メルマガのクリック率の目安は?業界別の平均数値や改善する施策を解説
クリック率はメール配信において最も重要な指標の一つです。「クリック率が下がったから改善する方法を知りたい」と思う方もいると思います。本記事では業種別に開封率とクリック率を参考にしながら、メール配信におけるポイントや改善するための施策をご紹介します。
目次
メール配信のクリック率とは?
メール配信のクリック率とは、配信に成功したメールのうち、本文に記載されているURLがクリックされた割合のことを指します。業界・業種によっても水準が異なりますが、大体2%〜3%程度が目安となる数値です。
URLをクリックするということは、それだけ購読者がコンテンツに興味を持ってくれたといえるでしょう。
そのため、クリック率はメール配信の効果を推し量る大切な指標の1つになります。
また、クリック率のほかに「反応率」「開封率」もメルマガの重要な要素になるので、クリック率の計算方法や「反応率」「開封率」についてしっかりとチェックしていきましょう。
- クリック数 ÷ 配信成功数 × 100 = クリック率
- クリック率とよく間違えられる用語
- 開封率の計測方法
クリック率の計算方法
クリック率の計算方法は、【クリック数 ÷ 配信成功数 × 100 = クリック率】です。たとえば、メルマガ5000通の配信に対して、URLが75回クリックされた場合、クリック率は1.5%となります。
なお「配信成功数」には、受信ボックスに届いたメールだけでなく、迷惑メールボックスに届いたものも含まれます。
クリック率とよく間違えられる用語
クリック率とよく間違えられる用語として下記2つがあげられます。
- 反応率
- 開封率
どちらもクリック率とは異なる視点でメール配信の効果を評価するための指標です。
(1)反応率
クリック率とよく混同しがちなのが反応率です。それぞれの違いは下記の通りになります。
- 反応率:「開封されたメール」の内、本文に記載されているURLがクリックされた割合。
- クリック率:「配信に成功したメール」の内、本文に記載されているURLがクリックされた割合。
反応率は「クリック数 ÷ 開封数 × 100 = 反応率」で算出できます。たとえば、メルマガ5000通の配信・開封数1000件・URLが75回クリックされた場合の反応率・クリック率は、下記のとおりです。
- 反応率:75回 ÷ 1000件 × 100 = 7.5%
- クリック率:75回 ÷ 5000件 × 100 = 1.5%
クリック率はメール配信全体の効果がシンプルに把握でき、反応率はメール本文やデザインの効果を検証するのに有効です。
(2)開封率
開封率とは、配信に成功したメールの内、開封されたメールの割合のことを指します。メールの内容に興味を持ってもらえたことを表すため、成果に直結する数値といえるでしょう。
開封率の計算方法は、【開封数 ÷ 配信成功数 × 100 = 開封率】で算出でき、たとえば、メルマガ5000通の配信で開封数が1,000件だった場合、開封率は20%となります。
メールの件名や配信日時の効果を検証するのに有効であり、差出人名やプリヘッダー(メール受信時に2〜3行表示されるテキスト)なども開封率に影響します。
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開封率の計測方法
開封率の計測方法には、下記の2つがあります。
- Google Analyticsの活用
- メール配信システムの活用
(1)Google Analyticsの活用
Googleが提供している無料のアクセス解析ツール「Google Analytics」は、開封率の計測によく用いられます。
メール配信における成果を「レポート」画面から確認でき、「合計イベント数」として表示される数値が開封数です。
そのため、開封率が表示されるわけではありませんが「開封数 ÷ 配信成功数 × 100 = 開封率」の計算によって算出できるというわけです。
開封数は、HTMLメールに自動で埋め込まれている画像データが、受信先で表示されることでカウントされる仕組みが一般的なため、テキストメールではなく、HTMLメールでの配信が必須となっています。
▷メルマガ配信の正しい効果測定とは?指標となるKPIと分析方法を解説!
(2)メール配信システムの活用
メール配信システムを活用することによって開封率をチェックできます。Google Analyticsのように、設定や見方などの知識がなくても、簡単に開封率が確認できるのが特徴です。
しかし、一口にメール配信システムといってもさまざまなサービスが存在するため、自社に合ったものを選ぶことも大切なポイントです。
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メール配信における業界別平均クリック率とは?
