座席管理システム11選を比較|主な機能やメリット・失敗しない選び方を解説
テレワークやフリーアドレス制度の普及により注目を集める「座席管理システム」。座席の確保や出勤状況の可視化ができることから、近年導入する企業が増加しているようです。本記事では、座席管理システムのおすすめ11選を比較します。主な機能や導入のメリット・デメリット、選び方についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
座席管理システムとは?
座席管理システムとは、社内の座席使用情報を可視化し、座席の管理や確保を効率化するシステムです。
たとえば、フリーアドレスオフィスにありがちな「空席が見つからない」「探している人が見つからない」といった課題の解決にも役立てられています。
現在の座席管理システムは、以下の2種類が主流です。
- 特化型:座席管理に特化した機能を備えたもの
- 多機能型:会議室の予約・出勤状況の可視化など座席管理以外の機能も備えているもの
自社が抱える課題に合わせて、適したシステムを選択することが大切です。
座席管理システムの主な機能
座席管理システムに搭載されている主な機能を5つ紹介します。
フロアレイアウト機能
フロアレイアウト機能は、実際の席の位置やレイアウトを視覚的に表示する機能です。フロアレイアウト上で使用者の名前を表示させることもできます。空席もひと目で確認でき、レイアウト上で使用したい席の予約なども可能です。
なかには使用者の名前だけでなくアバターを表示できるものもあり、ゲーム感覚で使用できるユニークなシステムも存在します。
座席予約機能
座席管理システムには、さまざまな方法による座席予約機能も搭載されています。
フロアレイアウトから選択するほか、条件指定で希望に合った座席を検索することも可能です。座席は時間指定で予約ができるため、スペースを無駄なく効率的に使えるようになるでしょう。
多くの座席管理システムでは数か月先まで予約できるため、あらかじめ決まっている会議・ミーティングのスペースを確実に確保できるメリットもあります。
また、フリーアドレスであるために、いつも同じ顔ぶれで席を使ってしまうという課題を抱えているケースもあるでしょう。この場合は、抽選機能を搭載したシステムの利用を検討してみるのもひとつの方法です。
チェックイン・チェックアウト機能
チェックイン・チェックアウト機能とは、座席の使用開始と終了を共有する機能です。
「予約は入っているが実際には使われていない」という状況まで把握できるようになるため、より効率的な座席管理が可能になります。なかには、予約時間から一定時間チェックインがないと自動キャンセルになる機能を備えたシステムもあります。
フリーアドレスオフィスでない場合でも、社員の出退勤打刻の代わりに活用することが可能です。
検索機能
検索機能とは、特定の社員の位置情報やステータスを検索できる機能です。
オフィス内にいる場合は、フロアレイアウトから即座に確認できます。離席中の場合でも「外出中」「休暇」「リモートワーク」などのステータスがわかれば、無駄足を踏まずに済むでしょう。
社員の人数が多くなるほど、目視で人を探すのは困難になり、探す手間や時間もかかります。その点、検索機能があればこのような手間や時間を大幅に削減する効果も見込めるでしょう。
ログ管理機能
チェックイン・チェックアウト機能を使うとログが残り、特定の社員がいつ・どこにいたかを確認できます。
ログ管理機能で抽出したデータは、以下のような用途が考えられます。
- 勤怠実績データとして給与計算に活用する
- 利用状況を分析してレイアウトの最適化に役立てる
- 感染症影響範囲の分析
座席利用状況のログは、時間帯別・デスク別・社員別など、さまざまな方向から分析できるものもあるため、単なる座席管理にとどまらない使い方ができるでしょう。
座席管理システムの失敗しない選び方
自社に合った座席管理システムを選ぶために、失敗しない選び方を4つ解説します。
座席管理システムのタイプで選ぶ
座席管理システムには「座席管理特化タイプ」と「多機能タイプ」の2種類があります。それぞれの特徴や異なる点を理解しておきましょう。
座席管理特化タイプ
座席管理特化タイプとは、利用状況の確認や座席予約機能、チェックイン・チェックアウト機能など、座席管理に必要な機能のみが搭載されているタイプです。
シンプルゆえに使いやすく、安価に導入できるのがメリットといえます。
多機能タイプ
多機能タイプには、座席管理機能のほかに以下のような機能が搭載されています。
- 会議室予約
- 備品管理
