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データベース管理システム(DBMS)とは?機能や種類、エクセルとの違いをわかりやすく解説

2024/07/16 2024/07/17

データベースソフト

DBMSとは

データベースを管理するためのソフトウェア「データベース管理システム」。データ活用の重要性が増す現代、大量のデータを格納しているデータベースを効率的に管理したいとお考えの方も多いのではないでしょうか。本記事では、データベース管理システムとは何かについて解説します。

データベース管理システム(DBMS)とは?

データベース管理システム、「Data Base Management System」は略称の「DBMS」とも呼ばれます。DBMSは、企業や組織に蓄積された膨大なデータを効率的に管理し、必要な情報を素早く抽出するためのシステムです。

具体的には、データの操作や制御、保守管理といった重要な役割を担っています。

また、DBMSはSQLというデータベース言語を使用してデータへのアクセスや操作を行います。SQLは「Structured Query Language」の略で、その名のとおり、構造化されたクエリ言語です。DBMSを利用することで、情報の整理や分析がぐんと楽になり、日々の業務がスムーズになるでしょう。

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データベース管理システムの機能

データベース管理システム(DBMS)には、多くの重要な機能が備わっています。一つひとつの機能が、データの安全性を保ちながら効率的に情報を管理するために不可欠です。

ここでは、具体的にどのような機能があるのかを見ていきましょう。

データベースの定義機能

データベース管理システムの重要な機能の一つが、データベースの構造を定義することです。どのようなデータをどのように保管するかという「設計図」を作成する作業だと考えるとわかりやすいでしょう。

例えば、顧客情報を管理するデータベースを作る場合、顧客の名前や住所、連絡先などの項目をどのように配置し、それぞれの情報をどのように関連付けるかを決めます。この定義のプロセスがあることでデータが整理され、必要な情報を迅速に検索・抽出できるようになります。

また、この機能によって、データの整合性が保たれ、情報の正確さが大幅に向上することもポイントです。

データベースの操作機能

データベース管理システムでは、データの登録・更新・削除といった操作機能が非常に重要です。操作機能がスムーズに働かなければ、データベース内の情報を効果的に管理することができません。

例えば、新しい顧客情報をデータベースに登録することや、既存の情報を最新の状態に更新すること、不要になった情報を削除することなどが具体的な操作に該当します。

これらの操作は、シンプルなコマンドやユーザーインターフェースを通じて行われ、日常の業務効率に大きく関わります。

データベースの制御機能

データベース管理システムにおいては、データの安全を守るために、ユーザーのアクセスを厳格に制御する機能が欠かせません。権限を与えられたユーザーのみがデータベースにアクセスできるようにすることで、不正アクセスやデータの漏洩を防ぐことが可能になります。

また、より細かく、ユーザーごとに異なるレベルのアクセス権を設定することで、必要な情報のみを閲覧できるようになり、データの誤用も防げます。

このように、制御機能は企業が顧客情報などの重要なデータを管理するうえで、信頼性と安全性を保つために不可欠なのです。データベースの制御機能によって、情報の整合性と秘密保持が保たれ、ビジネスの基盤が守られるといえるでしょう。

排他制御機能

データベース管理システムには排他制御機能も設けられています。複数人でデータベースを使用している際に、データの更新が同時に行われると、誤った情報が生じることがあります。この問題を解決するのが、排他制御機能です。この機能によって、一度に一人のユーザーだけが特定のデータを更新できるようになります。

具体的には、あるデータを一人が更新する際、そのデータはロックされ、ほかのユーザーは読み込みや書き込みができなくなります。これによりデータの整合性が保たれ、エラーやデータの衝突を防ぐことができるのです。

排他制御機能は、特に多くのユーザーが同時にデータベースにアクセスする環境で重要な役割を果たします。

障害回復機能

データベース管理システムの中でも、特に重要な役割を担っているのが、障害回復機能です。この機能は、システム障害やその他の問題が発生した際に、データベースを自動的に復旧させる働きをします。

具体的には、システムダウンやデータの損失が起きた場合に、事前に設定された復旧プロセスが動作し、大切なデータを迅速に元の状態に戻します。こうして、ビジネスの信頼性と安定性を維持することができるのです。

障害回復機能はデータを守る砦ともいえる存在であり、どんな状況でもデータの安全を確保します。

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データベース管理システムとエクセルの違いとは?