メール配信における業界別平均クリック率はどうなっているのでしょうか。2022年1月時点の業界別平均クリック率をご紹介します。
自社サービスに当てはまるものを目標の目安として、メール配信の施策や改善に役立ててみましょう。
業種業態 | 開封率 | クリック率 |
広告/マーケティング/PR/メディア/デザイン | 21.94% | 3.35% |
建築・建設 | 26.00% | 4.54% |
観光/エンターテイメント/ホスピタリティ | 26.86% | 3.36% |
教育 | 32.51% | 3.82% |
コンサルタント/HR/人材 | 25.92% | 3.23% |
ファイナンス | 23.16% | 2.94% |
医療 | 25.92% | 2.58% |
保険 | 21.38% | 2.11% |
製造/物流/エンジニアリング | 20.49% | 3.10% |
NPO/行政サービス | 31.95% | 4.04% |
不動産 | 25.23% | 2.91% |
小売/消費サービス | 27.29% | 3.42% |
テクノロジー/通信 | 25.33% | 3.26% |
フィットネス | 27.65% | 3.43% |
[引用:Benchmark Email「平均メール開封率レポート 【2022年版】 業種別・地域別(国別)の最新情報」より]
メール配信における効果測定で注意すべきポイント
メール配信における効果測定で注意すべきポイントは下記3つです。
- 同じ業種でもターゲット層は異なること
- 顧客層によって最適なタイミングが違うこと
- 設定によっては適切に測れない場合があること
測定した数値だけ見ていても、思うように成果が出ないこともあるため、注意点を考慮したうえで、適切な配信・計測の方法を検討してみましょう。
(1)同じ業種でもターゲット層は異なること
同じ業種でもターゲット層は異なることに注意しましょう。
たとえば、同じブライダル業界であっても、コスパ重視のカップル向けにフォトウェディングを提供している企業もあれば、海外挙式を中心にプランニングする企業もあります。
サービスの内容が違えばニーズも変わるため、必ずしも同じターゲット層になるわけではない点を認識しておきましょう。
(2)顧客層によって最適なタイミングが違うこと
同じ業界や競合他社であっても、配信日時や集計するタイミングによっては開封率やクリック率の数値が変わる可能性があります。
一般的に、BtoB向けのサービスは平日の11時〜14時頃のランチタイム、BtoC向けのサービスは8時〜10時/17時〜19時頃の通勤・退勤のタイミングが適しているといわれています。
そのため、自社の顧客層に合わせて、メールを開いてもらいやすい・興味を持ってもらいやすいタイミングを考慮しましょう。
(3)設定によっては適切に測れない場合があること
設定によっては適切に測れない場合があることにも注意が必要です。
HTMLメールに埋め込まれている画像データが、受信先で表示されることで開封数として計測されるのは、先述したとおりです。
しかし、購読者がHTMLメールの受信を拒否する設定をおこなっていたり、画像の読み込みをブロックしていたりすると正確な計測ができません。計測された開封数よりも、実際に開封されたメールの方が多いことも考えられるでしょう。
▷HTMLメールの作り方とは?基本の作成方法や配信効果・注意点を解説!
メール配信のクリック率を改善する方法
メール配信のクリック率を改善する方法としては、下記の6つがあります。
- 配信タイミングを見直す
- 件名を改善する
- ファーストビューやプリヘッダーを作り込む
- 配信ごとに目的を定める
- ターゲットを絞って配信する
- HTMLメールを活用する
(1)配信タイミングを見直す
配信タイミングを見直すことは、クリック率を高めるうえで欠かせないポイントのひとつです。
購読者の属性によって配信すべき日時は異なりますが、基本的にはスマートフォンやパソコンを触るタイミングが良いといえます。
前述したとおり、BtoB向けのサービスは平日の11時〜14時頃のランチタイム、BtoC向けのサービスは8時〜10時/17時〜19時頃の通勤・退勤のタイミングがおすすめです。
もし、現在のメール配信でクリック率がなかなか上がらないようなら、配信するタイミングから見直してみてください。
(2)件名を改善する
件名を改善することで開封率を高められると、クリック率にも良い影響が現れるでしょう。
件名の目安となる文字数は、15〜20字程度がおすすめです。理由としては、スマートフォンからメールを見る傾向にある現代において、件名が長すぎると1画面での確認がしにくくなるからです。
そのため、現在の配信しているメールの件名が長い場合には、端的に要件を記載するよう改善してみましょう。
(3)ファーストビューやプリヘッダーを作り込む
ファーストビューやプリヘッダーを作り込むようにしてみましょう。ファーストビューとは、メールを開封した際の最初に表示される領域を指します。
ファーストビューを改善すれば、反応率が高まり、相対的にクリック率のアップが見込めます。
購読者が最初に見るファーストビューは、ほかの領域より印象に残りやすく、その後のアプローチに大きく影響します。
また、メールの受信画面で表示されるプリヘッダーも開封率に影響するため、ファーストビュー同様に作り込むことが大切です。
(4)配信ごとに目的を定める
メール内に多くの情報を記載しすぎると、購読者へ本当に伝えたいことが伝わらない可能性があるため、配信内容ごとに目的を明確化しましょう。
メール内の文を最初から最後まで読む人は少ないため、配信ごとに目的を定め、それにあったコンテンツにすることが大切です。
たとえば、新しくローンチする商品やサービス案内なら、既存商品のセール紹介は控えるべきでしょう。時間をかけて作成したメールでも読まれなければ意味がないので、目的に合ったコンテンツ作りを心がけてください。
▷メルマガの最適な配信頻度は?平均的な回数や意識すべきポイントを解説
(5)ターゲットを絞って配信する
購読者によって欲しい情報が異なるため、ターゲット選定が曖昧だと、なかなかメールの内容が購読者に刺さりません。
そのため、性別や年齢、職業、趣味など、売りたい商品やサービスのターゲットとなる人に向けたメール配信を意識しましょう。
ペルソナとなるターゲットの設定はメール配信をする上で基礎となり、非常に重要なポイントでもあるので明確に定めておく必要があります。
▷メルマガの作り方ガイド!初心者向けの基本知識からよくある失敗例まで
(6)HTMLメールを活用する
HTMLメールを活用することも大切です。HTMLメールでは、画像を挿入できたり、ボタン式のURLを設置できたりするため、テキストでのメールより視覚的に訴求できます。
HTMLメールをうまく活用するには、多少の専門知識が必要なものの、テキストのみのメールより購読者のクリック率を高めることが可能です。
無料で公開してあるテンプレートを活用すれば、HTMLの知識がない担当者でもHTMLメールの配信ができるので、ぜひ活用してみてください。
▷HTMLメルマガに漫画を活用?狙える効果や具体的な制作方法を解説
メール配信を改善してクリック率を上げよう
クリック率は、業界によって目安が異なりますが、大体2%〜3%程度が一般的な数値です。業界別の平均クリック率もご紹介しましたが、同じ業種であってもターゲット層が異なる企業では、数値が異なる可能性もあります。
また、クリック率に加えて、反応率や開封率も重要な指標の1つであり、特に、開封率は成果に直結する大切な指標のため、メールの件名や配信日時のほか、差出人名やプリヘッダーなどもこだわりましょう。
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