- スケジュール調整機能
- 受付システムとの連携
搭載されているシステムはサービスによって異なるため、導入時は自社の業務フローに適している機能があるかチェックしましょう。
求める機能が備わっているかで選ぶ
座席管理システムは、自社が求める機能が備わっているかどうかで選ぶことが重要です。仮に便利な機能が複数搭載されていても、使わない機能が多かったり使いこなせなかったりすると、かけた費用が無駄になってしまいます。
たとえば、オフィスレイアウトの図面を取り込めるか、出社状況の確認ができるか、テレワークに対応しているかなどが挙げられます。また、既存システムと連携できるかどうかによって導入の手間やコストも変わってくるでしょう。
費用で選ぶ
座席管理システムの多くは、初期費用のほかに月額利用料がかかり、利用人数によって費用が変動するのが一般的です。
まずは無料で使えるデモ版や少ない費用で始められるツールでスモールスタートできないか検討してみましょう。最初から全社で導入して、自社に合わなかったりトラブルが発生してしまうとリカバリーが容易ではありませんす。
一部の部署やチームで試験的に導入してみて、問題なく効率化が図れそうであれば使用範囲を拡大していくことをおすすめします。
サポート体制の充実度で選ぶ
座席管理システムをはじめて導入する場合や、システムの運用に不安が残る場合は、サポート体制の充実度も確認しましょう。
使用方法に不明点がある場合やなんらかのトラブルが発生した場合、迅速に対応してくれる窓口があると安心です。電話やメールのほか、ビデオ通話やチャットサポートを提供しているサービスもあるため、自社に合ったものを選ぶと良いでしょう。
座席管理システムおすすめ11選比較
おすすめの座席管理システムを11種類紹介します。
1.Colorkrew Biz
Colorkrew Bizは、国内の600社以上が導入している多機能型座席管理システムです。東京都主催の「UPGRADE with TOKYO」で表彰された実績もあります。
会議室予約や人を探す手間、備品の管理などの「名もなき仕事」を減らすというコンセプトで、さまざまな機能が提供されています。30日間100人まで無料のトライアル利用も可能です。多機能型の座席管理システムを探している場合は、一度問い合わせてみてください。
提供元 | 株式会社Colorkrew |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
※いずれも300人以下まで、301人以上は要問い合わせ |
導入実績 | 約600社 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
2.せきなび
せきなびは、10,000人以上が利用している座席管理システムです。
デバイスを問わず利用できるうえ、シンプルな機能と操作性で使いやすさを追求しているのが特徴です。座席管理のほかにプロフィール管理機能も備えていて、誰から見ても社員の顔と名前が一致します。
専任の担当者がトライアルからしっかりサポートしてくれるため、はじめてシステムを導入する場合も安心です。
提供元 | 株式会社アスマーク |
初期費用 | 15万0,000円 |
料金プラン | 最低利用料金30,000円//月(100人まで) 以降300円//人 ※ワンプラン |
導入実績 | 10,000人以上 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
3.Desk Mosaic
Desk Mosaicは、NTTデータの100%子会社が提供している、特化型の座席管理システムです。
シンプルな画面でマップに利用者の氏名が表示され、利用者は専用サイトから座席の予約ができます。また、エリアや座席の利用ログから稼働率の分析なども可能です。
座席管理に必要な機能は一通り揃っているので、シンプルな座席管理システムを探している場合におすすめです。
提供元 | NTTデータルウィーブ株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 非公開 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
4.YourDesk
YourDeskは、10年以上の歴史があるテレワークにも対応した座席管理・行動記録システムです。
一般的な座席管理に加えて、一人ひとりのステータス表示や行動記録に重きを置いているのが特徴です。QRコードによるダイレクトチェックインを採用していて、テレワークを含む出勤状況の可視化に役立ちます。
