【2024年最新】ナレッジマネジメントツールおすすめ20選を徹底比較!
ナレッジの蓄積や共有、管理を目的に利用されているナレッジマネジメントツール。ナレッジの蓄積に特化したものから情報検索に優れたものまで種類も様々です。そこで本記事では、ナレッジマネジメントツールのおすすめ20選を種類別に徹底比較します。
目次
ナレッジマネジメントツールとは?
ナレッジマネジメントツールとは、個人が保有する知識やノウハウをドキュメントや社内Wikiなどの形式で文書としてまとめて共有することでナレッジを有効活用するツールです。
ナレッジマネジメントの代表的なフレームワークに、「SECIサイクル(共同化・表出化・連結化・内面化)」があります。SECIサイクルによると、「個人の暗黙知を文書や図表などの形式知に変換し、形式知を組み合わせて新しい形式知を創造して個人が体得するといったプロセスを繰り返して個人や組織を成長させる概念」です。
SECIサイクルの促進を意識してナレッジマネジメントツールを導入することで、導入前と比べて個人や組織の成長を図れます。カスタマー部門の顧客対応においても、顧客対応力の強化や顧客満足度の向上につながるでしょう。
▷ナレッジマネジメントツールの選び方は?自社の目的や課題に適した考え方
ナレッジマネジメントツールの選び方・選定ポイント
ナレッジマネジメントツールの選び方・選定ポイントは、次のとおりです。
- 料金体系
- 機能
- モバイル端末への対応可否
- セキュリティ対策
- 無料トライアルの有無
- スモールスタートへの対応可否
ナレッジマネジメントツールには、ビジネスチャットやグループウェア、文書管理システム(オンラインストレージ)、エンタープライズサーチなどさまざまな機能を持ったツールが提供されています。それぞれを確認して、自社に合ったナレッジマネジメントツール選びにお役立てください。
料金体系
ナレッジマネジメントツールはそれぞれ料金体系が異なるため、自社の予算を考慮して料金体系を比較することがポイントです。一般的には、社員数に応じた従量料金になっています。
ツールを比較する際は、自社が必要とする機能に対してどのくらいの料金で利用できるのかを確認しておきましょう。
▷無料のおすすめナレッジマネジメントツール8選!個人向けや有料版との違い
機能
ナレッジマネジメントツールは、ドキュメントについて基本的な機能は共通していますが、検索機能や格納できる容量、構造化の方式、テンプレートの数、タスク管理機能の有無などは異なります。
本記事ではツールごとに機能の特徴を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
モバイル端末への対応可否
モバイル端末に対応しているナレッジマネジメントツールなら、社員が外出中でもアクセスできます。いつでもどこでもアクセスできると業務効率の改善につながります。
なおPCだけでなくモバイル端末に対応するツールであれば、モバイル端末特有のセキュリティ対策は欠かせません。
セキュリティ対策
ナレッジマネジメントツールは組織が蓄積する重要な情報であるため、外部に流出しないようセキュリティ対策が重要です。クラウド型のナレッジマネジメントツールであれば、サービスを提供しているベンダーが情報を管理します。
ナレッジマネジメントツールを選定する際は、ベンダーが利用しているデータセンターや運用管理体制など、どのようなセキュリティ対策を実施しているのかも確認しておく必要があります。
無料トライアルの有無
ナレッジマネジメントツールは、実際に利用してみなければ使いやすさを十分に評価できません。そのため、可能な限り無料トライアルがあるツールがおすすめです。
社員が積極的にナレッジの共有をするかどうか、情報量が大きくなった場合には必要な情報にすぐアクセスできるのかなどをチェックしておきましょう。
スモールスタートへの対応可否
ナレッジマネジメントツールの運用は情報を蓄積することから始まるため、スモールスタートに適しているかどうかもチェックしておきます。まずは限られた部門でのみ運用を始めて、だんだんと全社に展開すると良いでしょう。
ナレッジ蓄積におすすめのナレッジマネジメントツール比較10選
ナレッジ蓄積におすすめのナレッジマネジメントツール比較10選を紹介します。
それぞれのツールについて概要や特徴、料金プランを紹介するので、ツールの選定にぜひお役立てください。
1.flouu
flouuは、ナレッジ共有やマニュアル・社内Wikiの作成、日々の情報共有まで完結するクラウド情報共有ツールです。ドキュメントのコメントや添付ファイルを含む横断的な検索機能も充実しているため、社内に蓄積されたナレッジがすぐに見つかります。
運営会社のプライズ株式会社はクラウドサービスに特化した情報セキュリティ管理規格「ISO27017」の認証を取得しています。ほかにも世界最高水準の信頼性を持つデータセンター「AWS」を採用するなど、セキュリティ対策も充実している点もflouuの強みです。
