自社が所有するサーバーやネットワーク機器を外部ベンダーが管理するデータセンターに預けることです。インフラ機器を共同の場所に設置するため、コロケーションとも呼ばれます。
このハウジング形態の活用によって、企業は災害対策やセキュリティ対策を加味したリスクの分散ができるため、有事の際にも事業活動を継続しやすくなるでしょう。このことから、BCP対策の一環としてハウジング形態が活用されることもあります。
ヘルプデスク
ヘルプデスク形態は、社内外からの問い合わせ対応を外部に委託することです。委託先によっては電話やメール、チャットなどの複数の問い合わせ経路に対応できます。
また、ヘルプデスク形態を活用すると、企業はシステムの仕様や操作方法などの疑問点の解消からトラブルシューティングまで、対応に追われがちな業務を任せられます。これにより社員や顧客の問い合わせに対して時間をかけられるようになるため、信頼関係の構築や顧客満足度の向上が期待できるでしょう。
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常駐サービス
常駐サービス形態は、外部の企業に所属するエンジニアを派遣してもらい、契約に応じて多種多様な仕事内容を依頼できる形態です。
常駐サービス形態の活用によって、企業は外部のエンジニアから技術的なサポートを直接受けられ、労働力や技術力を補うだけでなく、エンジニアの判断基準を学ぶことも可能なため、ナレッジの蓄積が期待できるでしょう。
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ITアウトソーシングが注目されている理由
DXによる競合優位性の確立が叫ばれる現代において、IT関連の業務は企業が成長していくために欠かせない業務です。では、IT関連の業務を効果的に進める手段として、なぜITアウトソーシングが注目されるのでしょうか。
ITアウトソーシングが注目される背景には、企業の経営課題だけでなく、社会的な課題も関係してきます。ここでは主な理由を4つご紹介します。
経営する上での固定費が増えているため
企業は事業の多角化によって収益の柱を増やし、経営リスクを分散します。これは1つの事業が衰退してもダメージが少ないだけでなく、多様化する市場ニーズへの対応や異なる事業でのシナジー効果の発揮など、複数のメリットがあるのが特徴です。
一方で、事業の多角化には問題点があります。それが固定費の増加です。事業が多角化すると必要な人材や拠点が増えるため、人件費や賃借費という固定費が増えていきます。
財務省が毎年発表している法人企業統計調査の推移を見ても、1960年度から2022年度にかけて売上高に対する販売費及び一般管理費(商品・サービスを販売するために必要な費用)の割合が高くなっている箇所があります。
売上高と販売費及び一般管理費、経営効率の高さには相関性があるため、固定費をいかに削減するかは企業にとって重要なポイントです。しかし、IT人材の報酬は高騰しているので、必ずしもIT人材を自社で雇用することが経営効率的にプラスになるとは限りません。
だからこそ、ITアウトソーシングが雇用に代わる選択肢として挙がる傾向にあります。
労働人口が減っているため
IT人材の報酬が高騰している背景には、労働人口の減少があります。日本は少子高齢化で労働人口の減少が続いていますが、労働市場のなかでも深刻な人手不足に陥っているのがIT人材です。
経済産業省が発表した試算結果では、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると警鐘を鳴らしています。また、世界的なメガテック企業の動きも見逃せず、国内のIT人材の流出を防ぐために採用競争が激化している状況です。
このような背景からIT人材の採用には、一定の資金力が求められる傾向にあるといえます。しかし、日本はベンダー企業にIT人材が集中してきた歴史があるため、求職者にユーザー企業の魅力を伝えるのが難しい状態です。
この打開策として、ITアウトソーシングの活用が検討されるようになりました。
[出典:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果 ~ 報告書概要版 ~」]
進化する技術に素早く対応するため
第4次産業革命(AIやIotなどを用いた新しい製造業の革新)のインパクトは凄まじく、AIやビッグデータなどを用いた産業構造の変革が続いています。一方でAIなどの先進技術はまだ成長段階であり、今もなお進化を続けている状況です。
技術の進化にどれだけ素早く対応できるかは、競合優位性を確立するひとつの材料となります。ユーザー企業が技術の最新動向やノウハウを取り入れるためにも、ITアウトソーシングの活用が注目されているのです。
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専門性の高い業務が増えているため
近年はXaaS(SaaS、PaaS、IaaSなど)が台頭し、ツールによる業務のIT化が進んでいる企業も多いでしょう。XaaSは誰でも操作できるように設計される傾向にありますが、その効果を最大化するためには専門性が求められます。
XaaSによる事業活動の効率化を進めるには、ノウハウが不足している企業も少なくありません。この打開策として、外部のノウハウを活用できるITアウトソーシングが注目されています。