座席管理と勤怠管理を両立したい場合におすすめのサービスといえるでしょう。
提供元 | サイオステクノロジー株式会社 |
初期費用 | 無料(自社で設定を行う場合) |
料金プラン |
※オプション
|
導入実績 | |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
5.SEKIDOKO
SEKIDOKOは、JR東日本のグループ会社が提供しているシンプルな座席管理システムです。
座席のレイアウト表示や予約、チェックイン・チェックアウト機能など、座席管理に必要最低限の機能が搭載されています。シンプルな機能により、人を選ばずスムーズにシステムを浸透させられるでしょう。
ただし、利用可能端末がPCと最新から2世代までのiPhone(iOS)のみとなっている点には注意が必要です。
提供元 | 株式会社JR東日本情報システム |
初期費用 | 132,000円(税込) |
料金プラン | 33,000円(税込)/月/100ユーザー~ |
導入実績 | JR東日本、日本製紙、JEPSなど |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
6.Suwary
Suwaryは、iPhone・Androidに対応したシンプルな座席管理アプリです。
利用者はモバイル端末で操作を完結でき、アプリを開いてタップするだけでチェックインが完了する使いやすさが特徴です。予約機能は時間になるとアラートを鳴らしてくれるうえ、デスクにスマートフォンを置くだけで自動でチェックインが完了します。
携帯性と操作性の高い座席管理システムを探している場合は、一度問い合わせてみると良いでしょう。
提供元 | プラス株式会社 |
初期費用 | 10,500円〜 |
料金プラン | 250円/ID |
導入実績 | 慶應義塾大学、神奈川大学、日本スチールなど |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
7.セキメル
セキメルは、必要な機能をオーダーメイドで搭載できる座席管理システムです。
座席管理に必要な機能を豊富に備えながら、200ユーザー月額5,500円というリーズナブルな価格設定が特徴です。既存システムとの連携や機能の追加といったカスタマイズは、別途費用を支払えば相談できます。
安価な座席管理システムを探している場合は、まず検討したいサービスのひとつといえるでしょう。
提供元 | 株式会社ASJ |
初期費用 | 33,000円(税込) |
料金プラン | 5,500円(税込)/月/200ユーザー(10エリアまで)、59,400円 (税込)/年/200ユーザー(10エリアまで) ※201人以上は要問い合わせ ※オプションで20名追加ごとに1,100円(税込) |
導入実績 | 非公開 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
8.SEATouch
SEATouchは、ソニーが提供している座席管理システムです。
座席に設置したカードにスマートフォンをタッチするだけで座席登録ができ、届いたカードを設置するだけですぐに利用を開始できます。
最低100席から利用可能で、低コストでの提供を謳っているため、詳細を知りたい場合は問い合わせてみると良いでしょう。
提供元 | ソニー株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 非公開 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
9.とれ太くん
とれ太くんは、パソナ・パナソニック ビジネスサービスが提供しているクラウド型の座席管理システムです。
座席管理に加えて会議室予約に重点を置いているのが特徴で、座席・会議室・備品の予約が可能です。また、座席管理システムには珍しいクラウド型を採用しているため、あらゆる端末から24時間365日アクセスできます。
グループウェアのようなアカウント契約・サーバー準備・システム担当者が不要で、アカウントを発行するだけですぐに利用できる点が魅力です。
提供元 | パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 非公開 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
10.OFFTICKET