データベース管理システム(DBMS)とエクセルは、それぞれ異なる目的で使用されます。DBMSはデータを管理・整理・安全に保管するためのシステムである一方のエクセルは表計算ソフトであり、主にデータの計算や分析を目的としています。

エクセルでもデータ管理を行うことは可能ですが、扱えるデータ量や処理能力には限界があります。そのため、大量のデータや複雑なデータベースを効率的に扱う場合は、DBMSのほうが適しています。

エクセルは小規模なデータセットの分析や、簡単なデータ管理には有用ですが、より高度で安全なデータ管理が求められる場合にはDBMSを使用しましょう。

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データベース管理システムの種類

データベース管理システムにはさまざまな種類があり、それぞれ特有の機能やメリットが異なります。

それぞれの種類について、どのような場面で利用するのが最適なのかを見ていきましょう。

階層型データベース

階層型データベースはその名のとおり、データを階層的に整理するシステムです。組織図や家系図のように、データ間の親子関係をツリー構造で示すのが特徴で、データの検索速度が速いというメリットがあります。

一方で、階層が固定されているため、構造の変更や柔軟なデータ操作が難しいというデメリットもあります。また、枝分かれしていく構造上、同じデータであっても異なる階層や異なる親を持っている場合にはひとまとめにすることができず、データの重複が発生する点もデメリットでしょう。

特定の情報を素早く取得する必要がある場合には非常に有効ですが、システムの拡張や変更が予想される場合には、ほかのタイプのデータベースが適しているといえます。

ネットワーク型データベース

ネットワーク型データベースは、データ間の関係性を網目のように表現することができるタイプのデータベースです。一つの子ノードが複数の親データと直接結びつくことが特徴で、複数の異なるカテゴリから同一の情報にアクセスすることができ、データの重複登録を避けられます。

データの関連性が複雑な場合や、多角的なアクセスポイントが必要な場合に非常に有効であり、多様なアプリケーションで利用されています。ただし、管理が複雑になるというデメリットを考慮する必要があるでしょう。

リレーショナル型データベース

リレーショナル型データベースは、データを表形式で蓄積する点が特徴です。具体的には、行と列で構成された表に各データが格納され、複数の表を関連付けることで情報を組織化します。

この方法では処理の一貫性を保つことができ、異なる表に格納されたデータを組み合わせて複雑な検索や集計を行うことが可能です。例えば、顧客情報の表と注文履歴の表をリンクさせて、特定の顧客の購入履歴を簡単に把握することができます。

ただし、プログラムが複雑化する傾向にあり、処理速度の低下が課題といえます。

NoSQL

NoSQLデータベースは、さまざまな形式のデータをそのまま格納できるシステムで、SQL(Structured Query Language)を使用せずに動作する点が特徴です。

処理が高速であり、サーバー数に依存せずにスケールアウトできる点がメリットです。一方で、さまざまな形式を扱える故にデータの一貫性を保つのが困難な点や、データ検索精度が低下する可能性がある点がデメリットだといえます。

NoSQLデータベースには複数の種類があるため、それぞれの特徴を見ていきましょう。

キー・バリュー型

キー・バリュー型データベースは、シンプルな方法でデータ保存を行っていることが特徴です。

キー・バリュー型はその名のとおり、それぞれのデータ要素(バリュー)が一意のキーに関連付けられており、キーを指定することで関連する値を迅速に取得できるようになっています。

このシステムは、ウェブアプリケーションのセッション情報の管理や、大規模なデータキャッシュとして非常に効果的です。キー・バリュー型データベースの直感的な構造は、開発者にとって理解しやすく、スケーラブルなデータ管理の実現につながるでしょう。

簡素でありながら強力な機能を持つキー・バリュー型は、現代における多くのデータ管理ニーズに応える選択肢といえるのです。

ワイドカラム型

ワイドカラム型データベースは、キー・バリュー型の概念を拡張したもので、データを列(カラム)として保存する点が特徴です。この形式では、各キーに対して複数の値(列データ)が関連付けられており、一般的には、一つのキーに対して一つ以上の属性(列)が存在します。