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ITアウトソーシングを活用するメリット
企業は自社に必要なIT人材が足りていない場合でも、ITアウトソーシングを活用することで、外部から補うことができます。では、ITアウトソーシングで専門性の高いエンジニアを活用できると、企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは具体的なメリットを4つご紹介します。
社内の業務を効率化できる
ITアウトソーシングは、社内の業務効率化を支援できるメリットがあります。アウトソーシング先となる企業は、複数のプロジェクトを手がけた実績を持っているため、自社のIT業務をどのように見直すべきかという提案を受けられるでしょう。この提案により、自社のIT戦略を多角的な視点で検討できるのが大きなメリットです。
また、ITアウトソーシングではシステムの安定稼働やヘルプデスク対応など、社内で対応に追われがちな業務を引き受け、高度なサービスレベルを提供できます。このサービスの性質を活用することで、企業は業務の効率化と品質の改善を両立することも可能になるでしょう。
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自社の得意分野にリソースを割ける
ITアウトソーシングの効果的な活用方法として、コア業務とノンコア業務の分離があります。
用語 | 定義 |
コア業務 | 企業の利益に直接的な影響を与える業務 |
ノンコア業務 | 企業の利益に直接的な影響を与えない業務 |
たとえば、営業活動で考えた場合、商談やクロージングの工程はコア業務ですが、スケジューリングや資料作成などのタスクはコア業務にたどり着くまでの過程であり、直接的に利益を生むとは言い切れません。
このようにコア業務とノンコア業務を適切に分離し、ノンコア業務をアウトソースすることで、企業はコア業務に多くのリソースを注げます。結果として、これが得意分野の強化につながるのです。
費用対効果に優れている
IT業務には恒常的に発生する業務と限定的に発生する業務の2種類があり、2つを自社で対応するのとアウトソーシングするケースで考えると、ITアウトソーシングが費用対効果に優れている傾向があります。
まず恒常的に発生するIT業務は、必要な人材のスキルレベルや人数で人件費を算出し、そこにIT機器のランニングコストを加えることで年間の費用が計算できます。特に専門性が低く、複数の人材が求められるIT業務の場合は、ITアウトソーシングのほうがコスト面で優れている可能性があるでしょう。
次に限定的に発生するIT業務は、必要な人材のスキルレベルや人数に加えて、プロジェクトの期間を加味して算出します。専門性が高く、プロジェクトの期間が短いときには、ITアウトソーシングのほうが適している可能性があります。
ガバナンス強化が期待できる
ITアウトソーシングの活用は、ITガバナンスの強化が期待できます。ITガバナンスは事業戦略とITシステムの整合性を高めるべく、投資や運営体制を見直すための仕組みです。
内部にIT人材を確保することが難しい場合でも、ITアウトソーシングの活用によって、顧客に対して高品質な業務を提供できるでしょう。これが結果的に業務品質の安定化につながり、ITガバナンスの強化にも貢献できます。
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ITアウトソーシングを活用するデメリット
ITアウトソーシングには複数のメリットがある反面、過剰な期待により適切な活用ができなかった場合、デメリットが降りかかる可能性もあります。ここでは主なデメリットを4つご紹介します。
コストがかさんでしまうケースがある
ITアウトソーシングでは委託する業務の内容や範囲、委託期間や運用方法などによって費用が変わるため、契約の規模や期間によってはコストが高くなるケースがあります。
くわえて、取引中にも、コミュニケーションや品質管理へのコストがかかる場合があり、これらの要素で現場に想定以上の負荷がかかると、ITアウトソーシングの利点を失いかねません。
ITアウトソーシングの活用を検討する際は、委託先と入念なすり合わせをおこない、費用の妥当性を見極めることが重要です。
セキュリティリスクが生まれる
自社のIT業務を委託するという性質上、ITアウトソーシングにはセキュリティリスクが付きまといます。委託先がIT分野のスペシャリストであっても、セキュリティ対策に全幅の信頼を置いてはいけません。
特に外部の企業では自社とデータの取り扱いに関して、異なるルールが適用されている可能性もあります。社内の機密情報が流出しないためにも、委託先のセキュリティ対策や情報の取り扱いについて契約書に明文化しましょう。
社員の育成機会を失う
ITアウトソーシングで社内の業務を外部に委託すると、アウトソースした業務についてのノウハウが社内に蓄積されなくなり、社員の育成機会を失うことにもつながります。
そのため、社員のモチベーションを適切に管理するためにも、スキルアップを促進する施策を打ち出し、知識や技術の向上が見込める職場環境を整えることが必要です。
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生産性低下の可能性もある
