インフルエンサーの意味とは?起用するメリットや注意点・SNS別の特徴
SNSの普及により注目されている「インフルエンサー」。人の思考・行動に大きな影響を与える人物を指す言葉で、影響力の高さからマーケティング活動へ起用する企業が増えています。本記事では、インフルエンサーとは何か、マーケティング活動に起用するメリットなどを解説します。
目次
インフルエンサーの意味とは?
インフルエンサーとは、英語の「Influence(影響)」を語源とし、他者の思考や行動に大きな影響を与える人物を指します。主にSNSやブログを通じて発信する意見や推奨が、フォロワーや大衆に広く浸透し、消費行動や世論形成に影響を与えることが特徴です。
ビジネスの世界では、商品やサービスのプロモーションにおいても、インフルエンサーの存在感が年々高まっています。
マーケティングにおいてインフルエンサー起用が注目される背景
ネットやSNSの普及により、情報の発信方法や収集方法が大きく変化し、ユーザーは自身の趣味や嗜好に合ったインフルエンサーから得られる情報を判断基準の1つとして重要視するようになりました。
そのため、企業のマーケティング活動においても、ターゲット層に影響力を持つインフルエンサーを起用することで、より効果的なプロモーションが期待されるようになり、注目されています。
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インフルエンサーの区分
インフルエンサーは、その影響力やフォロワー数に応じてさまざまな区分に分けられます。インフルエンサーの区分と併せて、それぞれのフォロワー数の目安や特徴について詳しく見ていきましょう。
トップインフルエンサー(フォロワー数:100万人以上)
トップインフルエンサーとは、フォロワー数が非常に多く、発信に大きな影響力を持つ人物を指します。彼らは一般的に著名人や有名人であり、企業のプロモーションにおいても幅広いターゲットにリーチすることが可能です。
トップインフルエンサーの発言や推奨する商品は、ユーザーの購買行動やトレンド形成に強い影響を与えるため、マーケティングにおいて非常に重要な存在と言えます。
ミドルインフルエンサー(フォロワー数:10万~100万人程度)
ミドルインフルエンサーとは、トップインフルエンサーほどのフォロワー数はないものの、特定のジャンルやコミュニティで強い影響力を持つ人物を指します。よりニッチな領域で活躍しフォロワーとの距離が近いため、信頼性が高くエンゲージメント率も優れているのが特徴です。
企業にとっては、特定のターゲット層に対して効率的にリーチできるため、プロモーションにおいて重要な役割を果たします。
マイクロインフルエンサー(フォロワー数:10,000~10万人程度)
マイクロインフルエンサーとは、フォロワー数が比較的少ないものの、特定のテーマやコミュニティにおいて高い信頼を得ている人物を指します。フォロワーとの密なコミュニケーションや強いエンゲージメントを特徴とし、企業は彼らを通じてターゲット層によりパーソナルな形でアプローチできることが強みです。
多くは一般人でありながら、特定のニッチな層に対しては大規模な影響力よりも効果的なマーケティングが期待されるため、多くの企業が注目しています。
ナノインフルエンサー(フォロワー数:1,000~10,000人程度)
ナノインフルエンサーとは、フォロワー数が10,000人以下程度と少ないながらも、特定の狭いコミュニティやローカルな範囲で強い影響力を持つ人物を指します。非常に密接なフォロワーとの関係を持ち、信頼感が高いことが、企業がよりパーソナルで忠実な顧客層にリーチする手段として注目している理由です。
大規模な影響力を持つインフルエンサーとは異なり、ナノインフルエンサーはより親密で身近な形でのプロモーションに適しています。
ライトインフルエンサー(フォロワー数:1,000人前後)
ライトインフルエンサーとは、フォロワー数が少なく、影響力も限定的ではありますが、特定のテーマや日常的なコンテンツを中心に発信する人物を指します。
彼らは、日常の生活や趣味に関する情報を気軽に発信し、同じ消費者目線であることから共感されやすく、フォロワーにとっては身近で親しみやすい存在です。
企業にとっては、低コストで効果的なマーケティング手段として活用でき、特定の小規模なターゲット層へのリーチに適しています。
バーチャルインフルエンサー
バーチャルインフルエンサーとは、インフルエンサーとして活動する実在しない架空のキャラクターのことです。AI技術やCGを駆使して作成され、SNSや動画プラットフォームで発信を行います。
人間のように個性的なキャラクター設定や魅力的な外見を持ち、多くのフォロワーを集めることが特徴です。企業はバーチャルインフルエンサーを通じて、より新しい形のプロモーションやブランドイメージの強化を図れるため注目が高まりつつあります。
SNS別のインフルエンサーの特徴
フォロワー数の規模だけでなく、各SNSによっても、インフルエンサーの活動スタイルや影響力は異なります。以下では、SNSごとのインフルエンサーの特徴について詳しく解説していきますのでご覧ください。
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)は、リアルタイムでの情報発信が特徴のSNSで、短いメッセージを通じて多くのユーザーと瞬時にコミュニケーションを取れます。
Xインフルエンサーは、迅速な情報共有と双方向のやり取りを通じてフォロワーとの信頼関係を築いています。特にトレンドやニュースに敏感で、拡散力が高いことが特徴です。企業は、リアルタイムなキャンペーンやブランド認知の向上に効果的に活用しています。
Instagramは、写真や動画を通じてユーザーとつながる視覚的なコンテンツを中心としたSNSです。