提供元 | プライズ株式会社 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 基本料金:550円(税込)/月 セキュリティオプション:550(税込)/月 |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
2.esa
esaは、早めの情報共有をしてチーム内で何度も更新して育てていくという発想で提供されるドキュメントサービスです。
リアルタイム同時編集やバージョン管理のほか、情報整理に便利なMarkdown形式にも対応しています。「デザイン/調査」のように、タイトル編集だけでカテゴリの整理ができるのもesaの特徴です。
1ユーザーあたり月額500円(税込)と手軽に利用を始められ、添付ファイルを含めてアップロード容量は原則無制限と使い勝手も良好です。
提供元 | 合同会社esa |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 500円(税込)/月 |
導入企業数 | 3,000以上の会社・団体(※2023年02時点) |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
3.AppSuite
AppSuiteは、誰でもかんたんにノーコードで作成できる業務アプリ作成ツールです。従来は紙や表計算ソフトで行っていた申請・稟議・承認業務や営業日報などを、自社に合わせて簡単にシステム化できます。
社内でしかできなかった業務も、AppSuiteなら社外から進めることが可能です。紙や表計算ソフトなどで行っていた業務をシステム化することで、処理入力や差し戻し、再提出などの手間を抑え、円滑にやり取りできます。
※AppSuiteは、グループウェア「desknet's NEO」の拡張機能です。
提供元 | 株式会社ネオジャパン |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | desknet's NEO基本プラン:440円/月(税込) AppSuite:352円/月(税込) |
導入企業数 | - |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
4.Dropbox Paper
Dropbox Paperは、議事録やローンチ計画、アイデアのブレインストーミングや製品仕様などに利用できる共同編集ドキュメントサービスです。リアルタイムの同時編集機能はもちろん、バージョン管理機能やタスク管理ツール、ドキュメント内コメント機能など充実した機能を備えています。
ドキュメントにはタイムライン(カレンダー)を挿入でき、タスク管理機能もあるため、プロジェクトのマイルストーンを設定して担当者ごとにタスクの割り当てや承認作業を管理できます。
提供元 | Dropbox, Inc. |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 ・年間払い
・月間払い
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導入企業数 | - |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
5.rakumoボード
rakumoボードは、社内掲示板・社内ポータルを簡単に実現できるGoogle Workspace向けの社内掲示板ツールです。情報発信や共有・活用を簡単に行うことができ、アクセス権限を設定できるため必要な人に必要な情報を発信・共有できます。
「回覧ポスト」で投稿すると確認期限を設定でき、「10人/20人」のように未読者や既読者の確認も可能です。また確認期限に応じた未読者リマインドメールも送れます。
提供元 | rakumo株式会社 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 165円(税込)/月 |
導入企業数 | 2,300社(※2023年02時点) ※rakumoシリーズ |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
6.QiitaTeam
QiitaTeamは、簡単にナレッジを共有できる情報共有サービスです。情報整理に便利なMarkdown記法に対応し、フィード表示によって記事を新着順で表示して最新情報のキャッチアップもできます。
コメント機能もあるため、記事に関する議論やフィードバックも可能です。IPアドレスによるアクセス制限やアップロード画像へのアクセス制御など、豊富なセキュリティ機能によって柔軟な運用ができます。
提供元 | Qiita株式会社 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