ITアウトソーシングではコミュニケーションや品質管理など、外部委託先との調整に工数がかかります。品質基準を満たせない場合は差し戻しが発生してしまい、余計に工数がかかることもあるでしょう。
そのため、ITアウトソーシングを活用する際は、業務の進め方や品質に対するマネジメントが欠かせません。特に、納品物の差し戻しやコミュニケーションエラーが多発すると生産効率が落ちていくため、本格稼働前に認識のすり合わせを心がけましょう。
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ITアウトソーシングを活用する際の注意点
ITアウトソーシングで期待した成果を得るためには企業選定だけでなく、選定後にも重要なポイントがあります。ここではIT業務の委託先とやり取りするうえでの注意点を6つご紹介します。
自社の課題や問題点を明確にする
ITアウトソーシングは社内の業務負荷を軽減するための手段です。だからこそ、ITアウトソーシングを有効活用するためにも、自社が抱える課題や問題点の明確化が求められます。逆に、課題や問題点が不明瞭なままITアウトソーシングを導入してしまうと、これらの課題を解決できないだけでなく、無駄にコストがかかってしまうといった事態になりかねません。
そのため、導入にあたっては、自社の業務フローの把握や問題点の洗い出しをおこないましょう。業務のマイナスポイントを整理できていれば、外部企業が有効な打ち手を提案しやすくなるだけでなく、その提案が自社の要求値を満たしているかを把握できます。
コスト面だけで選ばない
委託先に対する要求値が明確になると、外部企業の提案が似通ってくるため、コスト面が判断の決め手になりがちです。しかし、ITアウトソーシングには委託先との相性が重要になるため、コスト面だけで判断してはいけません。
委託先を選定する際は、将来的なコミュニケーションを考慮し、要求値に優先順位をつけたうえで認識のすり合わせをおこなって、委託先との価値観が一致するかどうかを確認しましょう。
サービス内容を確認する
ITアウトソーシングはサービスごとに依頼できるメニューやレベルが異なります。そのため、自社が委託したい業務や求めるレベルが合致するサービスであるかを事前に確認しましょう。
また、コミュニケーションエラーやセキュリティリスクなども加味したうえで、イレギュラー発生時に委託先がどのような対応をするのかも把握する必要があります。納品物の差し戻し上限やデータ復旧保証など、委託先が提供するサービス内容をきちんと把握することが重要です。
業務内容やレベルによっては、コスト面や品質管理などのリスク分散するためにも、複数の委託先を組み合わせることを検討しましょう。
導入実績を参考にする
ITアウトソーシングの導入実績は、その企業の得意領域や成果レベルを把握するうえで役立ちます。
同じ業種の企業、あるいは同じ業務を委託している企業の導入事例が掲載されている場合は、自社の課題やニーズに対する適性を判断しやすいでしょう。他社の事例でどのような問題点があったのか、どのように解決したのかを把握することで、実際に導入した際の活用イメージがしやすくなります。
また、導入実績に限らず、ITアウトソーシングを提供する企業の信頼性を確認することも重要なので、そちらも忘れず確認しておきましょう。
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運用設計について話し合っておく
ITアウトソーシングが自社に上手くはまるかは、運用設計によって左右されます。運用設計とは、業務のあるべき姿に応じた適切な運用方針を決めるためのものです。
具体的には、タスクを細分化した一覧表(WBS)に対して、作業フローや手順書などのドキュメント類を整備することに加え、優先順位を決めてガントチャート化するなどを通じて目線合わせをおこないます。
そして、タスク単位でスケジュールと人材の要件に合わせて必要な人数を話し合い、運用体制を固めていきます。その際には、万が一を考慮して、トラブル発生時の対応フローも決めておきましょう。
このように、運用設計で適切なコミュニケーションをおこない、自社の要件を的確に伝えることが、ITアウトソーシングを効果的に活用するためのカギとなります。
導入後も連携して改善を行う
事前に入念な運用設計をおこなったとしても、いざITアウトソーシングの活用が始まると、見落としていた問題が発覚することもあります。そのため、ITアウトソーシングでは定期的な振り返りをおこない、適宜改善していくことが大切です。
また、運用時に問題が発生した場合は委託先と協議し、問題の発生原因や改善点などをまとめましょう。一度発生した問題は再発の可能性があるため、再発防止策を立てることを忘れてはいけません。
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ITアウトソーシングの導入プロセス
ITアウトソーシングを導入する際には下記のプロセスに沿って進めます。
- 現状の課題を洗い出して把握する
- 目的(ゴール)を設定する
- アウトソーシングの運用を設計する
- アウトソーシング先を確定する
- SLAの擦り合わせを行う
- テスト運用〜本導入
導入にあたっては自社のどの部分に課題があり、アウトソーシングすることでどのような成果が得られるのかを明確にしておきましょう。課題が不明確なままではアウトソーシングをしても思ったような効果が得られない可能性があります。
