オンプレミス型のおすすめプロジェクト管理ツール6選|無料の製品や失敗しない選び方
プロジェクトの進行を助けるプロジェクト管理ツール。昨今ではプロジェクト管理に対する重要性が高まり、オンプレミス型やクラウド型においてさまざまなタイプのプロジェクト管理ツールが開発・提供されています。本記事では、その中でもオンプレミス型のおすすめプロジェクト管理ツール6選を比較しながら紹介するとともに、失敗しない選び方もあわせて解説します。
目次
オンプレミス型プロジェクト管理ツールの特徴
インターネットが普及した現在では、クラウド型のプロジェクト管理ツールを利用する企業が増えてはいますが、オンプレミス型を利用する企業も多く存在します。オンプレミス型のプロジェクト管理ツールにはどのような特徴があるのか、主な特徴を3つ紹介します。
1.通信環境に左右されずに利用できる
オンプレミス型のプロジェクト管理ツールは、パソコンやタブレットなどの端末にシステムをインストールして利用するため、インターネット環境がない場所でも利用することが可能です。
そのため、通信環境を気にする必要がなく、安心して利用できます。
▷プロジェクト管理が失敗する要因|具体例や失敗しない改善策
2.カスタマイズできてセキュリティが安定している
オンプレミス型のプロジェクト管理ツールは、上で述べた通り「自社内」でシステムを構築するので、社内の使用目的やニーズに合わせて、機能をカスタマイズすることが可能です。
自社内でシステムを構築するので自社でセキュリティ管理が可能でき、セキュリティ面ではとても安心です。
3.大規模な企業に向いている
社員数が多くなると業務を効率よく遂行するために、システムのカスタマイズ性が高い方が使い勝手がよいでしょう。
また、オンプレミス型のプロジェクト管理ツールの場合、自社でセキュリティ対策も行うことができます。より多くの個人情報などの機密情報を扱う大企業にとっては、自社でセキュリティ対策を行えるオンプレミス型の方が安心できるため、大規模な企業に向いているといえるでしょう。
また、費用面においてもオンプレミス型の場合にはユーザー数が無制限のプランが多いため、この点でも大規模な企業に向いているといえます。
▷プロジェクト管理とは?目的ややり方・メリットやフローを紹介
プロジェクト管理ツールのオンプレ型・クラウド型の違い
自社内でシステムを構築するオンプレミス型のプロジェクト管理ツールに対し、クラウド型のプロジェクト管理ツールには次のような特徴があります。
- インターネット環境がなければ使用できない
- 設定時に専門的な知識は不要で導入しやすい
- 初期費用が安く解約手続きも簡単
- ランニングコストがかかる
- セキュリティ対策は必須
インターネット環境がなくても使用できるオンプレミス型と異なり、クラウド型のプロジェクト管理ツールはインターネット環境がなければ利用できないため、通信環境などが混雑すると動作が遅くなったり、反応しなくなるといった心配がある点はデメリットといえるでしょう。
導入については、クラウド型プロジェクト管理ツールのシステム構築や保守は、ベンダーが管理するため、社内で設定する必要がありません。導入後の初期設定などの作業も省くことができるので、すぐに活用することが可能で、解約も簡単な手続きで済みます。
こうしたことから、オンプレミス型のプロジェクト管理ツールと比較すると、クラウド型は初期費用も安くなるので導入しやすいというメリットはありますが、毎月定額の費用を支払う必要があるためランニングコストはかかることに注意しましょう。
また、セキュリティ面では、自社でセキュリティ対策ができるオンプレミス型と異なり、クラウド型のプロジェクト管理ツールは、ベンダーのセキュリティ体制に委ねることになります。もし、セキュリティ対策を万全にしたい場合には、オンプレミス型にして自社でセキュリティ対策を行うのが確実でしょう。
▷【2023年最新】おすすめのプロジェクト管理ツール20選を比較!目的や料金に合わせた選び方
オンプレミス型のおすすめプロジェクト管理ツール3選
ここでは、オンプレミス型のおすすめプロジェクト管理ツールを3つ紹介します。
1.マンモスプロジェクト
マンモスプロジェクトは、プロジェクトの全体像を簡単にチームに共有できるようにデザインされたプロジェクト管理ツールです。
特に、タスク管理については、リスト・カンバン・プロジェクトマップ・ガントチャート・カレンダーという5つの形式で表示を切り替えることができるため、多角的にタスクの状況を把握し共有できるのが特徴です。かなり自由にタスクを紐付けできるプロジェクトマップという、珍しい表示形式も搭載されています。
また、SlackやGitHubなどの外部サービスとの連携も可能な点や、チャットやメールを後からログとして確認できる点も魅力です。
提供元 | パラダイスウェア株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 通常オンライン版:550円(税込)/月/1ユーザー オンプレミス版:39万6000円(税込)/年(150ライセンス込み) プライベートクラウド版:66万円(税込)/年(150ライセンス込み) |
導入実績 | プロジェクトユーザー数4万6000以上 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
2.Bitrix24