この構造は、大量のデータを迅速に分析し、集計する場合に特に有利です。例えば、顧客データベースであれば、顧客ごとに名前・住所・購入履歴といった複数の列を設定し、特定の列のみを迅速に処理することができるのです。

ワイドカラム型はこのデータ処理能力の高さから、データウェアハウスやビッグデータ分析において広く利用されています。

ドキュメント型

ドキュメント型データベースは、各データをドキュメントとして保存する方式です。ドキュメントは一般的に、JSONやXMLのような柔軟なデータ形式で記述され、キーに紐づけられます。

ドキュメント形式でデータを格納するメリットは、構造の自由度が高い点にあります。各ドキュメントは独立しているため、異なる構造を持つことができるのです。この特徴があることで、開発者はアプリケーションの要件に応じてデータを柔軟に設計することが可能です。

また、ドキュメントはそのままの形でアプリケーションに読み取られるため、データの取り扱いが直感的で、開発の効率向上につながるでしょう。ドキュメント型データベースは、Webサービスやモバイルアプリケーションのバックエンドとして広く利用されており、データの柔軟性とスケーラビリティを求める場合に特に適しているといえます。

グラフ型

グラフ型データベースは、データ間の複雑な関係性を直観的に表現するのに適しています。このデータベースの基本要素は、ノード(点)、エッジ(線)、プロパティ(属性)の3点です。ノードは実体やオブジェクトを表し、エッジはノード間の関係やつながりを示し、プロパティはノードやエッジの詳細情報を提供します。

例えば、ソーシャルネットワークでは、個々のユーザーがノード、人と人との友情やフォローがエッジとして表現されます。このタイプのデータベースは、関係性が密で情報の接続性が高いデータを効率的に扱うことができるため、推薦システムやネットワーク分析、生物学的ネットワークの研究など、さまざまな分野で利用されているのが特徴です。

データベース管理システムの選び方

データベース管理システムを選ぶ際には、考慮すべき重要なポイントがいくつかあります。具体的に見ていきましょう。

目的に適したシステムを選ぶ

データベース管理システムを選ぶ際には、目的とデータの構造を十分に理解することが重要です。各データベースにはそれぞれ特徴があるため、使用するシーンによって最適なシステムが異なります。

具体的な利用シーンは下表のとおりです。

データベースの種類利用シーン
階層型データベースデータの追加や変更があまり起こらないデータを管理する場合
ネットワーク型データベース関連性の複雑なデータを扱う場合、複数の異なるカテゴリから同一のデータにアクセスする必要がある場合
リレーショナル型データベース顧客管理や生産管理など、共通の属性を複数持つデータを扱う場合
NoSQLビッグデータなどの大規模なデータを迅速に処理したい場合

適切なデータベース選びは、効率的なデータ管理と業務の最適化に直結しますので、慎重に選択しましょう。<

データベースの種類一覧!主要なサービスやDBMSとの違いを紹介

セキュリティレベルの高いシステムを選ぶ

自社の機密情報の保護は、ビジネスを安全に運営するうえで非常に重要です。そのため、セキュリティレベルが高いデータベース管理システムを選択することが不可欠だといえます。セキュリティ機能には、データの暗号化、アクセス制御、監査ログの管理などの種類があるため、これらがしっかりと組み込まれているシステムを選ぶことが重要です。

また、システムが定期的なセキュリティ更新やパッチ提供をしているかどうかも、選定の際に考慮すべきポイントです。高いセキュリティを備えたデータベース管理システムを導入することで、自社の貴重なデータを不正アクセスから守り、事業の持続可能性を保つことができるでしょう。

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データベース管理システムを利用しデータ管理の効率を上げよう

目的に合った適切なデータベース管理システム(DBMS)を選択することは、データ管理の効率を大きく向上させるカギとなります。また、セキュリティを重視することで、自社の貴重な情報を保護し、データの正確性と利用効率を保つことも重要です。データベース管理システムについての理解を深めて日々の業務を効率化し、自社の成長を支えるデータ管理環境を構築しましょう。

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