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導入企業数 | 5,000以上(※2023年02時点) |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
7.Microsoft Whiteboard
Microsoft Whiteboardは、Microsoft 365のデジタルキャンバス(バーチャルホワイトボード)アプリです。オンライン会議でホワイトボードを使い、議論や遠隔授業などに利用できます。
付箋や図形のほか豊富なテンプレートによって、参加者がリアルタイムにクリエイティブなコラボレーションをすることが可能です。作成したホワイトボードは自動的に高セキュリティのMicrosoft Azureに保存され、WindowsアプリやiOS アプリ、Webからアクセスできます。
提供元 | 日本マイクロソフト株式会社 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
8.Kibela
Kibelaは、個人の情報を組織の力にする情報共有ツールです。記事はMarkdownやリッチテキスト形式、ダイアグラムを作成できるPlantUMLでの記事作成をサポートし、リアルタイム同時編集やコメントによる議論ができます。
複数条件に対応した高度な検索機能があるため、多くの情報から必要な情報を見つけ出すことが可能です。
提供元 | 株式会社ビットジャーニー |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
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機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
9.Knowledge Explorer
Knowledge Explorerは、AIを実装したフルオート型ナレッジ活用ソリューションです。社内に蓄積されている文書群から、ユーザーが気づいていない「価値ある情報」を手間なく探し出すことができます。
作業中のドキュメントをAIが分析し、参考となる資料がプッシュ通知で届くなど、「探さなくても見つかる」を実現した情報資産の活用に強みを持っている点が特徴です。
提供元 | 株式会社図研プリサイト |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
10.Cisco Webex Board
Cisco Webex Boardは、物理的な会議室でのチームコラボレーションに必要なツールが統合されたコラボレーション端末です。55インチと70インチ、85インチの3サイズから選ぶことができます。
4Kカメラが高解像度で広角画像をキャプチャするとともに、12個のマイクアレイによってクリアな音声が届けられるため、拠点間の会議もスムーズに行うことが可能です。Webex Boardで作成したものは、すべてクラウドに保存されます。
提供元 | Cisco Systems, Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
社内FAQ・Wikiにおすすめのナレッジマネジメントツール比較10選
続いて、社内FAQや社内Wikiの作成におすすめのナレッジマネジメントツール比較10選を紹介します。
概要や特徴、料金プランを紹介するので、ぜひナレッジマネジメントツール選定にお役立てください。
1.Qast
Qastは、個人のノウハウを引き出して組織全体のパフォーマンスを最大化するナレッジ経営クラウドです。個人の勘やコツを議事録やマニュアル、社内報、社内FAQ、日報などの形式知に変換することで、組織内で検索をして自己解決できるようになります。
疑問はQ&A(社内版知恵袋)に、自ら発信するナレッジはWikiに投稿するなど、ナレッジを貯める仕組みが豊富です。Qastは、社内で情報を探す時間は導入後に1人1日あたり30分、新人教育コストは導入後に3分の1に削減できたなどの効果を謳っています。
提供元 | any株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入企業数 | 4,000社以上(※2023年02時点) |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
2.NotePM
NotePMは、社内の知りたいことが見つかる社内Wikiツールです。ウィキペディアのようにさまざまな情報を書き込み蓄積することで、社内の知りたいことが見つかります。
高機能なエディタや豊富なテンプレートから社内Wikiを作成でき、PDFファイルなどの中身を含めて全文検索できる強力な検索機能が特徴です。ファイルの変更履歴も自動で記録し、変更箇所はハイライトで表示されます。
提供元 | 株式会社プロジェクト・モード |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