Bitrix24は世界中の1,000万社以上が利用している信頼できるプロジェクト管理ツールですが、無料でも使えるツールです。
Bitrix24は、タスク管理だけでなく、CRM機能や人事管理機能も搭載されているツールのため、こうしたマルチタスクのプロジェクト管理ツールを探している場合には最適と言えます。また、コンタクトセンターを構築できたり、オンラインショップなどを作成できるのも魅力です。
提供元 | Bitrix, Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | ■クラウド型 ※年間契約の場合
■オンプレミス型 Business:
Enterprise:
|
導入実績 | 1200万社以上 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
3.Hi-PerBT KIT3
Hi-PerBT KIT3は、日本企業が開発したオーダーメイドのオンプレミス型のプロジェクト管理ツールです。
業種業態に応じた販売管理・生産管理システムのテンプレートをベースにカスタマイズできるため、自社にあった製造から販売までの一連の販売管理・生産管理システムを構築できるのが特徴です。そしてその分、短期間・低コストでシステムの構築が可能な点も魅力です。
また、パソコン操作に不慣れな場合でも簡単に扱えるように、キーボードとマウスを選択できたり、UIも見やすくしており、使いやすいように工夫もされています。
提供元 | 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
【無料】オンプレミス型のおすすめプロジェクト管理ツール3選
オンプレミス型のプロジェクト管理ツールには無料で利用できるものもあります。ここでは、コストを抑えて利用したい方に向けて、無料のオンプレミス型プロジェクト管理ツールを紹介していきます。
1.Taskworld
Taskworldは世界各国で使われているプロジェクト管理ツールであり、各国がタスク・プロジェクト管理がしやすいような機能が豊富に搭載されています。操作方法がシンプルで直感的に使うことができるのが特徴です。ます。
特に、タスク管理は、カンバン形式以外にもガントチャートやカレンダー形式など、必要に応じて表示を切り替えることができるため、複数の視点でタスク管理できるのが特徴です。
アナリティクス機能や高度なチャット機能が充実しているのも魅力といえるでしょう。
提供元 | Taskworld Singapore Pte. Ltd. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 月払い
年払い
|
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
2.GanttProject
GanttProject(ガントプロジェクト)は、オープンソースのプロジェクト管理ツールで、マルチプラットフォームに対応しており、数秒でダウンロード・インストールしてすぐに使えます。UIもシンプルで直感的なので、操作も簡単で使いやすいのが特徴です。
基本的なプロジェクト管理機能を搭載してはいますが、「予算管理機能」「ドキュメント管理機能」などの機能は搭載していないため、必要な機能だけでよいという場合には、十分でしょう。対応言語が25以上あるのも魅力です。
提供元 | BarD Software sro |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 ※有料オプションあり |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
3.Redmine
Redmineはオープンソースのプロジェクト管理ツールで、誰でも自由にダウンロードして利用できます。
Redmineは、やるべき作業を「チケット」に登録し、親・子チケットや関連するチケットをリンクさせたりしてタスクを一元管理できるのが特徴です。作成したタスクはガントチャートやカレンダー、ロードマップなどさまざまな形式で表示を切り替えられます。
また、プラグインを利用して、自由にカスタマイズできる点も魅力といえるでしょう。
提供元 | ファーエンドテクノロジー株式会社 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 ※クラウド版(有料)あり。オンプレミス型からの移行も可能。 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
オンプレミス型プロジェクト管理ツールの注意ポイント
オンプレミス型プロジェクト管理ツールを導入する前に、知っておくべき注意点があります。導入して後悔しないためにも注意すべきポイントを確認しておきましょう。
導入費用が高額で時間もかかる
オンプレミス型のプロジェクト管理ツールは、システムをPCやサーバーなどの端末にインストールするため、インターネット上のサーバーを介してシステムを利用するクラウド型と比較すると高額になります。
また、プロジェクト管理ツールのシステムを構築する場合は、専門知識を持った人材が必要なため、導入までに時間がかかってしまう点もデメリットです。
なお、オンプレミス型であっても、月額料金などのランニングコストはかかる点には注意してください。
▷無料で使えるプロジェクト管理ツール14選|選び方を徹底比較!
