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IT資産の棚卸しとは?目的や進め方・効率化するためのポイントを紹介

2024/10/26 2024/10/28

IT資産管理ツール

IT資産の棚卸し

企業におけるIT資産の棚卸は、ハードウェアやソフトウェアの現状を正確に把握するために不可欠な作業です。しかし、IT資産管理は複雑であるため、棚卸の方法で悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。本記事では、IT資産の棚卸について具体的な手順や、効率化のポイントを解説しています。

IT資産の棚卸しとは?実施する目的

IT資産の棚卸しとは、社内に存在するハードウェアやソフトウェア、ライセンスなどの現状を整理し、把握するための作業です。IT資産の棚卸しを行えば、稼働している資産とそうでない資産が明確になるため、資産の管理が容易になります。

一般的に企業では、3月末や12月末などの会期期末に棚卸しを行います。棚卸しで活用されていない資産が見つかった場合、その資産は適切に計上されていないことになります。IT資産も同様で、活用していない資産は整理する必要があるのです。

以上をふまえたうえで、IT資産の棚卸しを実施する目的について詳しく解説します。

適正なITコスト管理するため

IT資産の棚卸しを定期的に実施することで、不要なソフトウェアや使用していないハードウェアが見つかるため、無駄な支出を削減できます。不要なソフトウェアを処分・解約することで適正なITコストの管理が実現し、予算を効率的に活用できるでしょう。IT資産の棚卸しは企業の経費管理において重要な役割を果たします。

セキュリティ体制を整備するため

IT資産の棚卸しを行うことで、古いソフトウェアや未使用の機器が原因となるセキュリティリスクを減らすことができます。脆弱性を抱えた状態を防げるため、セキュリティ体制を整えられるでしょう。これにより、情報漏えいやサイバー攻撃のリスクを低減し、企業全体の安全性を高めることにもつながります。

コンプライアンスを遵守するため

ソフトウェアのライセンスを正確に管理するためには、IT資産の棚卸しが欠かせません。棚卸しを実施することで、使用しているソフトウェアが適切にライセンスを取得しているか確認できるため、不正利用やライセンス違反のリスクを防げます。

IT資産の棚卸しを行えばコンプライアンスの遵守が強化され、企業の信頼性を保てるでしょう。

IT資産管理とは?必要性や管理対象・ツールを活用するメリットや選び方を解説

IT資産の棚卸しにおいて対象となる財産

IT資産の棚卸しでは、パソコンやサーバー、さらにはネットワーク機器など、さまざまな社内の財産が対象で、ハードウェア・ソフトウェア・ソフトウェアのライセンスの3種類に分類されます。

ハードウェア

ハードウェアには以下のものが含まれます。

  • パソコン
  • プリンタ
  • キーボード
  • マウス
  • USBメモリ
  • スマホ

これらのハードウェアは業務を支える重要な財産であるため、正確に把握することが大切です。例えば、どの部署で何台のパソコンが使われているか、未使用のスマートフォンがないかを確認することで、効率的な管理が可能になります。

ソフトウェア

ソフトウェアには以下のものが含まれます。

  • OS(基本ソフト)
  • Officeソフト
  • ドライバーソフト
  • ウイルス対策ソフト

IT資産の棚卸しでは、パソコンやサーバーにインストールされているOS(基本ソフト)、業務を支えるミドルウェアも対象となります。これらのソフトウェアは、システム全体の安定性を保つために欠かせない要素です。適切なライセンス管理やバージョン確認を行うことで、セキュリティの強化やトラブルの未然防止につながります。

ライセンス

IT資産の棚卸しでは、OSやミドルウェアのライセンスも重要な対象です。これらのライセンスは、ソフトウェアを合法的に利用するために必要な権利を示すもので、過不足なく管理することが求められます。ライセンスの棚卸しを行うことで、不正利用の防止やコストの最適化が実現するでしょう。適切なライセンス管理は、企業のコンプライアンス遵守にもつながる大切なステップです。

IT資産管理における棚卸しの一般的な進め方

IT資産の棚卸しを効率的に進めるための基本ステップをご紹介します。しっかり準備したうえで進めていきましょう。

管理に用いる台帳を作成する

IT資産の棚卸しでは、対象物を正確に把握するために、紙やエクセル、スプレッドシートなどの台帳に書き出すのがおすすめです。台帳には、以下の項目を記入しましょう。リース資産は契約期限の確認も必要です。

  • 各資産の種類
  • 品名
  • 利用場所(設置場所)
  • 購入日
  • 購入時の価格
  • 耐用年数

台帳がしっかりと作られていれば、その後の資産管理や棚卸しがスムーズに進みます。また、定期的に更新することで、最新の情報を常に維持することが可能です。

ハードウェア・ソフトウェアを棚卸しする

IT資産の棚卸しをしましょう。ハードウェアの場合は、番号を記したシールなどを現物に貼り、台帳と照らし合わせるとわかりやすいでしょう。ソフトウェアライセンスの場合は、ハードウェアとの紐付けが必要です。契約内容や使用状況を確認し、使用している機器と紐付けるための台帳を作成しましょう。台帳には、以下の項目を書き出してみてください。