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導入企業数 | 7,000社以上(※2023年02時点) |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
3.i-ask
i-askは、「見つかるFAQシステム」を謳うFAQ管理サービスです。社員や取引先から寄せられる質問をi-askであらかじめWebサイトに掲載しておくことで自己解決を促進でき、顧客満足度の向上や業務の効率化を実現できます。
i-askのFAQは、情報共有ツールとして内部的に活用するのはもちろん、SEOへの効果も期待できる点が特徴です。
提供元 | 株式会社スカラコミュニケーションズ |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入企業数 | 250社以上(※2023年02時点) |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
4.Notion
Notionは、組織内のチームやプロジェクト、ドキュメントを一元化することで情報の分断を解消し、組織のコラボレーションを推進できるワークスペースです。日常の業務だけでなく知識が一元管理されることで常に最新の情報を把握できます。
ドラッグ&ドロップ操作でWebサイトやドキュメント、システムを作成できる点が特徴です。ボードビューでは、プロジェクトのロードマップを「未着手」「進行中」「完了」に分けて、カンバン方式で整理できます。Notionユーザーのコミュニティが充実しており、イントラサイトやロードマップ、ドキュメント管理などテンプレートも豊富です。
提供元 | Notion Labs, Inc. |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | ・年払い
・月払い
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機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
5.アルファスコープ
アルファスコープは、コールセンター向けのFAQシステムです。オペレーター応答率は70%から80%に改善するほか、ユーザーの自己解決が1日75件以上に伸長するなどの効果を謳っています。
テキストマイニングによる高精度な検索機能が提供されており、FAQの充実だけでなく分析にも大きな強みがある点がアルファスコープの特徴です。
提供元 | 株式会社プラスアルファ・コンサルティング |
初期費用 | ユーザー向けFAQ:440,000円(税込) ユーザー向けFAQ+チャットボット:660,000円(税込) |
料金プラン | ユーザー向けFAQ:110,000円(税込)/月 ユーザー向けFAQ+チャットボット:143,000円(税込)/月 |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
6.Tayori
Tayoriは、ノーコードでカスタマーサポート業務の効率化と顧客満足度の向上を実現できるカスタマーサポートツールです。問い合わせフォームとFAQ、アンケート、チャットを基本機能としており、FAQは社内向けマニュアルやナレッジベース作成にも活用できます。
FAQはテキスト入力とドラッグ&ドロップの簡単操作で完成し、シンプルで検索しやすいデザインなど社内・社外ともに使いやすい点が特徴です。
提供元 | 株式会社PR TIMES |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | フリープラン:無料 スタータープラン:3,740円(税込)/月 |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
7.DocBase
DocBaseは、爆速で情報共有ができると謳う情報共有ツールです。無駄な機能を省いたシンプルなエディタは同時編集のほか、操作履歴の保存やMarkdownもサポートしています。
「セキュアな情報共有」にこだわっており、ユーザーはシングルサインオン(SSO)や2段階認証などのセキュリティ機能を利用可能です。運営する株式会社クレイはISMS認証(ISO27001)を取得しており、情報セキュリティを重視した開発・運営を行っています。
提供元 | 株式会社クレイ |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
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導入企業数 | 10,000社(※2023年02時点) |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
8.kintone
