応募者を惹きつける採用キャッチコピー一覧!作り方やNG例を紹介
採用サイトのトップページに記載される「採用キャッチコピー」。採用難の現代社会において、応募者の興味・関心を惹きつけるためには、魅力的なキャッチコピーの設定が必要不可欠です。本記事では、応募者を惹きつける採用キャッチコピーを、作り方やNG例とあわせて紹介します。
目次
採用キャッチコピーとは?
採用キャッチコピーとは、採用サイトのトップページに表示されるテキストを指します。各社が盛んに採用活動を行っているなか、自社の採用サイトに載っている求人情報を見てもらうには工夫が欠かせません。インパクトがある採用キャッチコピーは、求職者の興味を引き、採用サイトを見てもらうための大事なツールと言えるでしょう。
採用キャッチコピーを作成するメリット
採用キャッチコピーの作成には、次のようなメリットがあります。
- 他社との差別化
- 広報効果
- 応募者とのマッチング向上
採用キャッチコピーがインパクトを与えるものであれば、その会社に対する求職者の関心が高まり、応募への意欲が湧きます。ユニークな採用キャッチコピーは記憶に残りやすいため、会社自体の認知度向上にもつながるでしょう。
採用キャッチコピーには、会社の経営理念や仕事への姿勢などが反映されています。それを見て関心を持ってくれた応募者は、会社と価値観が近く、入社後のミスマッチも防げる可能性があると言えます。
応募者を惹きつける採用キャッチコピー18選
ここからは、各社がこれまでに作成したオリジナリティあふれる採用キャッチコピーを紹介します。自社で作成する際の参考にしてみてください。
超成長
新卒採用支援サービスを行っている株式会社ネオキャリアの採用キャッチコピーは、「超成長」です。短くシンプルな採用キャッチコピーの代表格と呼べるかもしれません。「成長」ではなく「超成長」と表現することで、他社との差別化を図りつつインパクトを与えています。成長意欲の高い求職者に刺さる採用キャッチコピーと言えるでしょう。
[参照:株式会社ネオキャリア「採用ページ」]
仕事を楽しくするのは、自分だ。
ライフスタイルサポート事業やエンターテインメント事業、EC事業を展開する株式会社エイチームの採用キャッチコピーは「仕事を楽しくするのは、自分だ。」です。
人任せではなく、主体的に仕事に取り組む人材を求めている点がストレートに伝わってくる採用キャッチコピーです。同社の価値観が反映されているため、この採用キャッチコピーに魅力を感じる求職者とはミスマッチが起きにくいでしょう。
[参照:株式会社エイチーム「採用ページ」]
世界中に、使命がある。
東京海上日動火災保険株式会社は、国内にとどまらず、海外で活躍する個人や法人にも保険を提供しています。採用キャッチコピーに含まれている「世界中に」の部分には、同社のグローバルな事業展開が端的に表現されています。
「使命」という力強い言葉を使うことで、責任感や意欲のある求職者に訴えかける文章になっていると言えるでしょう。
[参照:東京海上日動火災保険株式会社「採用ページ」]
向き合うから、強くなる。
損害保険などを取り扱う三井住友海上火災保険株式会社は、自社の事業の存在価値を「挑戦という偉業を支えるため」と表現しています。不確実性の時代とも言われる現代では、人々の挑戦のフィールドが世界から身近な地域社会まで幅広く広がっていると同社は考えています。
世界や変化するリスク、地域社会、自分や仲間などと真摯に向き合い対応・協働しようとする姿勢が反映されたキャッチコピーと言えるでしょう。
[参照:三井住友海上火災保険株式会社「採用ページ」]
世界が求める 現実をつくる。
総合商社である豊田通商株式会社の採用キャッチコピーは「世界が求める 現実をつくる。」です。同社は、自社のありたい姿として「真のグローバル企業」を掲げています。
採用キャッチコピーに「世界」という言葉が盛り込まれているのも、世界中から必要とされる企業でありたいという想いが込められているからかもしれません。自社の将来像や仕事観が表現された採用キャッチコピーと言えます。
[参照:豊田通商株式会社「採用ページ」]