Instagramインフルエンサーは「インスタグラマー」とも呼ばれ、ファッション、ライフスタイル、グルメなどのビジュアルに特化した分野で活躍しています。美しいビジュアルやクリエイティブな投稿でフォロワーを惹きつけ、購買意欲を高めるのが特徴です。
企業はブランドイメージの向上や商品の認知拡大にインスタグラマーを活用しています。
YouTube
YouTubeは、動画コンテンツを共有できる世界最大級のプラットフォームです。YouTubeインフルエンサーは「ユーチューバー」として知られ、エンターテインメント、教育、レビューなど、幅広いジャンルで活躍しています。
視聴者に対して長時間のコンテンツで深い影響を与えられるため、商品の詳細なレビューやチュートリアル動画で信頼を築けることが特徴です。企業は、商品の魅力を直接伝えるため、ユーチューバーとのコラボレーションを積極的に行っています。
TikTok
TikTokは、短い動画を中心にしたSNSで、ユーザーが手軽に動画を作成・共有できるプラットフォームです。TikTokインフルエンサーは「ティックトッカー」と呼ばれ、音楽やダンス、エンターテインメント性の高いコンテンツで多くのフォロワーを獲得しています。
短時間で強い印象を残す動画が特徴で、特に若年層をターゲットとしたマーケティングに効果的です。企業は、ティックトッカーとのコラボで商品を瞬時に話題化させる手法を活用しています。
インフルエンサーをマーケティングに起用するメリット
マーケティングにインフルエンサーの影響力を活用することで、ターゲット層への効果的なアプローチが可能です。以下では、その具体的なメリットを3つ紹介します。
ターゲットユーザーに情報を届けやすくなる
自社のイメージや商材に合うインフルエンサーを起用することで、ターゲットとするユーザーに効果的に情報を届けられます。
インフルエンサーはフォロワーとの信頼関係を築いており、その発信内容はフォロワーの購買行動に強い影響を与えます。また、インフルエンサーを通じて発信される情報は、ユーザーにとって身近で親しみやすいものとして受け取られるため、企業は効率的にターゲット層へアプローチすることが可能です。
自社の認知拡大が期待できる
インフルエンサーの持つ拡散力と影響力は非常に大きく、その発信内容はフォロワーにとって信頼できる情報として受け入れられやすいものです。
特に、自社のイメージや商材にマッチしたインフルエンサーを起用することで、そのフォロワー層に自然な形で認知を広げられるでしょう。従来の広告では届きにくい層にも効果的にアプローチでき、自社の認知拡大が期待できます。
さまざまなマーケティング施策を実施できる
インフルエンサーを起用することで、さまざまなマーケティング施策が可能です。例えば、以下のような効果的なプロモーション手法が注目されています。
- ギフティング:インフルエンサーに商材を提供してレビューしてもらう
- 現地訪問:インフルエンサーが現地を訪れて体験を共有する
- ライブコマース:インフルエンサーのライブ配信を通じて商品を販売する
- 商品のコラボレーション:インフルエンサーと商品の企画や制作を共同で行う
- アンバサダー:広告塔として長期的な関係を築く
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インフルエンサーをマーケティングに起用する際の注意点
インフルエンサーを起用する際には、いくつかの注意点も考慮する必要があります。以下では、その具体的なポイントについて詳しく解説していきますのでご覧ください。
ステルスマーケティングと誤解される可能性がある
ステルスマーケティングとは、広告であることを隠して商品やサービスを宣伝する手法で、消費者に誤解を与えるリスクがあります。インフルエンサーを起用する際に、広告であることを明示しない場合、このリスクが生じかねません。
ステルスマーケティングと誤解されないためには、投稿に「PR」や「広告」であることを明確に記載し、透明性を保つことが重要です。適切な対策をとれば、フォロワーとの信頼関係を損なわないようにできるでしょう。
配信内容をコントロールできない場合がある
インフルエンサーの中には、自身の配信スタイルやクリエイティブな表現を優先するため、企業が意図したとおりに配信内容をコントロールできないことがあります。特に、薬機法や景表法が適用される商材の場合、法規制に抵触する可能性があるため、細心の注意が必要です。
自社の信頼やイメージを守るためには、事前に配信内容のガイドラインを共有し、インフルエンサーと密にコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
自社のターゲットに合うインフルエンサーを選ぶ必要がある
インフルエンサーを選ぶ際、フォロワー数の多さや注目度だけに頼るのはリスクがあります。重要なのは、自社のターゲット層やブランドイメージに合うインフルエンサーを選ぶことです。
適切なインフルエンサーを選定することで、より効果的に自社のメッセージが伝わり、信頼を築けます。選び方のポイントとして、インフルエンサーのフォロワー層や活動内容、過去の実績などをしっかり確認することが重要です。
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インフルエンサーの影響力をマーケティングに活用しよう
インフルエンサーは、消費者に対して強い影響力を持ち、効果的なマーケティング手法として注目されている存在です。ターゲットに合ったインフルエンサーを起用することで、ブランドの認知拡大や購買意欲の向上が期待できます。
ただし、適切な選定や配信内容の管理、法規制の確認など、注意点をふまえた運用が重要です。インフルエンサーの影響力を上手に活用し、自社のマーケティング施策を成功に導きましょう。
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