  • ソフトウェア名
  • ライセンス数
  • 契約内容
  • 購入元
  • 取得年月日
  • 保守年月日

台帳と現物の内容を照合する

IT資産を正確に管理するためにも、棚卸しの結果と台帳に記載された情報の照合が必要です。台帳上のデータと現実の資産状況にずれがないか確認しましょう。

もしもずれがあった場合は、台帳と現物のどちらかに誤りがないか再度確認します。確認後は、正しい情報で台帳を更新することも忘れないでください。

IT資産の棚卸しで抱えやすい課題

多くの企業が、IT資産の棚卸しに課題を抱えています。ここでは、IT資産の棚卸しによく見られる課題についてご紹介します。

保有している機器が把握できない

保有するパソコンやスマートフォン、ネットワーク機器などのIT機器が増えると、すべて把握することが難しくなります。

特に、各部署ごとに異なる機器を利用している場合、管理はさらに複雑になるでしょう。適切に管理しなければ、不要な機器の放置や紛失、無断使用のリスクも高まります。

棚卸の仕組み・環境が整っていない

IT資産の棚卸しを行う際、社内で明確なルールが定められていなかったり、作業を進めるための人手が不足したりしていることがあります。

特に、中小企業では棚卸しのための専門スタッフが確保できず、日常業務との両立が難しくなるケースも少なくありません。こうした環境では棚卸し作業が後手に回り、資産の把握が曖昧になってしまうことがあります。そのため、適切なルール設定と体制の整備が求められます。

ヒューマンエラーによる間違い

手作業で行うIT資産の棚卸しには、ヒューマンエラーのリスクがつきものです。例えば、台帳への入力ミスや、機器の数え間違い、記録漏れなどが発生することがあります。ヒューマンエラーが起きると正確なデータが得られず、管理が行き届かなくなってしまうでしょう。

ヒューマンエラーを防ぐためには、専用の管理ソフトを導入するなどの対策も有効です。

IT資産の棚卸しを効率化するためのポイント

IT資産の棚卸しをスムーズに進めるためには、いくつかの工夫が必要です。ここでは、IT資産の棚卸しの効率化のポイントについてご紹介します。

役割分担で負担を軽減する

IT資産の棚卸しには、多くの人員を要しますが、役割を分担することで効率的に進めることができます。データ収集や現物確認、台帳への入力など、作業を細かく分けることで、各担当者が集中して作業を行えるでしょう。これにより、一人ひとりの負担を軽減できるため、棚卸しの精度も向上します。

また、定期的に進捗を共有することで全体の状況を把握しやすくなり、作業もスムーズに進めることが可能です。

棚卸のマニュアルを設ける

IT資産の棚卸しを実施する際は、作業が特定の人に依存しないよう、マニュアルを作成することが重要です。マニュアルを整備することで、誰が作業を担当しても一定の品質で進めることができ、属人化を防ぐことができるからです。

具体的な手順や注意点を明記することで、新しい担当者でもスムーズに対応できるでしょう。マニュアルを設けることで効率的な作業が実現し、時間の短縮やミスの減少にもつながります。

定期的に資産状況を確認する

IT資産の棚卸し作業をスムーズに進めるためには、日常的に資産数を確認することが大切です。定期的に資産状況をチェックすることで、棚卸し時に大きなズレが生じるのを防げます。

また、日頃の確認によって、不足や過剰な資産を早期に発見でき、コストの最適化にもつながります。小まめな確認が、棚卸し作業を円滑にするでしょう。

専用の管理ツールを活用する

IT資産の棚卸しを効率化するためには、専用の管理ツールの導入がおすすめです。これらのツールは、資産の登録や更新が簡単に行えるだけでなく、リアルタイムでの状況把握も可能です。手作業に比べてヒューマンエラーが少なく、作業時間も大幅に短縮できます。

導入に初期コストがかかる場合もありますが、長期的にはコスト削減や管理の精度向上につながるため、効率的な資産管理が実現するでしょう。

アウトソーシングに依頼する

IT資産の棚卸しを外部の専門業者にアウトソーシングに依頼し、効率的に作業を進める方法もあります。アウトソーシングを利用すれば、棚卸しに必要な時間と人手を削減でき、社内リソースを他の業務に集中させられるでしょう。

初期費用がかかる場合もありますが、専門業者のノウハウを活用することで、より正確な資産管理ができるでしょう。

IT資産の棚卸しは正確な状況把握のために重要な業務

IT資産の棚卸しは、企業が持つハードウェアやソフトウェアの状況を正確に把握するために欠かせない業務です。定期的に棚卸しを行うことで、無駄なコストの削減やセキュリティリスクの低減、効率的な資産管理が実現するでしょう。

また、専用ツールの活用やアウトソーシングを検討することで、作業をより効率的に進められ、社内リソースを有効に使うことが可能です。正確な状況把握が、企業の安定した運営につながるでしょう。

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