ようこそ、ブラックな企業へ。
あえて「ブラック企業」を連想させる言葉を採用キャッチコピーに使用しているのは、企業ブランディングやデザインを行うトゥモローゲート株式会社です。一際存在感を放つフレーズにより求職者の興味を引き、採用サイトへと誘導する狙いがあると見られます。
採用サイトに掲載されている情報を読んでもらえば、ブラック企業ではない同社の魅力が伝わると確信しているからこそ、この採用キャッチコピーを打ち出しているのでしょう。
[参照:トゥモローゲート株式会社「採用ページ」]
世界を変える、変わらぬ信念。
世界有数のIT企業である株式会社NTTデータの採用キャッチコピーは「世界を変える、変らぬ信念。」です。同社が創業時から大事にしている信念として「情報技術で、新しい『しくみ』や『価値』を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する」というものがあります。
創業時からの信念を失うことなく、日々変化するIT業界において、最新技術でよりよい世界をつくるという会社の姿勢をストレートに表現した採用キャッチコピーと言えます。
[参照:株式会社NTTデータ「採用ページ」]
アオい情熱を待っている
言葉の組み合わせの妙が光る採用キャッチコピーと言えば、伊藤忠商事株式会社の「アオい情熱を持っている」でしょう。情熱と言えば赤い色が思い浮かぶところ、あえて「アオ」と反対色を打ち出し、強い印象を与えています。
さらに、「アオ」は「青い地球」「青臭さ」などを連想させ、同社のグローバルな事業展開や仕事へのがむしゃらな姿勢も採用キャッチコピーに反映させているのかもしれません。
[参照:伊藤忠商事株式会社「採用ページ」]
次の感動を、共につくろう。
ソニーグループは、パーパスに「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。」を掲げています。同社の採用キャッチコピーは、まさにパーパスを意識した内容と言えるでしょう。
あえて「次の」と表現し、「共につくろう」と呼びかけることで、求職者と一緒に新しいものを生み出そうという姿勢が強く伝わる文章です。
[参照:ソニーグループ「採用ページ」]
さあ、ともにつくろう。地球史上、類を見ない社会を。
冒頭で「さあ」と求職者に呼びかけ、応募者の関心を引く採用キャッチコピーは、トヨタ自動車株式会社のものです。同社は近年、自動車メーカーから「モビリティカンパニー」への生まれ変わりを目指しています。
「地球史上」や「類を見ない」といった壮大なイメージを与える言葉を選んでいる点が、特徴と言えるでしょう。チャレンジ精神に富んだ求職者に、興味を持ってもらえるようにつくられた採用キャッチコピーです。
[参照:トヨタ自動車株式会社「採用ページ」]
DRIVE EMPOWERMENT
楽天グループ株式会社の採用キャッチコピーは「DRIVE EMPOWERMENT」です。採用サイトにおいて、同社で働く魅力を「楽天はイノベーションを通じて人々と社会を“エンパワーメント”していくでしょう。その社会貢献の一端を担えることが、楽天で働く醍醐味です」としています。
この採用キャッチコピーには、同社の事業が人々や社会に与える影響が端的に表現されており、仕事観が反映されたものとなっているようです。
[参照:楽天グループ株式会社「採用ページ」]
誰かの幸せのために、まっすぐはたらく。
パナソニックグループの採用キャッチコピーは「誰かの幸せのために、まっすぐはたらく。」です。仕事の目的として「誰かの幸せのために」、仕事の姿勢として「まっすぐ」を掲げ、同社の仕事観をわかりやすく伝えています。
この採用キャッチコピーに共感を覚える応募者は、同社と同じ価値観を持っている可能性が高く、入社後のミスマッチが起きにくいと考えられます。
[参照:パナソニックグループ「採用ページ」]
挑もう。答えのない世界へ。
富士通株式会社の採用キャッチコピーは「挑もう。答えのない世界へ。」です。何が起こるか誰にもわからない未来を前に、ポジティブにチャレンジする姿勢を表しています。
