RPAとAPIの違いとは?それぞれの意味や役割・連携するコツ
人手不足などを背景に、多くの企業で導入が進んでいるRPA。しかし近年では、RPAにAPIを連携させて活用するという手法に注目が集まっています。そこで本記事では、そんなRPAとAPIの関係性について、違いやそれぞれの役割などを詳しく解説していきます。
目次
RPAとは
RPAとはRobotic Process Automationの略で、パソコンで行う業務をロボットによって自動化する方法です。
RPAには、サーバー型とデスクトップ型とクラウド型の3種類があります。サーバー型はサーバーの性能によって処理能力が高くなるものの、導入まで時間がかかり操作にも専門的な知識が必要です。
デスクトップ型は、導入がサーバー型より簡単にできるものの、パソコンの処理能力に依存するため作業が限定的になる点が特徴です。クラウド型はインターネットのクラウド上で稼働させるため、ソフトのインストールが不要で管理もほかのRPAに比べて容易に行えます。
新たにシステムを開発せずとも、幅広い作業を自動化できる点がRPAの特徴です。
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RPAのメリット
RPAを導入するメリットは、主に5つです。
- 人件費を削減できる
- 単純作業がなくなりコア業務に専念できる
- 人為的なミスを削減できる
- スモールスタートから導入できる
- 生産性向上を期待できる
定型業務の自動化で、担当者がほかのコア業務に注力できるため人件費の削減が可能です。またロボットは決められたルールに基づいて作動するため、人為的なミスも軽減できます。
RPAは一部の業務から取り入れられるため、スモールスタートから導入できる点もメリットです。まずは試験的にスタートできるので、万が一不具合が生じても被害を抑えることが可能です。
自動化によって従来より大幅に作業時間を短縮でき、コア業務に人的リソースを優先して割けるため、生産性向上が期待できます。
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RPAのデメリット
RPA導入のメリットは多くありますが、下記のようなデメリットもあります。
- 業務のブラックボックス化のリスクがある
- 情報漏洩につながるリスクがある
- システム障害やバグなどで停止するケースがある
- 必ずしも費用対効果が高いとは限らない
担当者の異動や退職時に引継ぎを正しく行わなければ、ロボットの作業内容や操作方法のブラックボックス化が考えられます。またネットワークを使用したRPAの場合、不正アクセスによって情報漏洩につながる可能性も少なからずあります。
ほかにもシステム障害やバグによって、稼働が止まる可能性もあるでしょう。RPAの導入には初期費用や運用費用がかかるため、費用対効果が得られない可能性もある点に注意が必要です。
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APIとは?
APIとはApplication Programming Interfaceの略で、外部とサービスやプログラミングのやり取りを行う仕組みです。WebサイトとAPIを連携すれば、ほかのアプリやプログラミングに該当のサイト情報を簡単に組み込むことが可能です。
アプリ開発では既存のライブラリを使用する場面でAPIを使用することがあり、ライブラリの中身を把握していなくてもAPIに従って処理すればライブラリの機能が使用できます。
APIのメリット
APIには、次のようなメリットがあります。
- 開発作業を効率化できる
- システムやサービスの品質向上を実現できる
- 顧客満足度の向上を期待できる
API連携によって、システムやサービスを初めから開発する必要がないため、開発にかかる時間や費用を品質向上に活用できます。
また、開発コストが抑えられるため、提供価格を低価格に設定が可能です。高品質で低価格な商品やサービスを提供できれば、顧客満足度の向上につながるでしょう。
APIのデメリット
APIにも次のようなデメリットがあります。
- サーバー障害に対応できない
- 提供元に依存する
APIを提供しているサーバーで障害が発生すると、自社のサービスにも影響がでます。トラブルへの対応は自社ではできないため、API連携時には万が一のトラブルも考慮しなくてはなりません。
APIは提供元に依存する仕組みなので、提供元が仕様を変更すると自社も仕様を変更する必要があります。提供元がサービスを停止した場合も想定し、普段から対策を講じておきましょう。
RPAとAPIの違い・関係性
RPAは定型作業を自動化できるツールで、APIはシステムの連携をスムーズにするツールです。APIを使用できるシステムなら、データ連携によって自動化した方が素早く開発でき精度も高くなります。
ただし、APIと連携できるシステムは少ないため、使用できない場合はRPAを活用して業務の自動化を図ります。RPAとAPIは、お互いの長所・短所を補える関係性であり、業務の自動化を行う効果的なツールです。
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RPAとAPIを連携するメリット
RPAとAPIを連携することで、お互いの弱点を補完してさらなる業務効率化が期待できます。
RPAは、人がパソコンで行う定型作業を自動化するツールです。ただし、ツールによってはUI変更への対応に弱く、動作が安定しにくい場合もあります。
APIを使用しているシステムは、動作速度が早く安定しているため、APIのあるシステムはRPAとの連携が可能です。APIによってデータのやりとりがソフトウェア間で行われるようになり、RPAは作業画面のUIに依存せずに動作する可能性が高くなります。
API連携によってシステムの動作が安定して作業を自動化できるため、大幅な業務の効率化や生産性の向上が期待できます。
RPAとAPIを連携して活用していこう
RPAとAPIはそれぞれ持つ特徴が異なり、メリットとデメリットがあります。APIは安定した動作を実現し、RPAは業務の自動化を実現するためのツールなので、うまく連携できればお互いの弱点を補えます。
本記事を参考に、自社でどのような業務を効率化したいのか洗い出し、課題を解決できるツールの導入を検討してみてください。
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