kintoneは、Excelや紙などを読み込んでアプリ化して組織の情報を一元化できるとともに、ワークフロー機能なども備えた業務アプリプラットフォームです。社内に散在していた情報をkintoneで一元管理でき、ファイルの中身も含めて全文検索ができます。
アプリにしたデータに対してコメントできる機能もあるため、社内でデータを見ながら議論をすることが可能です。いつ誰がどこを変更したかわかる変更履歴機能もあります。
提供元 | サイボウズ株式会社 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | ライトコース:780円(税込)/月・1ユーザーあたり、9,170円/年・1ユーザーあたり |
導入企業数 | 25,000社(※2023年02時点) |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
9.Scrapbox
Scrapboxは、チームのための新しい共有ノートです。「#design」と入力すると「design」のリンクでカテゴリ分けされたり、単語を[design]のようにかっこで囲むだけでリンク化されたりするなど、簡単にドキュメントの分類や整理ができます。また、リアルタイム同時編集も可能です。
セキュリティもSSL/TLS通信はもちろん、Google AppsアカウントによるSSO認証や世界最高水準のデータセンター「Heroku」でデータを管理しているなど充実しています。
提供元 | 株式会社Helpfeel |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | PERSONAL/EDUCATION:無料 BUSINESS:1,100円(税込)/月・1ユーザーあたり |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
10.ナレッジリング
ナレッジリングは、業界最安水準で導入できるクラウドFAQシステムです。社内に蓄積されたナレッジを一元管理し、有効活用できます。ファイル内のテキスト情報まで検索できるファイル内検索のほか、検索数や閲覧数が多い情報をトップ画面に表示する知識ランキングなど、「すぐ見つかる」ことが特徴のFAQシステムです。
キーワード検索で必要な情報が見つからない場合は、他のユーザーに質問を投稿できるコミュニティ機能もあります。サービス稼働率99.9%を保証するサービス品質保証制度(SLA)がある点もナレッジリングの特徴です。万が一保証基準値を下回ると料金が減額されます。
提供元 | 株式会社CBIT |
初期費用 |
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料金プラン | フリープラン:無料 ベーシックプラン アドバンスプラン エンタープライズプラン 公開FAQプラン |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
ナレッジマネジメントツールの種類
ナレッジマネジメントツールは、使い方などによって次の4つの種類に分けることができます。
- 専門知識型
- 顧客知識共有型
- ベストプラクティス型
- 経営資産・戦略策定型
自社がどのようなナレッジマネジメントをして組織力を向上させたいのか、ぜひ検討しながら確認してください。
専門知識型
専門知識型とは、専門知識に関する情報の集約と活用に特化したナレッジマネジメントです。人事や総務、情報システム部門など社内からの問い合わせ対応が多い部門でよく活用されます。
専門知識は組織内で属人化しやすく、豊富な知識を持った社員が外出中か休暇中の場合などは、社内の業務がストップしてしまう可能性があります。そのほかにも、豊富な知識を持った社員に問い合わせが集中し部門内でムラが出ていることでしょう。
そこで専門知識を共有しておき誰もが社内の問い合わせに対応できるようにすると、業務の効率化を図れます。
顧客知識共有型
顧客知識共有型とは、クレームを含む顧客からの問い合わせや対応履歴の集約と活用に特化したナレッジマネジメントです。よくある質問(FAQ)としてまとめるなど、ユーザーサポートやヘルプデスクに代表される顧客対応の部門によく用いられます。
顧客からの問い合わせと対応が蓄積すると、顧客対応が最適化され顧客満足度の向上を見込めます。顧客対応の部門は、新人であっても顧客からの問い合わせにベテランと同様の対応をしなければなりません。そこで顧客知識を集約し活用すると、新人やベテランに関わらず良質な対応が可能です。
ベストプラクティス型
ベストプラクティス型は、営業部門のトップセールスのような、規範的な社員の行動や思考を形式知にして活用するナレッジマネジメントです。社員教育型ナレッジマネジメントと呼ばれることもあります。
一般的な知識だけでなく、行動や思考も形式知にする点が特徴です。ただし、本人の協力はもちろん形式知にするための具体的な方法については検討が必要です。
経営資産・戦略策定型