自社と仕事観を共有できる求職者に向けた採用キャッチコピーと言えるでしょう。求職者に対して呼びかける文章を採用したことで、親近感を抱いてもらえる効果も期待できます。
[参照:富士通株式会社「採用ページ」]
できるわけない。は、超えられる。
京セラ株式会社の採用キャッチコピーは「できるわけない。は、超えられる。」です。同社は経営理念として「人類、社会の進歩発展に貢献する」を掲げています。
経営理念を実現するためには、チャレンジ精神が必要不可欠です。この採用キャッチコピーからは、チャレンジ精神を持つ人材を求めている点が伝わってきます。さらに、文章中に句点を入れる工夫により「超えられる」という言葉を強調する効果が生まれています。
[参照:京セラ株式会社「採用ページ」]
「面白がり」、求む。
ターゲットを明確に打ち出した採用キャッチコピーを作ったのは、株式会社ディー・エヌ・エーです。「面白がり」というひねりを持たせた言葉を使いつつ、対象となる学生を具体的に示しています。
大変な状況でも前向きに挑戦できる人材を求めていることもわかり、ターゲットとなる学生には突き刺さるキャッチコピーと言えるでしょう。
[参照:株式会社ディー・エヌ・エー「採用ページ」]
枠組みを壊せ。
1995年に創業したGMOインターネットグループ株式会社は、新卒採用にあたり、次世代のリーダーとなる人材を求めています。既存の枠組みにとらわれず、未来をつくり出す人材を募集していることがストレートに伝わるでしょう。文字数が少なくシンプルな分、記憶にも残りやすい採用キャッチコピーです。
[参照:GMOインターネットグループ株式会社「採用ページ」]
わたしの成長を、社会の成長に。
野村證券株式会社の採用キャッチコピーは「わたしの成長を、社会の成長に。」です。句読点の使い方にこだわっているため、目にした人の印象に強く残るでしょう。同社は、求める人物像として「日々変わりゆく環境に対応し、努力をつづける姿勢。思い描く理想をカタチにしていく向上心。」を掲げています。まさにターゲット層の心をつかむ採用キャッチコピーと言えるのではないでしょうか。
[参照:野村證券株式会社「採用ページ」]
ひとがすべて、こころがすべて。
百貨店業などを行う株式会社三越伊勢丹ホールディングスの採用キャッチコピーは「ひとがすべて、こころがすべて」です。文章すべてをひらがなで書くことで、やわらかな印象を与えることに成功しています。造語や先鋭的な言葉を使っていないにもかかわらず、表現の工夫やリズム感によって、記憶に残るキャッチコピーとなっています。
[参照:株式会社三越伊勢丹ホールディングス「採用ページ」]
採用キャッチコピーを作る前にすべき3つのこと
採用キャッチコピー作りに着手する前に、準備しておくべき点を紹介します。
採用ターゲットを明確にする
はじめに、自社の採用ターゲットを明確にします。そのためには、ペルソナの設定が重要です。ペルソナとは、自社のターゲット層の経験やスキルだけでなく、家族構成、趣味、仕事観まで細かく設定したものです。ペルソナを設定することで、自社が求める人材を絞り込めるため、より効果的な採用キャッチコピーを作ることができます。
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採用キャッチコピーのコンセプトを決める
採用キャッチコピーはインパクトが大切ですが、自社とかけ離れたものであってはなりません。あまりにもかけ離れていると、入社後にイメージとのギャップを理由に早期退職につながる恐れがあります。
まずは自社の魅力を洗い出し、その中から採用ターゲットの関心が引けそうなものをピックアップすることが重要です。さまざまな部門と協力しながら、自社の強みや差別化できるポイントを見つけていきましょう。ピックアップしたキーワードの中から、採用キャッチコピーのコンセプトを決定します。
他社のキャッチコピーを確認する