また、アウトソーシング先の選定も非常に重要です。自社の課題を解決してくれるか・費用対効果が得られるかなど、複数社を比較して検討してみましょう。
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ITアウトソーシングのおすすめサービス
自社の業務フローの把握や問題点の洗い出しをおこない、求めるサービスレベルが可視化された場合でも、サービスの絞り込みに難航している方もいるのではないでしょうか。
ここではITアウトソーシングにおいて、おすすめのサービスを5つご紹介します。本内容を委託先の選定にお役立てください。
Chatwork アシスタント
Chatwork アシスタントは、株式会社Kubellが提供するオンラインアシスタントサービスです。データの入力や整備をはじめ、バックオフィスやクリエイティブの部署が抱える業務課題の解決を得意としています。
また、毎月固定の業務ではなく、突発的な業務が発生する場合にも柔軟に対応できるのがメリットです。当月の作業に時間が余ってしまった場合は翌月まで繰越しできるため、業務に流動性がある部署にも適しています。
提供元 | 株式会社Kubell |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
ビズアシ
ビズアシは、株式会社クラウドワークスが提供するオンラインアシスタントサービスです。
国内最大級のクラウドソーシングサービスであるクラウドワークスのデータベースを活用し、経験やスキルのマッチした人材を紹介できるというメリットがあります。
また、稼働開始時のオンボーディングや担当者のフォロー体制に力を入れており、契約継続率95%を実現しているサービスであることもポイントの一つです。
提供元 | 株式会社クラウドワークス |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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導入企業数 | 1,200社以上 ※2022年9月末時点 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
Caster Biz
Caster Bizは、株式会社キャスターが提供するオンラインアシスタントサービスです。事務作業に加えて、人事や経理、翻訳や制作などの業務範囲を得意としています。
実働時間の上限に対して業務内訳を柔軟にカスタマイズできるため、契約時間を有効活用しやすいのがメリットです。
提供元 | 株式会社キャスター |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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導入企業数 | サービス導入者数累計3,000社以上 ※2022年3月時点 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
Genny
Gennyは、株式会社クロコが提供するオンライン秘書サービスです。スケジュール管理やアポイント調整に加えて、会食予約や出張手配など10種類の基本メニューが用意されています。
また、サポート時間やタスク数に上限設定がないため、突発的な対応が必要な場合でも柔軟な支援が可能である点がメリットといえるでしょう。
提供元 | 株式会社クロコ |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
HELP YOU
HELP YOUは、株式会社ニットが提供するバックオフィス業務特化型のオンラインアウトソーシングサービスです。
総務や経理、人事やECサイト運営、マーケティングなどの幅広い業務に対応しており、各業務を自由に組み合わせて契約できるといったメリットがあります。チーム体制で幅広い業務をまとめて引き受けられることから、平均継続利用率98%を記録しているサービスです。
提供元 | 株式会社ニット |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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導入企業数 | 累計クライアント数600以上 ※2023年2月時点 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
ITアウトソーシングとはITに関連の業務を外部委託すること
ITアウトソーシングは、自社でおこなうことが難しいIT業務を、外部の専門企業に委託するサービスです。メリットはコスト面やガバナンスの強化、業務品質の安定化などが挙げられますが、適切な活用ができなかった場合にはデメリットが生じることもあります。
ITアウトソーシングを活用する際には、自社の課題や問題点を明確にし、委託先との打ち合わせをおこなうことを心がけましょう。本記事を参考にITアウトソーシングを有効活用し、生産性の向上やコストバランスの最適化にお役立てください。
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