経営資産・戦略策定型は、一般的な知識だけでなく成功事例などに基づき、その要因を分析することで経営判断に活用するナレッジマネジメントです。業務プロセスに問題がないかどうか、事故やトラブルにつながる要因が残っていないかなどの観点で利用されます。
▷【最新】ナレッジマネジメントの成功事例8選!事例から学ぶ成功ポイント
ナレッジマネジメントツールを導入するメリット
ナレッジマネジメントツールを導入するメリットとして、次の4つが挙げられます。ナレッジマネジメントツールのメリットを最大限に引き出せるよう確認しておきましょう。
- ナレッジを漏れなくスムーズに共有できる
- 社員のスキルを底上げできる
- 属人化を防げて業務効率をアップできる
- 関連システムとの連携ができる
ナレッジを漏れなくスムーズに共有できる
ナレッジマネジメントツールを導入すると、組織内のナレッジを漏れなくスムーズに共有できます。個人の暗黙知をドキュメントなどで形式知に変換し、必要な人にアクセス権を設定すると共有可能です。
これまで共有が難しいファイルや紙で情報のやり取りをしていた場合は、ナレッジマネジメントツールの導入でナレッジの共有が大きく進むことが期待できます。
▷ナレッジワーカーとは?意味や代表的な職種・必要なスキルを解説
社員のスキルを底上げできる
ナレッジマネジメントツールの導入によって、社員のスキルを底上げできることもメリットです。組織が培ってきたコツやノウハウが共有されていない場合、新入社員などはそのコツやノウハウを対人教育や経験でしか体得できません。
一方、ナレッジマネジメントツールによってコツやノウハウが形式知となっていれば、培ってきたノウハウをすぐに新入社員に実践してもらうことができます。教育や研修の担当者にかかる負担も抑えられるでしょう。
▷ナレッジトランスファー(KT)とは?意味や推進する方法・必要なツールを解説
属人化を防げて業務効率をアップできる
ナレッジマネジメントツールを導入すると、属人化の進展を防いで業務効率を向上できます。組織内で優秀な成績を出す社員がいても、コツやノウハウを共有しなければ組織力の向上はできません。
そこでナレッジマネジメントツールを導入してコツやノウハウを共有することで、組織全体で業務効率の向上が見込めます。ナレッジ収集と活用までにかかる時間を短縮することも可能です。
関連システムとの連携ができる
従来から運用している関連システムとの連携もできるナレッジマネジメントツールもあります。例えば、組織内でリアルタイムなコミュニケーションを活発にするためビジネスチャットを導入をしている場合も少なくありません。
ビジネスチャットは、活発なコミュニケーションからナレッジの共有や議論を促すことには長けていますが、情報が流れやすいといったデメリットがあります。ビジネスチャットには検索機能が充実しているものもありますが、情報のストック面ではナレッジマネジメントツールが長けていることが多いでしょう。
一方で、ナレッジマネジメントツールはビジネスチャットのように活発なコミュニケーションには向いていないことがあります。ナレッジマネジメントツールにはビジネスチャットと連携して更新通知を届けたり、ビジネスチャットのメッセージをナレッジマネジメントツールに送信できたりするものもあるため、両者のメリットをうまく活用すると良いでしょう。
ナレッジマネジメントツールを導入する際の注意点
ナレッジマネジメントツールを導入する際の注意点は次のとおりです。導入と運用をスムーズに進めるため、ぜひチェックしておいてください。
- 社内への周知・共有を徹底する
- 運用しやすい体制を整える
社内への周知・共有を徹底する
ツールを積極的に利用できなければ効果は薄くなります。どのように利活用を定着させるかを検討しておき、必要な周知や共有を徹底しましょう。
組織内の個人が保有する知識やスキルなどのナレッジは、収集・共有・活用の流れが欠かせません。
運用しやすい体制を整える
運用しやすい体制を整えておくこともポイントです。ナレッジマネジメントツールをよく利用している人について、良い評価をする仕組みを設けるのも良いでしょう。
個人がナレッジを共有せずに保有しておくのではなく、組織全体にナレッジを共有して活用させることをポジティブに捉えてもらう必要があります。
ナレッジマネジメントツールの導入を検討していこう
ナレッジマネジメントツールを導入すると、個人が保有する暗黙知を形式知化して共有し、組織全体で活用ができます。属人化の解消を通じて教育や研修担当者の負担削減、社員のスキル向上などによって組織の業務効率の向上が可能です。
本記事では、数あるナレッジマネジメントツールの特徴を紹介しました。ぜひ自社に合ったナレッジマネジメントツール選びにお役立てください。
また、社員がナレッジマネジメントツールを積極的に利用してくれるよう周知を徹底し、運用しやすい体制を整えながら運用してみましょう。
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