採用キャッチコピーを作る前に、他社のキャッチコピーを確認しましょう。これにより、他社がどのような狙いでキャッチコピーを作ったのかが見えてきます。また、コピーが他社と似たようなものにならないようにするためにも重要です。他社のものを調査することで、自社でキャッチコピーを作成する際の参考になり、独自性が高いコピーを作成できるでしょう。
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記憶に残る採用キャッチコピーの作り方
応募者にインパクトを与え、記憶に残る採用キャッチコピーを作るには、いくつかのコツがあります。ここでは、採用キャッチコピーを作成する際のポイントを見ていきましょう。
短い文章でシンプルにする
キャッチコピーは、短い文章にまとめることが大切です。人が即座に認識できる文字数には限界があり、一般的には13文字以内とされています。キャッチコピーが長すぎると、すぐに認識してもらえないうえ、記憶にも残りにくくなります。
できるだけ簡潔な言葉を使い、シンプルで印象に残るキャッチコピーをつくるように心がけましょう。
句読点を使ってリズムをつける
リズム感がある文章は、記憶に残りやすくなります。株式会社セブン-イレブン・ジャパンが2000年代まで採用していた「セブンイレブン、いい気分」というキャッチコピーは、その代表格と言えるでしょう。
リズム感を持たせるためには、句読点の位置を工夫する必要があります。完成したキャッチコピーは、実際に声に出して読んでみて、リズム感などを確かめることも大切です。
口語的な文章にする
キャッチコピーは採用サイトやパンフレットに載せるため、文語で作る会社も多いでしょう。しかし、あえて求職者に対して語り掛けるような口調にするのも、1つの方法です。
読み手に話しかけているかのようなキャッチコピーにすることで、相手の印象に残りやすくなります。また、読み手との距離が縮まり、企業に対し親近感を抱いてもらう効果が期待できるでしょう。
数字・カタカナ・ローマ字を使う
具体的な数字を盛り込むことで、記憶に残りやすいキャッチコピーを作れます。また、一般的に漢字やひらがなで書く言葉を、あえてカタカナやローマ字で表現すれば、読み手にインパクトを与えられるでしょう。一度キャッチコピーを書いてみた後に、カタカナやローマ字に変換して、読み手に与える印象の違いを比較してみるのがおすすめです。
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採用キャッチコピーのNG例
人材を募集するにあたっては、男女雇用機会均等法などの法律により、使用してはいけない表現が定められています。
まず、年齢制限をしていると受け取られる表現をしてはいけません(一部例外を除く)。例えば「若い人材を求めています」と、応募者を若手に限定するような表現が該当します。「20代が活躍している職場です」など、事実を伝える表現であれば問題ないでしょう。
次に、性別を限定する表現にも注意が必要です。「男性のみ募集」といった具体的に性別を限定した表現だけではなく「主婦」や「営業マン」など性別を特定する用語も避けましょう。この場合は「主婦(夫)」や「営業スタッフ」といった表現に言い換えるとよいでしょう。
また、「力持ち」といった身体に関する条件をつけてもいけません。「毎日重い荷物を運ぶお仕事です」など、仕事の内容を具体的に伝える文章であれば、認められています。
さらに、応募者の居住地を特定する表現も避けてください。例えば、勤務地の地名を挙げ、その場所の近隣住民のみを募集するような内容のものです。この場合は「〇〇町の町づくりに携わりませんか?」などと言い換えましょう。
応募者の心に響く採用キャッチコピーを作ろう
人材の獲得競争が激しくなるなか、キャッチコピーは採用活動において重要な役割を果たします。求めるターゲットを意識したキャッチコピーにすることで、自社の理念や価値観に合った人材と出会えるでしょう。
本記事で紹介した作成のポイントやNG例を参考にしながら、自社の魅力を最大限伝えられる効果的な採用キャッチコピーを作ってみてください。
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