リアルタイムで管理したい場合は不向き
オンプレミス型はインターネットを介さずにプロジェクトを管理するシステムのため、情報が共有がしにくいのがデメリットです。
クラウド型のプロジェクト管理ツールであれば、社内で共有したいファイルやデータを複数拠点間でもすぐに共有できますが、オンプレミス型のプロジェクト管理ツールの場合は、どうしても共有に時間がかかってしまいます。
したがって、複数拠点でプロジェクトを進行する場合や、外部の者と共同してプロジェクトを進行することが多い場合には、オンプレミス型のプロジェクト管理ツールは不向きである点には留意しましょう。
保守・運用に手間がかかる
オンプレミス型のプロジェクト管理ツールは、社内にシステムを構築するため、セキュリティ面に関して情報漏洩のリスクを軽減できることから安心感はありますが、運用には手間がかかります。
具体的には、ソフトのバージョンアップや最新バージョンがリリースされたときはアップデートをする必要があり、ソフトに不具合が生じた際には対応する必要があったりと、保守・運用にあたってはさまざまな対応が迅速に求められるため、手間がかかる点にも注意しましょう。
▷プロジェクト管理に必要なスキルとは?PMが身につけるべき能力と向上の秘訣
プロジェクト管理ツールの失敗しない選び方
プロジェクト管理ツールを導入して失敗しないためには、「失敗しない選び方」を把握しておくことが重要です。これから以下6つのポイントについて説明します。
- 利用する組織に適しているか
- 機能は備わっているか
- 操作性は良いか
- 費用は妥当か
- 安全対策は十分か
- 言語は対応しているか
1.利用する組織に適しているか
プロジェクト管理ツールには、ベンダーごとにさまざまなプランがあり、企業の規模、ストレージ数やユーザー数を基準に料金が設定されています。
そのため、自社の利用人数、業務内容、利用期間を考慮して、自社に適したプランがあるプロジェクト管理ツールを選ぶようにしましょう。
なお、特徴から、クラウド型は小中規模プロジェクト向きで、オンプレミス型は大規模プロジェクト向きと言われています。
▷プロジェクト管理ツールを導入するメリット・デメリットを詳しく解説!
2.機能は備わっているか
プロジェクト管理ツールによって、できること・できないことが異なるので、選ぶ際にはどの作業や管理を効率化したいのかを念頭におき、必要な機能が搭載されているかを確認することが重要なポイントです。
機能が多い管理ツールは使いにくくなってしまい無駄な工数やコストがかかる可能性もあり、コストもかかるため、必要な機能が搭載されている自社に合ったものを選ぶようにしましょう。
▷プロジェクト管理ツールの基本的な機能一覧!機能を理解し業務効率化!
3.操作性は良いか
プロジェクト管理ツールは、これまでExcelや紙で管理していた社員にとっては、導入当初は使いにくくストレスに感じることもあります。
もし、使いこなせないツールを選ぶとお金を無駄にすることになるため、社員全員が使いこなせるツールを選ぶことはとても重要です。必要であれば、使い方や機能をレクチャーしてもらえる機会を設けると良いでしょう。
4.費用は妥当か
プロジェクト管理ツールは、無料のタイプから有料タイプまでさまざまです。
オンプレミス型の場合、初期費用は、クラウド型と比較すると高額になる傾向にありますが、ランニングコストはクラウド型のようには発生しないというメリットもあります。
また、容量を追加したりユーザーを追加する場合などは料金が加算されますし、オンプレミス型を間違えて導入した場合には、大きな損失となってしまうでしょう。
そうならないためにも、初期費用、ランニング費用とともに、これらの点もしっかり確認し、費用が妥当かを事前に確認しておくようにしましょう。
▷無料で使えるプロジェクト管理ツール14選|選び方を徹底比較!
5.安全対策は十分か
プロジェクト管理ツールは、取引先の顧客情報や個人情報を扱うこともあるのでセキュリティ対策は必須です。
特に、インターネットを介して利用するクラウド型の場合は、ベンダーのセキュリティ対策に委ねることになります。そのため、通信がSSLなどで暗号化されているか、不正アクセスを遮断するファイアーウォールなどが導入されているか、バックアップ体制があるかなどを慎重に確認して、万全なプロジェクト管理ツールを選ぶようにしましょう。
6.言語は対応しているか
多くのプロジェクト管理ツールは海外製のシステムが多く、日本語に対応していないシステムもあります。一方、外国人労働者を雇用している場合、その社員の言語に対応しているプロジェクト管理ツールを選ばなければ意味がありません。
したがって、ツールを使用する社員全員の言語に対応しているかを確認し、対応可能なプロジェクト管理ツールを選ぶようにしましょう。
▷プロジェクト管理ツールの基本的な機能一覧!機能を理解し業務効率化!
比較・検討して組織に合ったプロジェクト管理ツールを選ぼう
オンプレミス型のプロジェクト管理ツールは、自社内でシステムを構築できるため、カスタマイズ性が高く、セキュリティ面に関しても安心できます。また、ランニングコストもクラウド型と比較すると安く済むといったようにさまざまなメリットがあります。
料金についても、ユーザー数や企業の規模、ストレージ、オンプレミス型かクラウド型かなどにより、さまざまなプランが用意されています。
今回の記事を参考に、ぜひ自社にあったプロジェクト管理ツールを導入してプロジェクトを成功に導きましょう。
プロジェクト管理ツールの記事をもっと読む
-
ご相談・ご質問は下記ボタンのフォームからお問い合わせください。
お問い合わせはこちら