OFFTICKETは、日本コンシューマーリサーチによる調査にて、多くの総務担当社から高い評価を得ている座席管理システムです。
最低100名(席)以上からの利用が多いなか、同サービスは最低1名から利用でき、人数によって価格が変動するシンプルな料金プランが特徴です。
多言語にも対応しているため、多国籍企業やグローバル企業にもおすすめできる汎用性の高いサービスといえるでしょう。
提供元 | 株式会社日本オープンシステムズ |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 220円(税込)/月/1席(1,000席まで) ※1,001席以上は110円(税込)/月/1席 ※別途フロア管理費:11,000円(税込)/1フロア |
導入実績 | 富士通コンポーネント、MS&ADグランアシスタンス、Micoworks |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
11.Acall
Acallは、座席予約・会議室予約・受付対応のDX化を実現する多機能型の座席管理システムです。
人と紐づく機能と場所に紐づく機能が非常に多彩で、各種データの出力や外部ツールとの連携機能も備えています。
大手企業の導入実績が多く、座席管理にとどまらず入館ゲートや有人受付との併用、商業施設や工場の入場管理などにも役立てられています。
提供元 | Acall株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | MUFG、LINE、三菱地所、東急不動産など、 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
座席管理システム導入のメリット
座席管理システムを導入する主なメリットを3つ解説します。
座席の利用状況を可視化できる
座席管理システムで座席の利用状況が可視化されることで、以下のような複数のメリットが期待できます。
- 座席の利用率が向上する
- 空席や人を探す時間を削減できる
- 履歴データを活用してレイアウトを最適化できる
- 社員の利便性が向上する
- 社員の勤怠管理も兼ねられる
オフィスのルールにより多少異なりますが、オフィスが広く座席が多い企業ほどメリットも大きく感じられるでしょう。
業務促進・推進を図れる
座席管理システムを導入することは、業務促進・推進にもつながります。とくにフリーアドレスオフィスでは、利用する度に空席を探す手間が社員のストレスになりがちです。
たとえば、複数人のチームでミーティングを行いたい場合、人数分の空席が見つからずなかなか座席が決まらないといったロスが発生します。座席管理システムであれば、事前に予約を入れておけば空席探しをする必要がなく、スムーズにミーティングを開始できるでしょう。
席を探す手間が省ければ、そのぶん業務に充てられる時間が増え、集中できる環境づくりが実現できます。
フリーアドレス制度を促進できる
座席管理システムを導入することは、フリーアドレス制度の促進にも役立ちます。
フリーアドレス制度とは、社員一人ひとりの座席を固定せず、ノートパソコンなどを持ち歩いて自由な席で働くワークスタイルです。固定席に比べてスペースが有効活用できるうえ、その時々の用途に合わせた柔軟な働き方が可能になります。
オフィスのDX化やツールのクラウド化が進む現代において、固定席を持たないほうが仕事がしやすいシーンが増えていることもあり、導入企業も増加傾向にあります。
座席管理システム導入のデメリット
座席管理システムを導入するにあたり、費用がかかることや利用に必要な教育の手間が発生する点はデメリットといえます。
現状、完全無料で利用できる座席管理システムはないため、コストに見合う導入効果が見込めるかをよく検討する必要があります。また、社員の年齢層やITリテラシーによっては、スムーズにシステムに馴染めないケースもあるでしょう。
機能面だけでなく、実際にシステムを利用する社員の属性なども考慮して、より適したシステムを選定する必要があります。
おすすめ座席管理システムを比較し自社にあった製品を導入しよう
座席管理システムは、オフィスのレイアウトや利用状況を可視化できるため、日常業務で発生しがちなさまざまな手間の削減につながります。多機能タイプであれば、座席管理にとどまらず、さらなる業務の効率化が図れるはずです。
サービスによって費用・機能・サポート体制などが異なるため、しっかり比較して自社にあった座席管理システムを導入しましょう。
-
ご相談・ご質問は下記ボタンのフォームからお問い合わせください。
お問い合わせはこちら